英語長文を読んでいると、知らない単語で手が止まる。
1つ止まるたびに前に戻り、結局何の話だったか分からなくなる。
武田塾大曽根校で英語を担当している講師が、受験相談でいちばんよく聞く悩みです。
この記事では、長文中の知らない単語にどう対処するかを、判断の順番で説明します。
推測のテクニックだけを並べるのではなく、そもそも推測すべき単語かどうかを見分けるところから始めます。
読み終えると、知らない単語が出ても止まらずに読み進められるようになります。
まとめたのは大曽根校の校舎長です。
結論は、知らない単語を全部推測しなくてよい
知らない単語が出たら推測する、とよく言われます。
しかし実際の入試の長文では、推測が必要な単語はごく一部です。
判断の順番は次の3段階です。
- その単語は、意味が分からなくても文章の筋に影響しないか
- 影響するなら、文の型(文構造)から意味の範囲を絞れないか
- それでも分からないなら、前後の論理関係から絞れないか
この順で判断すると、止まる回数が大きく減ります。
順に見ていきます。
第1段階:推測すべき単語かどうかを判定する
まず、その単語を飛ばして読めるかどうかを判断します。
飛ばしてよい単語には特徴があります。
| 飛ばしてよい単語 | 判断のしかた |
|---|---|
| 固有名詞 | 大文字で始まる人名・地名・組織名。役割さえ分かれば意味は不要 |
| 具体例の中の名詞 | for example、such as、like のあとに並ぶ語 |
| 列挙の一部 | A, B, and C の形で並んでいる語の1つ |
| 言い換えの前半 | 直後に that is、in other words、コロンで説明が続く語 |
たとえば、動植物の名前や病名、専門的な物質名がそのまま出てくることがあります。
これらは筆者も読者が知らない前提で書いており、直後や周辺で説明されているのが普通です。
意味を当てにいくより、「何かの生き物の名前」「何かの病気」と役割だけ確定して先へ進むほうが速く、正確です。
反対に、推測が必要なのは次のような単語です。
文の主語や動詞になっている語、設問で下線が引かれている語、逆接の直後にある語。
これらは筋に直結するので、飛ばすと読み違えます。
第2段階:文の型から意味の範囲を絞る
推測が必要だと判断したら、次は文の形から絞ります。
文構造が分かっていれば、知らない単語でも意味の範囲はかなり狭まります。
第2文型のSとCの関係を使う
第2文型はS=Cの関係になります。
片方が分かれば、もう片方も見当がつきます。
The result was inevitable.(結果は避けられないものだった)
inevitable が分からなくても、result について述べている補語だと分かれば、結果の性質を表す形容詞だと確定します。
文脈が「何度も同じことが起きた」という流れなら、否定的な性質を指していると絞れます。
関係代名詞と同格の説明を使う
先行詞を後ろから説明する形は、そのまま定義文になっていることがあります。
a drought, which is a long period without rain(drought=雨のない長い期間)
この形が来たら、前の単語の意味は後ろに書いてあります。
同格の that も同じです。
the idea that ~ の形なら、that 以下が idea の中身です。
動詞の語法と前後の名詞を使う
動詞が分からない場合は、その動詞が取る目的語を見ます。
目的語が「法律」なら、成立・廃止・違反のいずれかである可能性が高い、というように候補が絞れます。
ここまで絞れれば、設問に答えるには十分なことがほとんどです。
この段階で必要なのは、単語力ではなく英文解釈の力です。
SVOCを振れる状態になっていれば、知らない単語が1つ2つあっても文の骨組みは崩れません。
第3段階:論理関係から絞る
文の型で決まらないときは、前後の論理関係を使います。
使えるのは主に4つです。
| 手がかり | 目印 | 読み方 |
|---|---|---|
| イコール | in other words、that is、コロン、セミコロン | 前後が同じ内容。分かるほうから分からないほうを埋める |
| 逆接 | however、but、although、yet | 前と反対の内容。前が肯定的なら後ろは否定的 |
| 因果 | because、since、therefore、as a result | 原因と結果の関係から、片方の内容を絞る |
| 対比 | while、on the other hand、unlike | 2つを比べている。もう一方の性質の裏返しになる |
コロンとセミコロンは見落とされがちですが、非常に強い手がかりです。
コロンの後ろは前の説明か具体化、セミコロンは前後が近い内容でつながっています。
どちらも「前後で同じ話をしている」と考えて構いません。
現代文の読み方とほとんど同じです。
日本語の評論文で接続語に印を付けて読んでいる人は、そのやり方を英語にも持ち込んでください。
推測に頼らずに済ませるための単語帳の使い方
ここまでの手順は、知らない単語が「たまに出る」状態で効きます。
1文に何個も知らない単語がある状態では、推測の手がかりそのものが読み取れません。
目安として、長文1ページの中で知らない単語が5つを超えるなら、推測の練習より単語帳を進める段階です。
単語帳は次の使い方をしてください。
- 1日100語を1週間繰り返す。1日10語を10日かけるより定着します
- 英語を見て日本語が1秒で出るかで確認する。思い出すのに時間がかかる語は覚えていない扱いにします
- 例文ではなく、まず見出し語の第1義から固めます
- 覚えた語は長文の中で出会って確認します。単語帳の中だけで完結させません
単語帳が1冊仕上がると、推測が必要な回数そのものが減ります。
推測は最後の手段であって、単語力の代わりにはなりません。
よくある質問
知らない単語は辞書で引きながら読んでもいいですか
普段の勉強では、まず引かずに最後まで読んでください。
読み終えてから引いて、自分の推測が合っていたかを確認します。
読みながら引くと、入試本番と同じ条件で読む練習になりません。
ただし復習の段階では必ず引いて、意味と品詞を確認してから次に進んでください。
推測が当たらないときは何を直せばいいですか
多くの場合、単語の問題ではなく文構造の問題です。
SVOCを振れているか、どれが主語でどれが動詞かを取り違えていないかを確認してください。
骨組みが取れていないと、推測の手がかりそのものが見えません。
英文法が一通り終わっているなら、次は英文解釈の参考書に進む段階です。
共通テストの長文でも推測は使えますか
使えます。
共通テストは分量が多く、時間内に全部を精読することが難しい試験です。
固有名詞や具体例を飛ばす判断が特に効きます。
設問で問われている箇所とそうでない箇所を見分けて、後者は速度を落とさずに通過してください。
まとめ
- 知らない単語は全部推測する必要はありません。固有名詞や具体例は役割だけ確定して飛ばします
- 推測が必要な語は、第2文型のSとCの関係、関係代名詞や同格による説明から意味の範囲を絞ります
- 文の型で決まらないときは、イコール・逆接・因果・対比の4つの論理関係を使います
- コロンとセミコロンは前後が同じ内容を指す強い手がかりです
- 1ページに知らない単語が5つを超えるなら、推測の練習ではなく単語帳を進める段階です
武田塾大曽根校の無料受験相談では、実際に長文を読んでもらい、止まっている原因が単語なのか文構造なのかをその場で切り分けます。
原因によって次にやる参考書が変わるので、いま使っている単語帳と文法書をお持ちください。
校舎長がお話をうかがいます。
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入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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