「定期テストがこの順位で、難関大学なんて行けるんでしょうか」。
学校の成績表を持って相談に来る高校生から、毎年この時期に受ける質問です。
結論を先に書きます。
一般選抜だけで受けるなら、定期テストの点数がそのまま合否になることはありません。
ただし「関係ない」と言い切れるのは一般選抜に限った話で、学校推薦型選抜や総合型選抜を候補に残しているなら定期テストは入試の一部です。
この記事では、方式ごとに定期テストの重みがどう違うのか、そして定期テストの代わりに何を見て実力を測ればよいのかを整理します。
武田塾大曽根校の校舎長がまとめました。
一般選抜で「主な資料」とされているのは学力検査
文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」は、一般選抜を次のように定義しています。
学力検査、小論文等を主な資料とし、大学・学部等の特性によっては実技検査等を主な資料に加えつつ、調査書、面接、志願者本人の記載する資料等を組み合わせて評価・判定する入試方法です。
出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項(令和8年5月27日付け8文科高第318号)
主な資料は学力検査で、調査書は組み合わせる資料のひとつという位置づけです。
学校の順位や定期テストの点数が直接点数化されるわけではありません。
一般選抜で問われるのは、入試本番の日に、その大学の問題を解けるかどうかです。
定期テストと入試は測っているものが違う
定期テストと入試では、そもそも作られた目的が違います。
| 定期テスト | 一般選抜の学力検査 | |
|---|---|---|
| 目的 | 授業内容の理解度と課題の達成度を確認する | 大学が求める学力を持つ入学者を選ぶ |
| 出題範囲 | 直前の授業で扱った範囲 | 高校で学ぶ内容の全範囲 |
| 出題する人 | 授業を担当した先生 | 志望大学 |
| 文章・問題 | 授業で扱った教材が中心 | 初めて見る文章・問題 |
| 比べる相手 | 同じ高校の同じ学年 | 全国のその大学の志願者 |
定期テストで測っているのは「授業で扱った内容を覚えているか」です。
入試で測るのは「初めて見る問題を、持っている知識を使って解けるか」です。
この2つは重なる部分もありますが、同じではありません。
学校のワークを覚えて高得点が取れていた地歴の科目が、共通テストの形式になると解けないということは実際に起こります。
逆に、定期テストの点は平均前後でも、参考書で範囲を固め直したら模試の偏差値が上がるということも起こります。
比べる相手が違う点も見落とされがちです。
同じ高校の同じ授業を受けている生徒の中での順位と、全国から同じ大学を志望して集まる受験生の中での位置は、別の数字です。
「関係ない」と言い切れない3つの場合
一方で、定期テストが入試そのものになる場合があります。
3つあります。
- 学校推薦型選抜を受ける場合:実施要項では「出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ」評価する入試方法と定義されています。調査書が主な資料です
- 大学が評定を出願要件にしている場合:同じ実施要項に、大学は「重要と判断する教科・科目を指定し、単位修得や一定水準以上の具体的な評定の獲得を出願要件等として求めることができる」と書かれています。基準に届かなければ出願そのものができません
- 総合型選抜で調査書が使われる場合:総合型選抜では志願者本人の記載する資料を必ず活用することとされていますが、調査書も出願書類として提出します
学校推薦型選抜の入学願書受付は令和8年11月1日以降、総合型選抜は令和8年9月1日以降です。
高3の秋に出願するとき、材料になるのは高1からの成績です。
評定は後から取り戻せません。
なお、学校推薦型選抜でも総合型選抜でも、調査書などの出願書類だけで判定することは認められていません。
実施要項では、学力検査・小論文・面接・資格検定試験などの評価方法のうち少なくとも一つを必ず活用することとされ、面接による評価も必ず行うこととされています。
評定が高いだけで合格する仕組みではないという点も、あわせて押さえておいてください。
定期テストの代わりに何を指標にするか
一般選抜で受けると決めたなら、実力を測る物差しを定期テストから別のものに切り替えます。
大曽根校で見ているのは次の3つです。
| 指標 | 見るもの | 見る頻度 |
|---|---|---|
| 参考書の定着 | 1冊を終えたとき、2周目で9割解けるか | 1冊ごと |
| 模試 | 志望校と同じ形式の模試で、勉強した範囲が得点になっているか | 2〜3か月に1回 |
| 過去問 | 志望校の過去問で、合格最低点との差が何点か | 高3の夏以降 |
いちばん頻繁に見るのは参考書の定着です。
模試は数か月に1回しかありませんが、参考書は1冊終えるたびに確認できます。
1冊を終えた直後に解き直して9割解けるかどうか。
ここが基準です。
8割を切るなら、次の1冊に進む前にもう一度戻ります。
模試については、判定より先に「自分が勉強した範囲が得点になっているか」を見てください。
まだ手をつけていない範囲ができていないのは当然で、そこで落ち込む必要はありません。
定期テストの結果から拾えるもの
一般選抜で受けるとしても、定期テストの答案は捨てないでください。
受験科目に限れば、有用な情報が2つ取れます。
1つ目は、受験で使う科目の理解の穴です。
授業で扱った範囲すら解けていないなら、参考書で同じ単元を先にやり直したほうが速く進みます。
2つ目は、時間の使い方です。
見直しの時間が取れているか、後半の問題に手が回っているか。
この癖は模試でも入試本番でもそのまま出ます。
逆に、受験で使わない科目の点数を見て落ち込むのは時間の使い方としてもったいないです。
志望校が決まっているなら、その科目は赤点を回避する水準で切り上げて構いません。
志望校を変えるかどうかの判断
定期テストの結果を理由に志望校を下げる必要はありません。
判断の材料になるのは、志望校の過去問と自分の得点の差、そして本番までに残っている時間です。
大曽根校で志望校の話をするときは、次の順番で見ます。
- 志望校の入試科目と配点を募集要項で確認する
- 過去問を1年分解き、合格最低点との差を科目別に出す
- その差を埋めるのに必要な参考書を並べ、残り時間で終わるかを計算する
- 終わらないなら、勉強時間を増やすか、受ける科目数の少ない方式を検討する
この4つを通しても届かないと分かったときが、志望校を考え直すタイミングです。
学校の順位表を見て決める話ではありません。
よくある質問
定期テストが平均以下でも難関大学を目指せますか
一般選抜であれば目指せます。
一般選抜で主な資料とされているのは学力検査で、調査書は組み合わせる資料のひとつです。
ただし受験科目の点が取れていない場合は理解の穴の合図なので、参考書でその単元をやり直してください。
学校推薦型選抜を候補に残す場合は、評定が出願要件になることがあるため話が変わります。
学校の順位と模試の偏差値はどちらを信じればいいですか
一般選抜で受けるなら模試です。
学校の順位は同じ高校の同じ学年の中の位置で、模試は全国の受験生の中の位置を示します。
志望校に届くかを見るのは後者です。
ただし模試も、まだ手をつけていない範囲が多い時期の判定は参考程度に見てください。
評定を捨てて一般選抜に絞るのは高校何年生で決めるべきですか
高2の夏までに一度決めてください。
学校推薦型選抜の出願は高3の11月1日以降ですが、材料になるのは高1からの成績で、あとから取り戻せません。
迷っている間は評定を落とさない進め方を続け、志望校と入試方式が固まった時点で切り替えるのが安全です。
まとめ
- 一般選抜で主な資料とされているのは学力検査。定期テストの点数が直接合否になるわけではない
- 学校推薦型選抜と、評定を出願要件にしている大学では、定期テストがそのまま入試の一部になる
- 一般選抜で受けるなら、実力を測る物差しを参考書の定着・模試・過去問に切り替える
- 志望校を下げるかどうかは、学校の順位ではなく過去問との差と残り時間で判断する
武田塾大曽根校の無料受験相談では、志望校の入試科目と配点を一緒に確認し、いまの学力との差を科目別に出したうえで、残り時間で終わる参考書の順番を作ります。
定期テストの結果で迷っている段階でもご相談ください。
大学受験の勉強法でお悩みなら、武田塾大曽根校の無料受験相談へ
入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
名古屋市北区・大曽根駅の予備校・個別指導塾|武田塾大曽根校
〒462-0810 愛知県名古屋市北区山田1丁目4-30 ファーストヒビノビル2F・4F
地下鉄名城線・JR中央線・名鉄瀬戸線 大曽根駅 徒歩1分
TEL:052-982-6603(受付 13:30〜22:00、日曜休)
Mail:ozone@takeda.tv