模試の価値は、受けた日ではなく、返ってきた後の2週間で決まります。
復習は「当日」「翌日」「成績表が返ってきた後」の3回に分け、それぞれ見るものを変えてください。
この記事では、その3回で何をするかを手順にして説明します。
「復習はしています」と答える生徒は多いのですが、話を聞くと、解答解説を読んで丸をつけ直しただけ、という場合がほとんどです。
それだと次の模試で同じ失点を繰り返します。
武田塾大曽根校の校舎長として、受験相談で毎回説明している内容をまとめました。
模試を受ける機会が増える高2の冬から高3にかけて、そのまま使える手順です。
模試の価値は返却後の2週間で決まる
模試は、志望校に対する現在地を測る道具です。
ただし、測っただけでは点は上がりません。
上がるのは、測った結果から「次に何をするか」を決めて実行したときだけです。
模試を受けたあとの生徒は、だいたい3つに分かれます。
- 結果に一喜一憂して終わる。良ければ安心し、悪ければ落ち込む
- 解き直しはするが、間違えた問題を解説通りに直して終わる
- 間違いを種類ごとに分け、次の模試までにできるようにすることを1つ決める
伸びるのは3番目だけです。
1番目と2番目は、次の模試でもほぼ同じ結果になります。
理由は単純で、1番目と2番目には「普段の勉強を変える」という工程がないからです。
模試は普段の勉強の結果として出るものなので、普段の勉強が変わらなければ結果も変わりません。
当日にやること
試験が終わったその日のうちに、2つだけやります。
- 自己採点をする。マーク式なら解答が配られるので、その日のうちに点数を出します
- 「迷った問題」に印をつける。合っていたけれど自信がなかった問題は、次に出たら落とす可能性が高い問題です
自己採点を当日にやる理由は、問題の記憶が残っているうちに、どこで迷ったかを思い出せるからです。
1週間後に自己採点をしても、なぜその選択肢を選んだのかが思い出せません。
共通テストの本番でも、自己採点の結果をもとに出願先を決めます。
令和9年度の共通テストは1月16日・17日に実施され、追・再試験は1月23日・24日です(大学入試センター 令和9年度大学入学共通テスト)。
本番で正確に自己採点できるかどうかは、模試での練習量で決まります。
翌日にやること
間違えた問題を、次の4種類に分けます。
この分類が復習の中心です。
| 種類 | 中身 | やること |
|---|---|---|
| ケアレスミス | 解き方は分かっていたが、計算・写し間違い・読み違いで落とした | ミスの起きた場所を記録する。同じ種類が3回出たら手順を変える |
| 知識の抜け | 覚えているはずのことが出てこなかった | 使っている参考書の該当ページに戻る。模試の解説では覚え直さない |
| 解法が身についていない | 見たことはあるが、初見では手が動かなかった | 参考書の該当問題を解き直す。解けたら1週間後にもう一度 |
| 未習・範囲外 | まだ習っていない、参考書でもやっていない範囲 | いま直さない。いつやるかを年間計画に書き込む |
分ける理由は、対処法がまったく違うからです。
ケアレスミスに参考書を戻しても意味がありませんし、未習範囲を今日詰め込んでも定着しません。
多くの生徒は、この4つを全部「間違えた問題」として同じ扱いにしています。
だから復習に時間がかかるわりに、次に活きません。
復習で使うのは模試の解説ではなく、普段使っている参考書です。
模試の解説は「なぜ間違えたか」を知るためのもので、覚え直す場所は自分の参考書に統一してください。
覚える場所が分散すると、探せなくなります。
成績表が返ってきたら見るところ
成績表は、判定の記号を見て終わりにしないでください。
見る順番は次の通りです。
| 見る順番 | 項目 | 何が分かるか |
|---|---|---|
| 1 | 設問別の得点率 | どの分野で落としているか。自分の得点率と受験者平均を比べる |
| 2 | 科目別の偏差値 | 科目間の差。どの科目に時間を寄せるか |
| 3 | 志望校の判定と必要点 | 合格ラインまで何点足りないか |
| 4 | 前回からの変化 | 上がった科目・下がった科目。上がった科目のやり方は続ける |
いちばん情報量が多いのは、1の設問別得点率です。
合計点や偏差値は「結果」でしかありませんが、設問別の得点率は「どこを直せばいいか」を直接示します。
たとえば英語で、長文は取れているのに文法・語法の得点率が低いなら、やることは長文演習ではなく文法の参考書に戻ることです。
合計点だけ見ていると、この判断ができません。
判定の記号は、あくまでその時点の位置です。
高2や高3の春の判定は、まだ範囲を終えていない科目が含まれているので、そのまま受け取る必要はありません。
見るべきは、合格ラインまで何点足りないかという数字のほうです。
次の模試までに1つだけ決める
復習が終わったら、次の模試までにできるようにすることを1つだけ決めます。
複数決めると、どれも中途半端になります。
決め方の例です。
- 数学:確率の設問別得点率が低い。参考書の確率の範囲を2週間で1周し、初見で解けなかった問題をゼロにする
- 英語:長文の最後の大問に時間が足りていない。1題を決めた時間内で解く練習を週2回入れる
- 化学:無機の得点率が低い。参考書の無機を通しで1周し、気体の製法と沈殿の色を白紙に書けるようにする
大事なのは、「頑張る」ではなく「何をどこまで」で書くことです。
次の模試の日から逆算して、いつまでに何を終えるかまで決めてください。
共通テストは科目ごとに試験時間が決まっています。
『英語』はリーディング80分・リスニング60分、『国語』は90分、『数学Ⅰ,数学A』と『数学Ⅱ,数学B,数学C』はそれぞれ70分、『情報Ⅰ』と理科の1科目は60分です(大学入試センター 出題教科・科目の出題方法等)。
時間内に解き切れなかった科目は、演習のときも同じ時間を計って練習してください。
大曽根校での模試の扱い方
大曽根校では、模試の結果を次の3点で見ています。
- 参考書の進み具合と模試の結果が一致しているか。参考書は進んでいるのに模試で出ないなら、定着の確認が甘い
- 同じ分野で2回続けて落としていないか。2回続いたら、その分野は参考書のレベルを1つ下げて戻る
- 時間切れで落とした問題がどれだけあるか。実力ではなく処理速度の問題なら、対処が別になる
模試の結果が悪かったこと自体は問題ではありません。
問題なのは、悪かった理由が分からないまま次の模試を受けることです。
理由が分かれば、次の1か月で何をするかが決まります。
よくある質問
模試の復習にはどれくらい時間をかけるべきですか
翌日から3日以内に、全科目で合計3〜4時間を目安にしてください。
それ以上かける必要はありません。
復習で時間がかかる原因の多くは、未習範囲まで直そうとしていることです。
今の自分の進度で直せる範囲だけを直してください。
判定がE判定でも志望校を変えなくていいですか
高2から高3の夏までの判定で志望校を変える必要はありません。
見るのは判定の記号ではなく、合格ラインまで何点足りないかという数字です。
足りない点数を科目別に分け、どの科目で埋めるかを決めるほうが先です。
模試は何回くらい受ければいいですか
学校で受ける模試に加えて、志望校の判定が出るものを年に数回受ければ十分です。
回数を増やすより、1回ごとの復習を最後まで終えるほうが効果があります。
受けっぱなしの模試が2回続いているなら、次の1回を減らして復習の時間に充ててください。
まとめ
- 模試の価値は返ってきた後の2週間で決まる。復習は当日・翌日・返却後の3回に分ける
- 間違いはケアレスミス・知識の抜け・解法未定着・未習の4種類に分ける。対処法が違う
- 成績表は判定より先に設問別の得点率を見る。どこを直すかが直接分かる
- 次の模試までにやることは1つだけ決める。「何をどこまで」で書く
武田塾大曽根校の無料受験相談では、お手元の模試の成績表を見ながら、設問別の得点率から次の1か月でやることを一緒に決めます。
結果が悪かった回の成績表こそ、持ってきてください。
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入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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