「英語と数学で手一杯で、物理まで手が回らない」。
理系の高2生から、大曽根校の受験相談でよく聞く言葉です。
高2までは英語と数学の優先順位が高いのは事実です。
ただ、物理を高3から始めると間に合わないケースが出てきます。
学校の進度が受験に間に合わないこともあるからです。
この記事では、高3で物理が重くなる理由と、高2のうちにどこまで到達しておけばよいかを具体的に書きます。
書いているのは、大曽根校で理系の生徒の年間計画を組んでいる校舎長です。
読み終わったら、今週の物理の勉強に何をするかが決まる状態を目指します。
高2の到達目標は「習った範囲を標準レベルまで」
先に結論です。
高2のうちにやることは、先取りではありません。
学校で習い終わった範囲について、標準的な問題なら解ける状態にしておくことです。
範囲を広げるより、狭くても解ける状態を作るほうが優先です。
まだそのレベルに届いていない人は、復習すべき範囲が少ない今のうちに一気に埋めてください。
範囲が広がってから戻るほうが、時間がかかります。
高3の物理が重くなる3つの理由
高3になると物理の負担が急に増えます。
理由は3つあります。
1つ目は、目に見えない現象を扱う分野が増えることです。
力学は、どんな実験をしているかを頭に描きやすい分野です。
ボールが飛ぶ、台車が滑る、といった場面が想像できます。
一方で波動や電磁気は、何が起きているのかを図にできないまま公式を使うことになりがちです。
ここで一気に苦手になる人が出ます。
2つ目は、力学そのものが複合問題になることです。
高2までは1つの分野で完結する問題が中心ですが、高3では力学とエネルギー、力学と電磁気を組み合わせた出題が増えます。
個々の分野が固まっていないと、組み合わさった瞬間に手が止まります。
3つ目は、覚えることと理解することの両方が増えることです。
分野が増えるだけでなく、1分野あたりの深さも増します。
全体として「重くなる」のはこのためです。
高校物理は、力学・熱・波動・電磁気・原子の分野に分かれます。
標準的な参考書が2分冊になるときも、力学・波動と、熱・電磁気・原子で分かれるのが一般的です。
たとえば『物理のエッセンス』(浜島清利/河合出版)は[力学・波動]と[熱・電磁気・原子]の2冊構成です(河合出版 公式ページ)。
高2の時点で前半の1冊が固まっていれば、高3の負担はかなり違います。
分野ごとの到達レベルの目安
大曽根校で理系の生徒に伝えている、高2終了時点の目安です。
| 分野 | 高2終了時の目安 | よくあるつまずき |
|---|---|---|
| 力学 | 標準的な問題を自力で解ける | 力のつり合いの図が描けない |
| 熱 | 状態方程式と熱力学第一法則を使える | 気体の状態変化の場合分けが混乱する |
| 波動 | 学校で習った範囲の基本問題が解ける | 現象を図にできず公式を当てはめている |
| 電磁気 | 習っていなければ手をつけなくてよい | 高3で最初から苦手意識を持つ |
| 原子 | 手をつけなくてよい | 直前に慌てる |
大事なのは、習っていない範囲を無理に先取りしないことです。
高2でやるべきなのは、習った範囲の穴を埋めることです。
特に力学は、あとの分野すべての土台になります。
ここが標準レベルで止まっているなら、他の分野より優先してください。
共通テストの理科は時間の使い方まで決まっている
理系の場合、共通テストで理科を2科目受験することが多くなります。
当日の条件を知っておくと、演習の組み方が変わります。
大学入試センターの公式資料に、次のように書かれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 2科目登録者の試験時間 | 9:30〜11:40(130分) |
| 1科目登録者の試験時間 | 10:40〜11:40(60分) |
| 2科目の解答時間 | 第1解答科目・第2解答科目それぞれ60分 |
| 答案回収の時間 | 2科目の間に回収時間があり、その間は問題冊子を開くことも退室もできない |
| 遅刻者の入室限度 | 9:50 |
2科目を登録した場合、当日に1科目だけ受験することはできません。
第1解答科目だけ受けて途中で退室することもできません。
つまり、朝9時半から11時40分まで、2時間以上を理科だけで走り切る形になります。
もう1つ知っておきたいのが科目の数え方です。
『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』は、4つの出題範囲から2つを選んで解答しますが、科目数としては1科目の扱いです。
理科を2科目受験する場合、同じ名称を含む科目と出題範囲の組合せで選ぶこともできますが、大学によって組合せに制限がある場合があります。
志望大学の募集要項で必ず確認してください。
高2のうちから、理科2科目を続けて解く演習を年に数回入れておくと、この長さに慣れます。
高2の1年間の進め方
大曽根校で理系の生徒に渡している時期別の目安です。
| 時期 | 物理でやること |
|---|---|
| 高2の春・夏 | 英数を優先。物理は学校の授業内容をその週のうちに理解する |
| 高2の秋 | 力学を参考書で1周する。定期テスト範囲を先に参考書で押さえる |
| 高2の冬 | 力学の標準問題を自力で解ける状態にする。波動の基本に入る |
| 高2の3月 | 習った範囲の総復習。解けない単元を一覧にする |
| 高3の4月以降 | 電磁気を進めながら、力学の複合問題に取り組む |
英数の優先順位が高いのは変わりません。
物理に週10時間を使う必要はありません。
週2〜3時間でも、学校で習った範囲を毎週固めていけば、高3の4月に力学が終わっている状態を作れます。
参考書の使い方で気をつけること
物理でいちばん多い失敗は、公式を覚えて当てはめる勉強になることです。
特に波動と電磁気で起こります。
対策は3つです。
- 問題を解く前に、何が起きているかを図に描く。描けない問題は理解できていない
- 公式を使う前に、その公式がどんな条件で成り立つかを言えるか確認する
- 答え合わせのあと、解説の図と自分の図を見比べる
物理は、問題数をこなす前に1問を深く扱ったほうが伸びる科目です。
高2のうちは、1日3問でも図を描いて解く習慣をつけるほうが、あとで効きます。
よくある質問
高2のうちに物理を先取りするべきですか
先取りは必要ありません。
学校で習い終わった範囲を、標準的な問題なら自力で解ける状態にすることが優先です。
特に力学は他の分野の土台になるので、ここを固めてください。
習っていない電磁気や原子に高2から手を出す必要はありません。
物理と化学のどちらを先に固めるべきですか
志望大学の配点と、自分の学校の進度によって変わります。
ただし、どちらか一方を後回しにするより、力学と理論化学という土台にあたる分野を先に固めるほうが安全です。
大曽根校の受験相談では、志望校の科目と配点を確認したうえで順番を決めています。
波動と電磁気が苦手になりそうで不安です
苦手になる人の多くは、現象を図に描かずに公式を当てはめています。
問題を解く前に必ず図を描いてください。
描けない問題は、解けたとしても理解できていません。
高2のうちに図を描く習慣をつけておくと、高3で電磁気に入ったときの入り方が変わります。
まとめ
- 高2の物理は先取りではなく、習った範囲を標準レベルまで固めることが目標
- 高3で重くなる理由は、目に見えない分野が増えること、複合問題になること、量が増えることの3つ
- 力学を最優先で固める。電磁気と原子は高2で手をつけなくてよい
- 共通テストの理科は2科目で130分。朝9時半から2時間以上続く条件を知って演習を組む
- 公式を当てはめる勉強にしない。問題を解く前に図を描く
武田塾大曽根校の無料受験相談では、学校の進度と志望校の科目を確認したうえで、高2の残りの期間に物理をどこまで進めるかを具体的な冊数と時期に落として一緒に決めます。
英数で手一杯という方こそ、配分の相談にお越しください。
大学受験の勉強法でお悩みなら、武田塾大曽根校の無料受験相談へ
入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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