高1高2の定期テストは、全科目を同じ力で追いかける必要はありません。
優先すべきなのは、大学受験でそのまま使える科目です。
具体的には、理科・地歴公民・数学・英語の4つが、テスト勉強がそのまま受験勉強になる科目にあたります。
「学校の課題と受験勉強、どちらを優先すればいいのか」。
武田塾大曽根校の受験相談で、名古屋市内の高1・高2生から毎年もらう質問です。
両方を同じ重さで持とうとして、結局どちらも中途半端になるのがいちばん多い失敗の形です。
この記事では、定期テストのどこに力を入れると大学受験で得をするのかを、共通テストの科目構成と入試制度の公式資料をもとに整理します。
大曽根校の校舎長がまとめました。
結論:科目によって「テスト勉強の意味」が違う
定期テストの勉強が受験にどれだけ残るかは、科目ごとに差があります。
大曽根校が高1・高2生に伝えている優先順位は次のとおりです。
| 科目 | 定期テストの勉強が受験に残るか | 高1高2での目安 |
|---|---|---|
| 理科・地歴公民 | ほぼそのまま残る | テスト範囲を受験レベルで固める |
| 数学 | 基礎部分がそのまま残る | 教科書レベルと標準問題を落とさない |
| 英語 | 文法・単語は残る。本文暗記は残らない | 文法と単語に絞って全力、本文暗記は最低限 |
| 国語(古典) | 文法・単語・句法は残る | 古文単語と文法、漢文句法を固める |
| 実技科目 | 受験には残らない | 評定を落とさない範囲で |
理科と地歴公民が最優先である理由は、出題される内容と問われ方が大学入試とほぼ同じだからです。
高3になってから一から覚え直すのと、高1高2の定期テストで一度覚えているのとでは、必要な時間がまったく違います。
一方、英語の教科書本文の暗記は、受験には残りません。
ここに時間を注ぎ込みすぎている高1生をよく見ます。
同じ時間を英単語と英文法に回すほうが、1年後の自分に効きます。
共通テストで何が課されるかを先に知っておく
優先順位の根拠は、共通テストの科目構成にあります。
国公立大学を目指す場合、次の教科が課されます。
| 試験日 | 出題教科 |
|---|---|
| 第1日 | 地理歴史・公民/国語/外国語 |
| 第2日 | 理科/数学①/数学②/情報 |
出典:大学入試センター 令和9年度大学入学共通テスト実施要項
注目してほしいのは、情報が独立した出題教科として第2日の最後に置かれている点です。
理科と地歴公民は、2科目を選ぶと1教科あたり130分の枠になります。
つまり、国公立志望の受験生は理科・地歴公民・情報を含めて多くの科目を仕上げる必要があり、高3になってから全部に手を付けるのは物理的に苦しい構成になっています。
高1高2の定期テストは、この負荷を前倒しで削るための時間です。
範囲が区切られていて、締め切りがあり、点数が出る。
受験勉強のペースメーカーとしてこれ以上の仕組みはありません。
学校推薦型選抜を考えるなら評定は全科目
推薦を視野に入れているなら、話は変わります。
実技科目を含めた全科目の評定が資料になるからです。
文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」では、学校推薦型選抜について「出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ」評価・判定する入試方法と定義されています。
さらに、大学は「重要と判断する教科・科目を指定し、単位修得や一定水準以上の具体的な評定の獲得を出願要件等として求めることができる」とされています(文部科学省 入学者選抜実施要項)。
評定は高1の最初の定期テストから積み上がります。
高3で「やっぱり推薦を使いたい」と思ったときに、高1の評定は取り返せません。
推薦の可能性を少しでも残したいなら、高1高2のうちは全科目を落とさない方針で進めてください。
同じ要項では、学校推薦型選抜と総合型選抜で面接(オンラインを含む)による評価を必ず行うことも示されています。
評定だけで決まる入試ではない、という点も押さえておいてください。
科目別の具体的な進め方
理科・地歴公民
テスト範囲を、教科書とワークで一度は完璧にしてください。
目標は「テスト直前に詰め込んで忘れる」ではなく「半年後に思い出せる」状態です。
そのためにやることは1つ、テストが終わった翌週にもう一度同じ範囲を解き直すことです。
10分で終わります。
この10分があるかないかで、高3の負担がまるで変わります。
数学
定期テストには教科書レベルの問題と、入試レベルの応用問題が混ざって出ます。
ここで応用問題だけを追いかけないでください。
落としてはいけないのは教科書レベルと標準問題です。
数学は積み上げの科目なので、高1で崩れた単元は高2・高3でそのまま弱点として残ります。
英語
定期テストの英語には、教科書本文を覚えていないと解けない問題が含まれます。
これは受験には残りません。
優先するのは文法問題と単語問題です。
この2つは受験でそのまま使えるので、満点を狙ってください。
本文の暗記は、テストの点を取るための最低限にとどめて構いません。
国語
現代文は定期テストのために本文を覚えても受験に残りません。
残るのは古文単語・古典文法・漢文句法です。
この3つはテスト範囲で出るたびに完璧にしておくと、高3で古典に使う時間を大幅に減らせます。
定期テスト勉強を受験勉強に変える3つのやり方
大曽根校で高1・高2生に伝えている具体的な方法です。
- 範囲を参考書で先に押さえてからテスト勉強に入る。学校の授業で初めて習う状態でテスト勉強を始めると「理解」からのスタートになります。参考書で先に一周しておけば「確認」から始められ、同じ点数を半分の時間で取れます
- テストが終わった翌週に同じ範囲を解き直す。忘れかけたタイミングで戻すのが、いちばん記憶に残ります。1回10分で構いません
- 間違えた問題だけをリスト化する。テストで間違えた問題は、自分の弱点そのものです。これを科目別にためておくと、高3で使える最短の復習リストになります
3つとも、追加でまとまった時間を取る話ではありません。
順番と使い方を変えるだけです。
よくある質問
高1高2の定期テストは全科目頑張るべきですか
進路の方式によります。
学校推薦型選抜を使う可能性があるなら、実技科目を含めた全科目の評定が資料になるため、全科目で落とさない方針が必要です。
一般選抜だけで戦うと決めているなら、理科・地歴公民・数学・英語の文法と単語・古典の3点に絞って構いません。
定期テストの勉強と受験勉強を両立させるにはどうすればいいですか
両立させようとするのではなく、順番を変えてください。
テスト範囲を大学受験用の参考書で先に押さえてから学校の対策に入ると、テスト勉強がそのまま受験勉強になります。
別々の勉強を2つ抱えるから苦しくなります。
英語の教科書本文は覚えたほうがいいですか
定期テストの点数のためには必要ですが、大学受験には残りません。
優先順位は、英単語と英文法が先、本文暗記は後です。
テストで確実に取れる文法問題と単語問題を満点にしてから、残った時間で本文に手を付けてください。
まとめ
- 定期テストは全科目を同じ力で追う必要はありません。優先は理科・地歴公民、次に数学、英語は文法と単語です
- 共通テストは第2日に情報が独立して課される構成です。国公立志望は科目数が多く、高3からの一斉着手は現実的ではありません
- 学校推薦型選抜を残すなら、高1の最初のテストから全科目の評定を落とさない方針が必要です
- テスト範囲を参考書で先に押さえる、翌週に解き直す、間違えた問題をリスト化する。この3つで定期テストは受験勉強になります
武田塾大曽根校の無料受験相談では、志望校と使う入試方式を伺ったうえで、定期テストのどの科目にどこまで力を入れるかの線引きを一緒に決めます。
学校の課題と受験勉強の優先順位が決まらず止まっている高1・高2生は、一度ご相談ください。
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入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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