「名古屋大学の理学部を受けたいが、理系なのに何から手を付ければいいのか整理できていない」。
武田塾大曽根校の無料受験相談で、高2・高3の理系生からよく出る相談です。
この記事では、名古屋大学理学部の学科構成と学部一括募集の仕組み、共通テストと個別学力検査の配点、そして合格者がどのくらい取っているのかを、大学が公表している要項の数字だけで整理します。
名古屋市北区の大曽根校で理系を担当している校舎長がまとめました。
理学部の配点には、他の理系学部と違う特徴が3つあります。
読み終えたときには、その3つを踏まえて自分の時間配分が決まっている状態を目指します。
名古屋大学理学部は5学科で、前期日程は学部単位の募集です
理学部は数理学科・物理学科・化学科・生命理学科・地球惑星科学科の5学科で構成されています。
令和8年度の募集人員は次のとおりです。
| 選抜区分 | 募集人員 |
|---|---|
| 一般選抜 前期日程 | 215名(理学部として募集) |
| 学校推薦型選抜 | 30名 |
| 総合型選抜 | 25名(数理3・物理9・化学5・生命理5・地球惑星3) |
| 合計 | 270名 |
一般選抜の前期日程は学科別ではなく理学部として215名の募集です。
出願の段階で学科を決め切らなくてよいのは、理系分野の中でまだ迷いがある高校生にとって大きな利点です。
一方で総合型選抜は学科ごとに募集があり、化学科と生命理学科は共通テストを課さない選抜として実施されます。
理学部の配点には3つの特徴があります
前期日程は共通テスト900点と個別学力検査1500点の合計2400点で判定します。
教科別に合計すると次のようになります。
| 教科 | 共通テスト | 個別学力検査 | 合計 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|---|---|
| 数学 | 100点 | 600点 | 700点 | 29.2% |
| 理科 | 100点 | 600点 | 700点 | 29.2% |
| 外国語 | 250点 | 300点 | 550点 | 22.9% |
| 国語 | 300点 | ― | 300点 | 12.5% |
| 地理歴史・公民 | 100点 | ― | 100点 | 4.2% |
| 情報 | 50点 | ― | 50点 | 2.1% |
| 合計 | 900点 | 1500点 | 2400点 | 100% |
ここから読み取れる特徴が3つあります。
- 個別学力検査に国語がありません。二次試験で問われるのは数学・理科・外国語の3教科だけです
- 共通テストの中では国語300点がもっとも重い配点です。理系だからと国語を後回しにすると、共通テストで大きく削られます
- 共通テストの外国語は250点に換算されます。英語はリーディングとリスニングの配点比率が3対1で、リーディング150点・リスニング50点の合計200点を、理学部は250点満点に換算します
数学と理科が700点ずつで同じ重さというのも、覚えておく価値があります。
どちらか一方が得意でも、もう一方が崩れると届きません。
共通テストと個別学力検査の中身
共通テストは6教科8科目です。
国語、地理歴史・公民から1科目、数学は『数学Ⅰ,数学A』と『数学Ⅱ,数学B,数学C』、理科は物理・化学・生物・地学から2科目、外国語、情報Ⅰという構成です。
個別学力検査は2月25日・26日に行われ、次の3教科が課されます。
- 数学600点:数学Ⅰ・数学A・数学Ⅱ・数学Ⅲは全範囲、数学Bは「数列」、数学Cは「ベクトル」と「平面上の曲線と複素数平面」から出題されます。試験室で公式集が配付されます
- 理科600点:物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物、地学基礎・地学から2科目を選びます
- 外国語300点:英語のみで、英語コミュニケーションⅠ〜Ⅲと論理・表現Ⅰ〜Ⅲの6科目をあわせて出題されます
理科で地学基礎・地学を個別学力検査でも選べるのは理学部の特徴です。
地球惑星科学に興味がある生徒にとっては、高校で学んだ地学をそのまま二次試験まで使えるということになります。
共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)に実施されます(大学入試センター 令和9年度試験情報)。
合格者はどのくらい取っているのか
令和7年度の一般選抜前期日程の合格者成績です。
理学部は学部単位で公表されています。
| 区分 | 満点 | 合格者の平均得点率 |
|---|---|---|
| 共通テスト | 900点 | 82.62% |
| 個別学力検査 | 1500点 | 67.61% |
| 総合成績 | 2400点 | 最低67.29% / 平均73.24% / 最高88.13% |
出典:名古屋大学 令和8年度入学者選抜要項
共通テストで8割、個別学力検査で7割弱が合格者の平均です。
総合の最低得点率は67.29%なので、2400点のうち約1615点が最低ラインの目安になります。
参考までに、学校推薦型選抜の合格者は共通テストの得点率で85.68%でした。
推薦を狙う場合は、一般選抜より高い共通テストの得点率が必要になると考えてください。
学科の選び方で迷ったときの考え方
前期日程は学部単位の募集なので、出願時点で学科を確定させる必要はありません。
それでも志望理由や大学入学後を考えるうえで、方向性は持っておいたほうが勉強の軸が決まります。
- 数理学科:数学そのものを深めたい人。数学の抽象度に耐えられるかが分かれ目です
- 物理学科:物理法則の理解に興味がある人。個別学力検査でも物理を選ぶことが前提になります
- 化学科:物質の性質や新しい物質の合成に興味がある人
- 生命理学科:分子から個体、進化や生態まで、生命現象を科学として扱いたい人
- 地球惑星科学科:野外調査や観測、シミュレーションで地球や惑星の現象を扱いたい人
学部・学科の違いをもう少し広く比べたい場合は、理学部・工学部・情報学部の違いの記事も参考にしてください。
大曽根校が理学部志望に伝えている勉強の順番
| 時期 | やること |
|---|---|
| 高1〜高2の前半 | 英単語・英文法、数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・Cの基礎問題集を1冊ずつ終える |
| 高2の後半 | 理科2科目を立ち上げる。数学Ⅲに入る |
| 高3の春 | 数学Ⅲを終え、標準レベルの問題集へ。英語は長文演習に移る |
| 高3の夏 | 理科の標準レベルを終え、過去問を1年分解いて到達点を測る |
| 高3の秋 | 数学と理科の過去問・分野別対策。共通テストの国語と地歴公民の対策を開始する |
| 高3の冬 | 共通テストの得点率を上げ、終了後は個別学力検査の過去問へ |
理学部志望で見落とされやすいのが、秋からの共通テスト国語です。
個別学力検査に国語がないため対策を後回しにしがちですが、共通テストの配点は300点で、理科や数学の共通テスト配点(各100点)の3倍あります。
現代文・古文・漢文をゼロから秋に始めると間に合わないので、高3の夏までに古文単語と文法だけは終えておいてください。
数学については、公式集が配付されるとはいえ、使い方を知らなければ意味がありません。
過去問に入る前に、標準的な問題集を1冊仕上げておくことが前提です。
よくある質問
名古屋大学理学部の二次試験に国語はありますか
個別学力検査で課されるのは数学・理科・外国語の3教科で、国語はありません。
ただし共通テストでは国語が300点あり、理学部の共通テスト配点の中でもっとも重い教科です。
二次で使わないことと、対策しなくてよいことは別だと考えてください。
名古屋大学理学部は学科ごとに出願するのですか
一般選抜の前期日程は理学部として215名の募集で、学科別の募集ではありません。
一方で総合型選抜は学科ごとに募集があり、化学科と生命理学科は共通テストを課さない選抜として行われます。
名古屋大学理学部の二次試験で地学は選べますか
個別学力検査の理科は、物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物、地学基礎・地学から2科目を選びます。
地学を二次試験で使えるのは名古屋大学の理系学部の中でも理学部の特徴です。
まとめ
- 名古屋大学理学部は5学科で、一般選抜前期日程は理学部として215名の募集です
- 配点は数学700点・理科700点・外国語550点・国語300点の合計2400点。個別学力検査に国語はありません
- 共通テストでは国語300点がもっとも重く、外国語は250点に換算されます
- 令和7年度の合格者は共通テストで約83%、個別学力検査で約68%、総合の最低得点率は67.29%でした
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学科を決めきれていない段階でもご相談ください。
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志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
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