コラム

高卒よりも大卒の方が就職に有利?データと共に大卒のメリットを解説

2021年01月13日(水)

世間では一般的に就職に有利なのは高卒よりも大卒だと言われていますよね。

ですが、実際のところ本当に大卒の方が就職に有利なのでしょうか?

今回は、就職において大卒の場合はどのようなメリットがあるのかを詳しく解説していきたいと思います。

コロナ禍で就活のあり方も大きく変わってしまった今だからこそ、高卒・大卒ではどのような違いがあり、どのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。

データで見る高卒と大卒の差は?

武田塾_記事内用 (3)

それではまず、いくつかのデータをご紹介します。

「求人数」
「就職率」
「年収・初任給」
「生涯賃金」

これらは就職における高卒と大卒の違いを考える上で、非常に重要なデータです。

では、それぞれのデータを見比べていきましょう。

データ①求人数

高卒と大卒、それぞれの求人数はどのようになっているのでしょうか?

では、2021年度(2022年3月卒業)における求人数を比べてみましょう。

業種 高卒 大卒
建設業 75,444 103,100
製造業 119,312 227,600
流通業 46,518 267,300
金融業 1,963 9,500
サービス・情報業 142,613 68,900

出典:厚生労働省 令和3年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」リクルートワークス研究所 大卒求人倍率調査(2022年卒)

ほとんどの業界で、高卒よりも大卒の方が求人数が多いことが分かります。

特に顕著だったのは流通業金融業です。

流通業とは商社や百貨店などの卸売業・小売業を指すもので、大卒の求人数は高卒の約6倍。銀行や保険会社などの金融業も約5倍となっています。

反対に、サービス・情報業においては高卒の求人が圧倒的に多いことが判明しました。

その中でも医療・福祉業の求人が多く、日本における介護・福祉業界の深刻な人材不足が浮き彫りになっていました。

データ②就職率

つづいては就職率です。

こちらも求人数の時と同じく、2021年度(2022年3月卒業)における就職率を以下の表にまとめました。

高卒 大卒
97.9% 95.8%

出典:文部科学省 令和4年3月新規高等学校卒業者の就職状況厚生労働省 令和4年3月大学等卒業者の就職状況

就職率については、高卒と大卒で大きな差は見られませんでした

就職先にはあまりこだわりがなく、とにかくどこかに就職するという点においては、高卒か大卒かどうかは関係ありません。

ですが、さきほどの求人数のデータを見ても分かるように、高卒は大卒よりも選択肢がかなり狭くなってしまうため注意が必要です。

データ③年収・初任給

年収初任給についても見ていきましょう。

年収は最新の調査結果である令和3年の金額を、初任給の調査はすでに終了しているため、最後の調査結果である令和元年の金額をまとめました。

種別 高卒 大卒
年収 27万1500円 35万9500円
初任給 16万7400円 21万200円

出典:厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査の概況厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況

年収・初任給ともに、高卒よりも大卒の方が約1.3倍高いことが分かりました。

同じ企業であっても、高卒と大卒では月給やボーナスに差が生じてきます。

データ④生涯賃金

最後に、生涯賃金についても見ていきましょう。

生涯賃金とはその名の通り、1人が生涯のうちに得られる賃金のことで、普通給与・残業代・賞与などを全て合わせた金額です。

ここでは、2019年における退職金を含まない生涯賃金のデータをご紹介します。

高卒 大卒
男性 女性 男性 女性
2億1280万円 2億6910万円 1億5230万円 2億1730万円

出典:ユースフル労働統計 生涯賃金など生涯に関する指標

高卒よりも大卒の方が年収・初任給が高いため、当然のことながら生涯賃金にも大きな差が出ました。

男性だと5630万円、女性は6500万円もの差があります。

これに退職金を含めると、さらに大きな差が生じてきます。

就活では高卒より大卒の方が有利?大卒のメリットって?

武田塾_記事内用

ここまではさまざまなデータをもとに、高卒と大卒の違いについてご紹介してきました。

では就活において、高卒より大卒の方が有利になるのでしょうか?

結論から言ってしまうと、「高卒より大卒の方が有利」というのは本当で、例外はあるものの基本的に高卒よりも大卒の方が就活で有利に立ち回れるようになります。

では具体的に大卒だとどのようなメリットがあるのか、詳しくご紹介していきます。

大卒のメリット①選択肢を広げられる

大卒で就職する最大のメリットは、就活における選択肢を広げられるという点ではないでしょうか。

さきほどのデータを見ても分かるように、まず高卒と大卒では求人数に根本的な差があり、大卒の求人数の方が圧倒的に多いのが現状です。

そのため、単に求人数で見た場合にも高卒の場合に比べて選択肢が増えることになります。

また、大学できちんと専門的な知識を学ぶことができれば、そうした専門的なスキルを必要とする職業に就くこともできるでしょう。

大企業などでは応募条件に大学卒業が入っていることがほとんどなので、目指す企業によってはそもそも大卒が前提となってしまうこともあります。

このように大卒の方が選択肢の多さという点では圧倒的に有利なので、まだ何がしたいか決まっていない方はとりあえず大学に進学しておく方が良いかもしれません。

大卒のメリット②選考で落ちにくい

大卒の方が選考で落ちにくいというメリットもあります。

もちろん大卒であれば誰もがみんな優秀とは限らないため、大卒かどうかはあまり気にしないとしている企業もたくさんあります。

ただ、そうは言っても高卒よりも大卒の方が様々な経験をしている分、大卒の方が選ばれやすくなってしまいます。

特に採用人数が少ない中小企業では「有名大学出身者がウチに来るのは嬉しい」というような経営者の心理も働くため、どうしても大卒の人を優先させてしまうというのはあるようです。

大卒のメリット③賃金が高い

高卒に比べると大卒の方が給料が高めに設定されていることが多いです。

また、根本的に大卒の方が大企業や専門的な職業を狙いやすいため、その分年収も高くなる傾向にあります。

仕事はやりがいなども大切ですが、収入が増えれば増えるだけ生活が確実に楽になるのでこれだけでも大学に進学しておく価値はあるでしょう。

また学科にもよりますが、大学だけでなく大学院まで出ると更に専門的な職業に就ける可能性があるため、上手くいけばかなりの高収入を狙うことができるかもしれません。

大卒のメリット④将来について考える時間がある

大学に進めば4年間将来について考える余裕ができるというのもメリットと言えるでしょう。

やはり高校を卒業したてでは社会に対する視野が狭いですが、大学に通いながらアルバイトなど様々な経験をすることで新しい世界が見えてくるかもしれません。

そうすることで今まで自分の知らなかった選択肢が見つかることもあるため、大学に通って経験を増やすというのは非常に大切です。

特に、まだ将来のことについてぼんやりとしか考えられておらず、まだあまりやりたいことも無いなら大学に進学してみることをおすすめします。

大卒のメリット⑤様々な人と知り合えて人脈が広がる

大学にいけばサークルやゼミ・研究室などで様々な人と知り合える機会があり、そうした出会いが就活で大きく影響することがあります。

ゼミなどでは先輩から就職に関するアドバイスをもらえることが多いですし、就職サポートを行っている場合もあります。

大学以外の場でもアルバイトなどで人と関わる場が増えるため、それがきっかけで就きたい仕事が決まるなんてこともあるかもしれません。

高卒の方が有利になることはある?高卒のメリットって?

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基本的に大卒の方が有利ですが、絶対に大卒の方が良いというわけでもありません。

高卒には高卒ならではのメリットがあります。

高卒のメリット①経験を長く積める

大学に進学すれば4年間就職まで余裕ができますが、逆に言えばそれだけ社会に出るのが遅くなることを意味しています。

そのため、高卒で就職すれば大卒よりも長く社会で経験を積めるというメリットがあります。

特にやりたいことが決まっていて高卒でもその職業に就けるなら、早いうちに就職して経験を積んでいった方が良いかもしれません。

大卒でなくとも短大や専門学校に通うという手もあるので、就きたい職業によってすぐに社会に出た方が良いかどうかを考えてみるのがおすすめです。

高卒のメリット②学費がかからない

大学に行くとなるとかなり多額の学費がかかります

奨学金を借りて大学に通っている人も多く、就職後はその返済が重い負担となってしまうことも少なくありません。

私立大学では1年間で100万円以上、4年間で数百万円ものお金がかかることになるため、大学時代を有意義に過ごせなければ多額のお金をただただ浪費することになりかねません。

高卒で就職してしまえばそうした心配をする必要も無いため、その点は高卒のメリットと言えるでしょう。

高卒と偏差値が低い大学ではどちらの方が良い?

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大卒は大卒でも、就職においては出身大学の偏差値も非常に大切です。

では、高卒と偏差値が低い大学ではどちらの方が良いのでしょうか?

偏差値が低くても大卒の方が良い

偏差値があまり高くなかっとしても、自分の努力次第では大卒の方が良いと言えるでしょう。

もちろん偏差値が高い方が就職で有利になるのは間違いないですが、それだけで全てが決まるわけではありません。

大学4年間でしっかりと努力して有意義な経験ができれば就職の際のアピールポイントになるため、学歴に関係無く自分の強みを作ることが可能です。

大学で経験したことは高校で経験したこと以上に自分の強みとなってくれますし、努力次第では自分より偏差値の高い大学出身の人と比べても見劣りしないような経歴を作ることもできるかもしれません。

このように、大学に通えば頑張り次第で偏差値の差を埋めることも可能ですので、一旦大学に通うという選択肢もおすすめです。

コロナ禍ではアピールポイントが伝わりづらいかも?

新型コロナウイルスの流行によって私たちの生活は大きく変化しましたが、就活も例外では無く面接もその多くがzoomなどインターネットを通して実施されています。

この方法だと実際に会って話すよりも言いたいことが伝わりづらいため、せっかくの自分の強みが正しく評価されないかもしれないという懸念点が存在します。

そうすると企業側としては書類の情報を重視せざるを得なくなってしまうため、最終的に偏差値や大学の知名度が重視されてしまう可能性もあります。

こうしたことが考えられるため、今後の就職では今まで以上に面接で自分のアピールポイントをしっかりと伝えておくことが大切になるかもしれません。

就職には高卒よりも大卒が有利!|まとめ

高卒と大卒では、基本的に大卒の方が就職に有利になります。

単純に求人数が多いと言うだけでなく4年間で様々な経験を積めるというメリットもあるため、やりたいことが決まっていないならとりあえず大学に進学することをおすすめします。

しかし、大学で何もしないでダラダラ過ごしてしまうと時間を無駄に過ごすだけです。

最も大切なのは何か目標を持って4年間で有意義な経験をすることですので、ぜひ大学では様々なことにチャレンジして、就活でその頑張りを認めてもらえるようにしていきましょう。

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