名古屋大学の理科は、2科目まとめて150分の試験です。
1科目あたり75分で解ききる前提の時間配分を、過去問に入る前に決めておく必要があります。
学力が足りていても、時間の使い方を決めていないだけで点を落とす科目です。
「理科をいつから始めればいいか分からない」「2科目の配分をどうすればいいか決められない」。
武田塾大曽根校の受験相談で、名大志望の理系からよく出る質問です。
この記事では、名大の二次試験で理科を使う受験生に向けて、学部ごとの科目指定と配点、150分の使い方、物理・化学・生物それぞれの進め方を整理します。
数字は名古屋大学が公表している要項からの引用です。
大曽根校の校舎長がまとめました。
二次試験で理科を課す学部と配点
まず、自分の志望学部で理科が何点あるのかを確認してください。
学部によって、使える科目も配点もまったく違います。
| 学部・学科 | 理科の科目指定 | 理科の配点 | 個別学力検査の合計 |
|---|---|---|---|
| 理学部 | 物理・化学・生物・地学から2 | 600 | 1,500 |
| 医学部 医学科 | 物理・化学・生物から2 | 600 | 1,800 |
| 医学部 保健学科 | 物理・化学・生物から2 | 500 | 1,650 |
| 工学部 | 物理と化学(指定) | 500 | 1,300 |
| 農学部 | 物理・化学・生物から2 | 600 | 1,550 |
| 情報学部 自然情報学科 | 物理・化学・生物・地学から1 | 300 | 1,100 |
| 情報学部 コンピュータ科学科 | 物理・化学・生物・地学から2(物理を含む) | 500 | 1,300 |
読み取っておきたい点が3つあります。
- 工学部は物理と化学が指定されています。生物を選ぶ余地がないので、工学部志望なら高2の段階で物理を固める必要があります
- 情報学部のコンピュータ科学科は2科目のうち物理を必ず含みます。一方、自然情報学科は4科目から1科目だけです。同じ情報学部でも学科で負担が変わります
- 理学部と農学部は地学も含めた4科目から選べますが、医学部医学科は物理・化学・生物の3科目からの選択です
なお、情報学部の人間・社会情報学科は二次試験に理科がありません。
理科は2科目150分。1科目75分が基準
前期日程の時間割では、理科は2月25日の13時45分から16時15分までの150分です。
この150分で2科目を解きます。
情報学部自然情報学科だけは理科が1科目なので、13時45分から15時までの75分です(名古屋大学 令和8年度一般選抜学生募集要項)。
2科目150分ということは、どちらを先に解くか、片方に何分まで使ってよいかを自分で決められるということです。
ここを決めずに本番に入ると、得意科目に時間を使いすぎて、もう一方を解き残します。
大曽根校では、過去問演習の段階から次の形で練習してもらっています。
- 先に解く科目を固定する。毎回変えない
- 1科目目の制限時間を70分に設定し、余った時間を2科目目に回す
- 見直しの時間を最後に10分残す前提で組む
- 解き残しが出た回は、点数ではなく「どの設問で止まったか」を記録する
物理の進め方
名大の物理は、設問ごとに状況設定を読み取る作業が必要になります。
問題文を読み飛ばすと後半の設問で条件を取り違えるため、読む速度そのものが得点力になります。
大曽根校で伝えているのは、解ける問題と解けない問題を早い段階で見分ける練習です。
答え合わせのときに、点数だけでなく「解けたはずなのに飛ばした問題」と「手を出したが解けなかった問題」を分けて記録してください。
この2つを減らすことが、本番で最も点が動きます。
使う問題集は、基礎が固まってから『物理重要問題集』、その後に『名問の森 物理』という順番です。
化学の進め方
名大の化学は計算問題の比重があり、大問の前半から後半まで設定が続いていく形の出題が中心です。
そのため、問題集を解く段階から大問の最初から最後まで通して読む習慣をつけてください。
一問一答のように設問だけ拾って解いていると、過去問に入ったときに流れを追えなくなります。
知識の面では、苦手分野を作らないことが最優先です。
有機や高分子化合物を後回しにしたまま直前期に入る受験生が毎年います。
理論・無機・有機のどこが出ても対応できる状態を、高3の夏までに作ってください。
使う問題集は『化学重要問題集』です。
1冊を繰り返して、解法を思い出せる状態にしてから過去問へ進みます。
生物の進め方
生物は、知識問題と実験考察問題で難易度の差がはっきりしています。
知識問題は確実に取り、考察問題に時間を残すのが基本の作戦です。
考察問題は、答えを覚えても意味がありません。
与えられた実験条件から何が言えるかを、自分の手で整理する過程そのものが問われます。
1問に1時間かけてもよいので、条件を書き出して結論に至る道筋を組み立てる練習をしてください。
問題集は『理系標準問題集 生物』を仕上げたあと、『生物 新・考える問題100選』に進む順番です。
参考書を独学で進めるときの注意
ここまでに挙げた問題集は、いずれも仕上げの段階で使うものです。
基礎が固まらないうちに手を出すと、解説を読んでも意味が取れず、時間だけが過ぎます。
| 段階 | やること |
|---|---|
| 高2まで | 教科書レベルの内容を、用語と公式の意味が説明できる状態にする |
| 高3の春 | 基礎〜標準の問題集を1冊決め、解けるまで繰り返す |
| 高3の夏 | 上で挙げた仕上げの問題集に入る。過去問を1年分解いて形式を知る |
| 高3の秋以降 | 過去問演習と、解き残しが出た分野の個別対策を並行する |
学校の授業で難関大の過去問を扱うことがありますが、3年間の内容に抜けがある段階で解いても得点にはつながりません。
今の自分に合う1冊から順に積み上げるほうが結果的に速くなります。
どの問題集から始めるかは、現在の学力・残り時間・他科目の状況で変わります。
同じ名大志望でも、英語と数学を得点源にできるかどうかで理科に割ける時間が違うためです。
よくある質問
名古屋大学の二次試験で理科は何科目必要ですか
学部によります。
理学部・医学部・農学部・情報学部コンピュータ科学科は2科目、情報学部自然情報学科は1科目です。
工学部は物理と化学の2科目が指定されています。
情報学部の人間・社会情報学科には理科がありません。
名大の理科は1科目あたり何分で解けばよいですか
2科目で150分なので、単純に割ると1科目75分です。
実際には得意科目を70分で切り上げ、余りをもう一方に回す組み方をすすめています。
この配分は過去問演習の段階で固定してください。
理科の対策はいつから始めればよいですか
高3の夏までに基礎〜標準レベルの問題集を1冊終えているのが目安です。
英語と数学の基礎が高2までに終わっていれば、高3の春から理科に時間を寄せられます。
英数が仕上がっていない状態で理科を始めると、両方が中途半端になります。
まとめ
- 名大の二次試験で理科を課す学部は、科目指定も配点も学部ごとに違います。まず要項で自分の学部を確認してください
- 工学部は物理と化学の指定、情報学部コンピュータ科学科は物理を必ず含みます
- 理科は2科目150分。1科目75分を基準に、どちらを先に解くかを過去問演習で固定します
- 仕上げの問題集は、基礎が固まってから使うものです。今の学力に合う1冊から順に積み上げてください
武田塾大曽根校の無料受験相談では、志望学部の理科の配点を要項で一緒に確認し、今の学力からどの問題集をどの順番で進めるか、いつまでに終えるかの計画をその場で作ります。
理科の2科目をどう配分するか決められない方もご相談ください。
大学受験の勉強法でお悩みなら、武田塾大曽根校の無料受験相談へ
入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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