国公立大学の入試は、共通テストと各大学の個別試験の2段構えです。
年間スケジュールを組むときの出発点は「共通テストは1月中旬、前期日程は2月25日から」という2つの日付です。
この2点が動かない以上、逆算できる時間も決まります。
「国公立に行きたいけれど、いつまでに何ができていればいいのか分からない」。
武田塾大曽根校の受験相談で、名古屋市北区・東区・守山区の高校生からいちばん多く出る質問です。
この記事では、国公立大学入試の日程と募集人員の内訳、共通テストで課される教科と時間を公式資料から整理し、そのうえで高3の1年間をどう配分するかをまとめます。
数字はすべて文部科学省と大学入試センターが公表している資料からの引用です。
大曽根校の校舎長が、国公立志望の生徒との面談で使っている組み立て方です。
国公立大学入試の日程を先に押さえる
年間計画は、動かない日付から逆算して作ります。
文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」に示されている日程は次のとおりです。
| 項目 | 期日 |
|---|---|
| 共通テスト 本試験 | 1月16日・17日 |
| 共通テスト 追試験 | 1月23日・24日 |
| 各大学の個別テスト | 2月1日から3月25日までの間 |
| 前期日程 | 試験開始日 2月25日から |
| 中期日程(公立大学の一部) | 3月8日以降 |
| 後期日程 | 3月12日以降 |
| 合格者の決定発表 | 3月31日まで |
出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項/文部科学省 令和8年度国公立大学入学者選抜確定志願状況
共通テストと前期日程の間は約40日です。
この40日で二次試験の演習をゼロから始めることはできません。
だから、共通テスト前の段階で二次試験の科目がどこまで仕上がっているかが、国公立入試の結果をほぼ決めます。
前期日程で決まる割合を数字で見る
「前期がだめでも後期がある」という考え方は、募集人員を見ると成立しにくいことが分かります。
| 日程 | 募集人員 | 志願者数 | 志願倍率 |
|---|---|---|---|
| 前期日程 | 79,972名 | 235,315名 | 2.9倍 |
| 中期日程 | 2,410名 | 31,132名 | 12.9倍 |
| 後期日程 | 15,017名 | 152,811名 | 10.2倍 |
| 合計 | 97,399名 | 419,258名 | 4.3倍 |
出典:文部科学省 令和8年度国公立大学入学者選抜確定志願状況(令和8年度・国公立合計)
国公立の募集人員のうち、8割強が前期日程です。
後期と中期の志願倍率は10倍を超えます。
年間計画は前期日程に照準を合わせて作り、後期は保険として日程だけ確認しておく。
この順番が現実的です。
共通テストで課される教科と時間を知る
計画を作る前に、共通テストで何時間分の試験を受けるのかを把握しておきます。
| 教科 | 試験時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 国語 | 90分 | 200点 |
| 地理歴史・公民(1科目) | 60分 | 100点 |
| 地理歴史・公民(2科目) | 130分 | 200点 |
| 数学①(数学Ⅰ、数学A など) | 70分 | 100点 |
| 数学②(数学Ⅱ、数学B、数学C) | 70分 | 100点 |
| 理科(1科目) | 60分 | 100点 |
| 理科(2科目) | 130分 | 200点 |
| 英語 リーディング | 80分 | 100点 |
| 英語 リスニング | 60分(解答30分) | 100点 |
| 情報Ⅰ | 60分 | 100点 |
出典:大学入試センター 令和9年度試験(出題教科・科目の出題方法等)
情報Ⅰが1科目として配点を持っています。
国語200点・英語200点と並べて考えると、情報の100点は理科1科目や地歴1科目と同じ重さです。
「あとで何とかする」で放置すると、直前期に時間を奪われます。
年間計画の中に置き場所を決めておいてください。
高3の1年を4つの時期に分ける
大曽根校で国公立志望の生徒に伝えている配分です。
志望校の配点によって重さは変わりますが、順番はほぼ共通しています。
3月から5月:二次試験で使う主要科目を進める
この時期は、二次試験で使う科目の基礎から標準レベルを進めます。
優先順位は、文系なら英語・数学・国語、理系なら英語・数学・理科です。
理科を2科目使う場合は、少なくとも片方はこの時期に着手しておきます。
共通テスト対策は、まだ始めなくてかまいません。
共通テストで問われる力は二次試験の基礎と重なるので、二次の基礎を積むことがそのまま共通テストの土台になります。
逆に、基礎が終わっていない段階で共通テストの過去問を解いても、点数が出ないだけで得るものが少ないです。
6月から8月:二次の標準を終え、共通テスト専用科目に着手する
夏は、二次試験で使う科目の標準レベルを終える時期です。
あわせて、二次では使わないが共通テストで必要な科目に手をつけます。
文系なら理科基礎、理系なら国語(古文・漢文)と地歴公民が代表例です。
情報Ⅰもここに含めます。
夏の終わりの目安は、志望校よりワンランク下の大学の過去問が、時間内に半分程度は解ける状態です。
まったく歯が立たない場合は、参考書のレベルを1段下げてやり直したほうが、秋以降の伸びは大きくなります。
9月から11月:二次の演習と共通テストの並行
秋は、二次試験の過去問演習を始めながら、共通テストの演習も並行させる時期です。
どちらに何割の時間を使うかは、志望校の配点で決めます。
共通テストの比重が大きい大学を志望しているなら、9月のうちから週に1日は共通テスト形式に触れる日を作っておきます。
この時期にやりがちな失敗は、共通テストが不安になって二次の演習を止めてしまうことです。
二次の演習を止めると、共通テスト後の40日でゼロから立て直すことになります。
量を減らしてもよいので、二次の演習は続けてください。
12月から2月:共通テストの最終調整と過去問
12月から共通テスト直前までは、共通テストの得点率を上げることに集中します。
ここで初めて、二次の演習を一時的に止めてもかまいません。
共通テスト終了後は、すぐ二次試験の過去問に戻ります。
前期日程まで約40日です。
志望校の過去問を年度ごとに解き、時間配分と失点の原因を1回ごとに記録していきます。
この期間の伸びは大きいので、共通テストの結果だけで進路を決めきらないでください。
共通テストと二次の配分は志望校の配点で決める
年間スケジュールでいちばん個人差が出るのが、共通テストと二次試験の時間配分です。
これは志望校の配点表を見れば決まります。
- 共通テストの配点が二次より重い大学:秋以降、共通テストに使う時間を増やす
- 二次の配点が共通テストより重い大学:秋も二次の演習を主軸に置く
- 二次で使わない科目がある:その科目は共通テスト直前期に寄せる
配点は各大学の入学者選抜要項に載っています。
高3の春のうちに一度、志望校の要項をダウンロードして配点表を印刷しておくと、1年間の判断がぶれません。
高1・高2のうちにやっておくこと
高3の計画が上のとおりだとすると、高1・高2でやるべきことは自動的に決まります。
英語と数学の基礎を、高3の春までに終わらせておくことです。
- 高1:英単語帳1冊と英文法の基礎参考書1冊、数学ⅠAの基礎問題集1冊
- 高2:英語の長文と英文解釈、数学ⅡBCの基礎問題集、理系は理科1科目の基礎
総合型選抜や学校推薦型選抜を考えている場合は、日程が一般選抜より早いことも押さえておいてください。
総合型選抜は出願が9月1日以降で結果発表は11月1日以降、学校推薦型選抜は出願が11月1日以降で結果発表は12月1日以降と定められています(文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項)。
よくある質問
国公立志望は共通テスト対策をいつから始めればよいですか
二次試験で使う科目については、春から始める必要はありません。
二次の基礎を積むことが共通テストの土台になるためです。
二次で使わない科目(文系の理科基礎、理系の古文・漢文や地歴公民、情報Ⅰ)は夏に着手し、9月から本格的な演習に入るのが標準的な流れです。
共通テストが終わってから二次対策を始めても間に合いますか
共通テストから前期日程までは約40日です。
この期間でできるのは、すでに解ける状態にある力を志望校の形式に合わせることまでです。
二次の科目をゼロから仕上げる時間はないので、共通テスト前に二次の標準レベルを終えておく必要があります。
後期日程を前提に計画を立ててもよいですか
おすすめしません。
令和8年度の国公立の募集人員は前期79,972名に対して後期15,017名で、後期の志願倍率は10.2倍です。
前期日程に照準を合わせて計画を作り、後期は出願先と科目だけ確認しておく形が現実的です。
まとめ
- 国公立の年間計画は「共通テストは1月中旬、前期日程は2月25日から」という動かない日付から逆算して作ります
- 募集人員の8割強が前期日程です。後期は保険として日程を確認するにとどめます
- 春は二次の主要科目、夏は二次の標準完成と共通テスト専用科目、秋は両方の並行、冬は共通テストの仕上げと過去問という順番です
- 共通テストと二次の時間配分は、志望校の配点表を見て決めます
武田塾大曽根校の無料受験相談では、志望する国公立大学の配点表を一緒に確認し、共通テストと二次にどれだけ時間を配分するか、いつまでにどの参考書を終えるかを月単位に落とした計画をその場で作ります。
志望校がまだ絞りきれていない段階でもご相談ください。
大学受験の勉強法でお悩みなら、武田塾大曽根校の無料受験相談へ
入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
名古屋市北区・大曽根駅の予備校・個別指導塾|武田塾大曽根校
〒462-0810 愛知県名古屋市北区山田1丁目4-30 ファーストヒビノビル2F・4F
地下鉄名城線・JR中央線・名鉄瀬戸線 大曽根駅 徒歩1分
TEL:052-982-6603(受付 13:30〜22:00、日曜休)
Mail:ozone@takeda.tv