コラム

勉強中に音楽を聴くのはアリ?ナシ?効果やメリット・デメリットは?

2020年02月17日(月)

皆さんは普段どんな環境で勉強していますか?恐らく、いつも音楽を聴きながら勉強しているという人がある程度いるのではないでしょうか?

この音楽を聴きながら勉強するという方法は人によって賛否が分かれることが多く、勉強に集中できるようになるという人もいれば、全く集中できないという人もいます。

そこで今回は、勉強中に音楽を聴くことのメリット・デメリットや注意点について詳しく解説していきたいと思います。

音楽を聴きながら勉強しても大丈夫か気になっているという方は、ぜひご覧ください。

音楽がもたらす効果とは?

白い壁と音符

人間の歴史は音楽の歴史と言われるほど、常に私たちの近くにあり進化し続けてきた『音楽』。

音楽が私たち人間にもたらす効果は計り知れません。

音楽がもたらす効果

〇気分を変えてくれる
〇ストレスを軽減してくれる
〇睡眠の質を上げてくれる
〇記憶力を高めてくれる
〇健康の維持・心身障害の機能回復をサポート

学校、部活、バイト、習い事、友人関係、家族関係などなど、誰もが日々の生活の中でさまざまなストレスを抱えています

音楽を聴くことは、快楽物質であるドーパミンの分泌を促す効果があるため、人の心と体を癒す効果が期待できるでしょう。

ただ単に癒すだけではなく、アップテンポの音楽は落ち込んでいた気分を上げてくれますし、お気に入りの音楽はモチベーションを高めてくれます。

また、自然音に含まれる1/fゆらぎやヒーリング音楽を睡眠時に聴けば、なかなか寝付けない夜でもスッと眠れてしまうかもしれません。

人の記憶は五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)と関連付けることでより定着しやすいと言われており、「この音楽を聴くと、あの人のことを思い出す」というような経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?

実際に音楽は音楽療法として認知症の進行の予防や発達障害の訓練に取り入れられており、音楽が持つ力はとてつもないということが分かります。

勉強中に音楽を聴くメリット

CDとヘッドホン

リラックス効果や記憶力アップの効果が期待できる音楽ですが、勉強中に音楽を聴くのは本当に良いことなのでしょうか?

まずは、勉強中に音楽を聴くことのメリットからご紹介しましょう。

メリット①気分を変えてくれる

先ほどお伝えしたように、音楽にはストレスを軽減して人をリラックスさせる効果があるため、落ち着いた心理状態で勉強することができるというメリットがあります。

このリラックスできるという効果は広く知られており、勉強以外の分野でも頻繁に利用されているのをご存知でしょうか。

例えば、いくつかの病院では患者さんが手術中にリラックスできるように、患者さんのリクエストする音楽を流すというような工夫をしています。

また、音楽にはリラックス効果だけでなく気持ちを高揚させる効果もあるため、プロのスポーツ選手の中には試合前に自分の好きな音楽を聴いて試合に臨むという人も多いです。

また音楽はリラックスする効果だけでなく、時には気分を高揚させてくれることもあります。

いざ勉強するぞ!という時間なのにいまいちやる気が出ない…という時には、自分の好きな音楽を聴いてモチベーションを上げましょう!

逆に、さっきまで友達と話していたからテンションの切り替えができない!という時には、気持ちを落ち着かせてリラックスできるヒーリング系の音楽を聴いてみてはいかがでしょうか?

メリット②集中力・記憶力がアップする

音楽を聴くと「α波」と言われる脳波の発生を促してくれることがあると言われています。

このα波が出ているときは脳がリラックスし集中している時だと言われており、勉強にはうってつけの状態であると言えるでしょう。

また、そもそも無音すぎる状態では人間は記憶しにくいと言われており、ある程度の雑音があった方が記憶力は高まるという研究結果もあります。

さらに、音楽を聴きながら勉強すると記憶に残りやすいという大きなメリットがあります。

これだけを聞くとあまりピンとこないかもしれませんが、実は多くの人が一度は経験しているはずなのです。

中学生の時、元素記号の覚え方として「水兵リーベ、ぼくの船、なな曲がる、シップスクラークか」という語呂合わせの歌を教わりませんでしたか?

「数学の公式や世界史の知識は忘れてしまったけど、元素記号の歌は覚えている」という日本人は少なくありません。

このように、リズムやメロディーに乗せることで記憶として定着しやすくなるなど、聴覚と記憶には深い結び付きがあるため、勉強中に音楽を聴くと記憶力アップの効果も期待できるのです。

メリット③周りの音をシャットアウトできる

勉強中にヘッドホンやイヤホンで音楽を聴けば、周りの雑音をシャットアウトすることができます。

他の人が喋っていたりと周りの音がうるさい環境で勉強する時には、音楽を聴くことで余計な音を聴く必要が無くなり、勉強効率がアップするかもしれません。

このような、音楽によって周りの雑音をシャットアウトすることを『マスキング効果』と言います。

マスキング効果とは、ある一定の周波数帯で音を発生させることにより同じ周波数の音が掻き消される現象のことで、周りに人が多くて騒がしいはずのカフェやファミレスで集中できるのは、BGMによるマスキング効果が大きく関わっているのです。

音楽はわざわざ聴こうとしなくても日常生活に溢れているものであり、気付かないうちに不要な雑音をカットして集中できる環境を作り出してくれていると言えるのではないでしょうか。

勉強中に音楽を聴くデメリット

勉強中に頭を抱える女性

では次に、勉強中に音楽を聴くデメリットについて確認していきましょう。

音楽を聴きながら勉強すると、マスキング効果や集中力アップの効果が期待できますが、デメリットになってしまうこともあるため注意してください

デメリット①集中力・記憶力を削いでしまう

勉強中に音楽を聴く時の注意点として、音楽は集中力や記憶力を削いでしまうというデメリットがあります。

勉強中に音楽を聴くメリットでご紹介したことと真逆のことを言っているように感じるかもしれませんが、これは音楽の種類や状況によって音楽の効果が変わってくるからです。

例えばクラシック音楽のようなゆったりとした音楽は気持ちを落ち着かせて集中力を上げてくれることがありますが、それ以外の音楽では逆に集中力を削いでしまうこともあります。

特に歌詞のある曲だと余計な情報が耳から入ってきてしまうため、英語の長文読解や数学の難しい演習などの高い集中力が必要な場合には、勉強の妨げになってしまうかもしれません。

勉強ではなく音楽の方に意識が持っていかれてしまうと集中力が削がれるため、必然的に記憶力も低下してしまいます。

そのため、勉強中に音楽を聴く場合、基本的にはクラシックやカフェ用のBGMといった歌詞がない音楽を聴くようにしましょう。

もし、好きな音楽が聴きたいのであれば、勉強のやり始めまたは勉強の休憩中に聴いて、勉強へのモチベーションを高めましょう。

デメリット②試験本番では音楽が聴けない

音楽と勉強の関係性を語る上で最も重要なのが、入試本番で音楽を聴くことはできないという点です。

「そんな当たり前のことを今更…」と思われるかもしれませんが、実はここに意外な落とし穴があることを理解している人はあまりいないのではないでしょうか。

普段から音楽を聴きながら勉強していると、逆に音楽が無いと集中できない脳になってしまう恐れがあります。

もちろん普段勉強する分にはパフォーマンスが上がって困ることはありませんが、入試本番では絶対に音楽を聴くことはできませんよね。

試験会場にいるのは自分一人ではなく多くの受験生が集まるため、文字を書く音・シャーペンのカチカチ音・くしゃみや咳払い・誰かが物を落とす音などなど、さまざまな雑音がある環境です。

音楽を聴きながらの勉強に頼りすぎると、いざ試験本番で周りの些細な音が気になりすぎてしまい、集中力が削がれかねません。

本番でベストパフォーマンスを発揮するためにも、普段から音楽が無くても集中できるようにしておくことが大切です。

勉強中に音楽を聴く際に気を付けたいこと

スマホとイヤホン

気分転換・集中力アップ・マスキング効果などのメリットがある音楽ですが、勉強中に音楽を聴くのであればいくつか気を付けなければならないことがあります。

それは、音楽を聴く時の「教科・科目」と、聴く音楽の「ジャンル」です。

教科・科目に注意

音楽を聴きながらでも勉強の効率が落ちないかどうかは、勉強する教科・科目によっても大きく変わってくるのです。

例えば、数学や理科などの理数系科目は、何かを覚えるというよりは問題を解くという部分が重要になります。

そのため、音楽のような余計な情報が入ってきても集中しやすく、逆に音楽が持つ効果によって集中力を高めてくれるかもしれません。

ただし、初めて取り組む公式や化学現象の原理を理解しようとする時には、音楽を止めるようにしましょう。

反対に、音楽を聴きながらの勉強をおすすめできない教科は、英語や理科などの読解系科目です。

読解問題に取り組む時には必ず頭の中で自分なりの言葉で整理しながら解き進めるかと思いますが、音楽を聴いていると余計な情報が入ってきて邪魔をしてしまいます。

言語化しながら考える時も、音楽を聴く時も、どちらも右脳をメインに使っているため脳が上手く情報を処理しきれないのです。

また、漢字や英単語などの単純な暗記系科目の場合にも音楽はおすすめです。

勉強というのはいかに楽しくできるかがとても重要で、暗記系のような単純作業は苦痛に感じることが多いため、好きな音楽を聴いてモチベーションを保ちながら取り組むのが良いでしょう。

音楽のジャンルに注意

勉強中に聴く音楽のジャンルとしては、クラシックジャズなどが基本的にはおすすめです。

ゆったりとした曲調でリラックスできる上に、マスキング効果でノイズを除去し集中力を上げてくれるため、勉強の妨げにはならず勉強の効率アップを期待できます。

逆に、J-POPなどの歌詞のある曲の場合、集中力が削がれかねません。

余計な情報が頭に入ってくると肝心の勉強に集中できないため、歌詞の無い曲か歌詞が頭に入りづらい外国語の曲などがおすすめです。

音楽ではないですが、他には波の音などの自然由来の音を聴くのもおすすめです。

検索すれば色々な音源が出てくるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

結論:勉強中の音楽は使い方が重要

詳細動画①はこちら

ここまで紹介してきた内容で、勉強中に音楽を聴くことのメリット・デメリットについては十分お分かりいただけたかと思います。

結果的に、勉強中に音楽を聴くのはアリなのかナシなのか。それは…
音楽を上手く使い分けられるのであればアリ!
と、この記事では結論づけさせていただきます。

音楽にはメリット・デメリットの両面がある上に、人それぞれの性格や勉強スタイルによって合う合わないがありますので、一概にどちらが正しいとは言えません。

ただ一つ言えるのは、成功している人は上手く音楽を利用しているということです。

成功者の音楽活用術

〇単純作業の暗記系科目は音楽で楽しい勉強時間にする
〇やる気を上げるために勉強開始30分だけ好きな曲を聴く
〇勉強前にいつも同じ曲を聴いてパフォーマンスを高める
〇力をつける段階では音楽を聴いて、受験直前期には音楽なしで本番に備える

上記のような技を参考にして、上手く音楽を利用しながら勉強の効率化を図りましょう!

勉強中の音楽はアリ?ナシ?|まとめ

今回は、勉強中に音楽を聴くことのメリット・デメリットや注意点について詳しく紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

残念ながら、勉強になかなか集中できずに困ってしまう…という機会はよく訪れますよね。

特に自習室は、他の人の話し声や授業の音などが入ってきやすい環境なので、音楽を聴くことが集中力を上げてくれるかもしれません。

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