大学入試記述問題シリーズ① 日本史論述問題のポイント

久喜校・

はじめに

日本史の入試問題は、選択肢から選ぶ問題や正誤問題、用語を書く問題が多いと思います。一方で、日本史の入試で論述が課されている大学もあると思います。論述と言うと、300字といった量を想像する人もいるかもしれません。ですが、50字から60字の比較的短めの論述が課されている大学もあります。今回は、50字程度の比較的短めの論述と250字から300字以上の長めの論述の対策や取り組み方についてです。

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そもそも論述とは?

論述とは、日本史の知識の理解度と歴史に関することを論理的に書く力をはかるものです。論述を解くには、正確な日本史の知識と論理的に書く力の両方が必要です。ここで大きなポイントとなるのが、「論理的に」という言葉です。論理的に書くということは、ただただ文章を書けばよいというわけではないということが分かると思います。必要な情報が入っていて、かつ分かりやすく整理された文章を書くことが求められているのですね。日本史の知識だけでは勝負できないという点では、少し難易度の高いものと言えるかもしれません。難しいとは言っても、練習を重ねていけば書けるようになりますので、「どうしよう...」と思いすぎる必要はありません。

 

どのように取り組んでいけばいいの?

大前提として、論述はまず何かしら書けなければ話が始まりません。まずは、論理的でなくても文章が多少変でもいいので、とりあえず必要な量を書くことから始めてください。本番で書く量が書けなければ、採点の対象にすら入りません。採点してもらうには、必要な量を書くということが必須の条件です。まずは、ある程度書けるようななることを目指す必要があります。内容の整理や文章の添削は、その次です。

問題に取り組むうえで最初にやることは、問題文をしっかり読むことです。「いや、知っているよ」と思うかもしれませんが、これがとても大切なのです。自分がこれからつくる解答に必要な情報は何か、解答の中心(主人公)となるのは何かをしっかり読み取るようにしてください。ここで問題文から情報を正確に読み取ることが出来ないと、的を射ていない解答になってしまいます。問題文を読むことは、もしかすると皆さんの想像以上に大切なことかもしれません。

例えば、

7・8世紀の遣隋使・遣唐使は、東アジア情勢の変化に対応してその性格も変わった。その果たした役割や意義を、時代区分しながら、6行以内で説明しなさい。    (福井紳一著 「日本史論述研究ー実戦と分析ー 第一問 2009 東京大学入試)

という問題があります。こちらの問題の主人公は、7・8世紀の遣隋使と遣唐使ですよね。この主人公が果たした役割や意義を聞かれています。それを「時代区分しながら」という条件がついています。そしてさらに、「東アジアの情勢の変化に対応してその性格も変わった。」とありますので、どのように東アジア情勢が変化し、その変化が遣隋使や遣唐使にどのような影響を与えたのかというようなことも入れる必要があります。

このたった2行の問題文からも、多くの情報をキャッチしなくてはなりません。条件を読み落としてしまったり、途中で忘れてしまったりするととてももったいないです。本番の際は時間がない中ですが、問題文を正確に読むということは、一番初めにやる一番大切なことです。

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気を付けることは?

論述に取り組むうえで気を付けてほしいことはいくつかあります。

一つ目は、必ず文章を読み返すこと。これはものすごく大切です。自分がどのような文章を書いているのか、読みにくい文章ではないかを確認することは、当たり前と言っていいほどのことです。読み返す際のポイントの一つ目は、主語述語が整合しているかです。本番では下書き等をしている時間はありませんから、考えるのと同時進行で書いていくと思います。頭の中でまとまり切っていない状態で書いていくと、文章の筋が通っていないということが起こることも考えられます。「主語がこれなら、この述語はおかしいよね。」ということになりかねません。最低でも主語と述語の整合性は保っておきたいものです。

読み返す際のポイント二つ目は、文章の長さです。一文が長すぎるととても読みづらく、何が言いたいのかが伝わりにくくなります。逆に短すぎても、文章のつながりがつかみにくいうえに、幼稚な印象の文になってしまいます。一文の長さは是非意識してほしいポイントです。

読み返すタイミングもとても大切です。すべてを書き終わってから読み返しても、書き直すことはかなり難しいですよね。時間が足りなくて修正できないなんてこともあると思います。そうならないためにも、短めのスパンで読み返すことをおすすめします。2文くらいまたは、ひとつのまとまりが書き終わったくらいのタイミングがいいと思います。また、読み返すときは、なるべく自分の文章を客観的に読むようにしてください。視野を広く取らないと、独りよがりの文章になってしまいます。

自分の文章を読み返すという習慣がついていると、大学に入って論文やレポートを書くときにも非常に役立ちます。しつこいようですが、文章の読み返しは必ずやってください。

 

次は、50字から60字の比較的短めの論述において気を付けてほしいことです。

50字から60字は文章としては短めですよね。この字数に必要な情報を詰め込むというのは、なかなか難しいことです。短めの論述を書くときには、いかに不要な言葉を削って密度の高い文章にするかということがポイントになると思います。例えば、「摂政・関白」と書くとしましょう。これで7字使うことになります。しかし、「摂関」とすると2字で済みます。制限字数が少ない論述において、この5字の差は大きいと思います。用語だけでなく、削れる部分は削っていくことが必要です。これもいきなりできることではないので、ある程度の練習をしてコツをつかんでいってください。

 

最後に

論述はいきなり出来るようになるものではありません。練習を重ねて、地道にやっていくほかありません。ですが、確実に文章を書く力はつきますし、自分が考えたことを文章にできるというのはこの先も必要になるとても重要な力です。

論述に関して覚えておいてほしいのは、とにかく読み返すことと書くことです。もし仮に本番の問題が難しくて「どうしよう」と思っても、とにかく何かしらは書いてください。しがみつくように何かしらを書けば、大学側に「この大学に入りたいんです!」という意思を伝えることは可能です。選択肢を選ぶ問題よりも、論述問題は自分の情熱が伝わりやすいかもしれません。出来る練習はしてから、本番に臨んでくださいね。

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