ブログ

【京大での学生生活】物理工学科宇宙基礎工学コースの紹介

【京大での学生生活】物理工学科宇宙基礎工学コースの紹介

京都市西京区、阪急京都線桂駅西口から徒歩1分のところにある

学習塾・予備校である武田塾 桂校です。

京都大学の学部解説

 

今回は

現在京大工学部物理工学科(宇宙コース)4年生の筆者が、

所属コースでの大学生活の流れについて

紹介していこうと思います。

 

以前に別の講師が、

物理工学科全体の4年間の流れ、

特に機械コースについては書いてくださったので

 

ここでは自身が所属する

宇宙コースに焦点を当てて紹介します。

 

 

 

 

はじめに

以前、別の講師が以下のように書いていました。

 

工学とは

「モノづくりに関連する学問」と呼ばれて、

高校で勉強した数学や理科を発展させ

どのようにモノづくりに応用していくのかを学びます。

 

これに対して理学は

「この世の真理を探究する学問」というものです。

 

引用:『【工学部での4年間】現役京大生が、工学部での人生を振り返る!』https://www.takeda.tv/katsura/blog/post-228292/

 

これはその通りなのですが

京大については

必ずしも当てはまらないかもしれません。

 

よく知られているように

京大は「自由の学風」で有名です。

 

先生方もその自由さを体現しており

「○○研究室」がその〇〇とは全く関係のない

研究を行っていることもしばしば…

 

工学部・工学研究科といえど

理学系のように「この世の真理の探求」を

目指している先生も沢山居られます。

 

話が逸れてしまいました。

 

ここからは物理工学科入学後の流れ

(特に宇宙コース配属後の内容)についてご紹介します!

 

入学後は他の例に漏れず、

いわゆる「一般教養」科目を

中心に学んでいくことになります。

 

そして1年の前後期にある

「物理工学総論」という講義を経て

自身の興味と合致したコースを選択することになります。

 

 

 

 

入学後の流れ(コース配属)

京大物理工学科(以下では「物工」)には

以下の5つのコースがあります。

 

機械システム学コース

(105名 / 通称:「機シス」)

機械工学に関連した内容を幅広く学ぶコース。

人数が多いのに比例して研究室も多く

一見機械と何の関係もなさそうな研究をしている所も…

 

 

材料科学コース

(55名 / 通称:「材料」)

材料(特に金属)について学ぶコース

 

 

宇宙基礎工学コース

(20名 / 通称:「宇宙・航空」)

機械工学に関連した内容を学ぶコース

特に流体については

機械コースより深く学ぶことになります。

 

 

原子核工学コース

(20名 / 通称:「原子」)

原子・分子のような

ミクロなスケールの世界について学ぶコース

 

 

エネルギー応用工学コース

(35名 / 通称:「エネ応」)

エネルギーに注目しつつも

機械系・材料系のような内容を幅広く学ぶコース

 

 

これらのコースに、

1年生の終わりに配属され

このいずれかに所属することになります。

 

そして2年生からは各コースのカリキュラムに沿って

講義を受けていくことになります。

 

配属時に基準となるのはやはり成績です。

 

大学に入ってからも

当然勉強から逃れることはできません。

 

特に既定の単位数に満たないまま

1年生の終わりを迎えてしまった学生は

早くも留年することに…

 

 

 

 

宇宙基礎工学コースで学ぶこと

ここからは私自身が所属している

宇宙基礎工学コース

(以下では,「宇宙コース」)について紹介します。

 

このコースと機械コースで

メインに学ぶ内容は下記のとおりです。

 

 

機械力学

高校で学ぶ力学の発展形。

特に機械系では振動を中心に取り扱う。

 

 

熱力

高校で学ぶ熱力学の発展形。

特に機械系では

熱を効率よく仕事に変換する方法について中心に扱う。

 

 

流体力学

水や空気の流れについて力学的・数学的に扱う学問。

宇宙コースでは特に重点的に学ぶことになる。

 

 

材料力学

棒や板にかかる力と、生じる変形を力学的に扱う学問。

 

 

制御工学

ロボットやドローンなどの機械を

望みどおりに動かすための学問。

数学的な手法を駆使する。

 

 

これらのうち、特に上の4つをまとめて

「四大力学/四力」と呼んだりします。

 

こういった学問を学ぶ上で必要な数学についても

1・2年生の間に学ぶことになります。

 

※理学部物理系や工学部機械系などに進んだ場合

数学は避けて通れません!

 

さて宇宙基礎工学コースでは、

その名称からもわかるように

「基礎」を重視した教育・研究が展開されています。

 

ここで言う「基礎」は

決して「易しい」という意味ではなく

「応用に先立つもの・応用の土台となるもの」

という意味です。

 

概ね機械コースと同じような

学習・研究を行っていますが

・実験をほとんど行わない

・応用に興味を持った教員が極端に少ない

といった点でそちらとは大きく異なっています。

 

※もっとも、応用に興味がないのは

京大の先生全体に言える傾向だとは思いますが…

 

開設されている講義にも

その違いは反映されており

 

機械コース:

・機械系に関連した内容を幅広く学ぶ

・設計や生産に関連した科目が複数ある

・実験/設計実習等から3つ以上履修する必要がある

 

宇宙コース:

・流体に関連する科目を重点的に学ぶ

・設計や生産に関連した科目が一切ない

・実験は1つまたは2つだけ履修すればOK

 

というように

宇宙コースではいわゆる

「実学」的な内容がほとんど課されません。

 

特に、流体については航空宇宙機に関連してなのか

機械コースではほとんど扱われない

圧縮性流体(空気のように,押し縮められる流体)

について扱う科目が通年で開講されています。

 

なお申し訳程度に(?)

「物理工学演習」という科目が設置されており

大手重工のスタッフによる

飛行機・ロケットに関する説明を聞くことはできます。

 

 

 

 

宇宙基礎工学コースの研究室

物理工学科全体として各研究室への配属者は

学生間の話し合いにより決定する

のが通例となっているようです。

 

宇宙コースには

以下の6つの研究室が配置されています。

 

 

航空宇宙力学分野

ロボットや飛行など

一番「宇宙っぽい」内容について研究している。

 

 

流体力学分野

高速気流や希薄気体について扱っている。

シミュレーションが中心。

 

 

流体数理学分野

希薄気体について扱っている。

式変形やシミュレーションが中心。

一番理学寄りの研究室。

 

 

推進工学分野

いわゆる「プラズマ」について

実験を中心に研究している。

自分たちで実験装置を作っているらしい。

 

 

制御工学分野

制御工学について理論的な研究を行っている。

実際にドローンなどを動かしてみることも…

 

 

機能構造力学分野

物体を伝わる波について研究している。

3Dプリンターを用いて実験することも…

 

 

先に述べたように、

どの研究室の先生方も

基本的には基礎研究に重きを置いています。

 

大学で行われている研究というものは

当然どれも難しいのですが

 

とりわけ基礎研究については

見かけ上何をやっているのか

全く分からない難しさがありがちです。

 

そのため、学生たちは

コースに配属された後・研究室に配属された後に初めて

コースの趣旨やその研究室で扱っている内容について

理解することが多いようです。

 

 

 

 

研究室での学習内容

宇宙コースにおいては各研究室に配属後、

・複数の研究室で共通の数学演習ゼミ

・各研究室特有のゼミ

・その他行事

等を行っていきます。

 

 

一般的に前期は

数学演習(いくつかの研究室で共通)

いわゆる物理数学(偏微分方程式など)について

いくつかの研究室で合同のゼミを行う。

 

 

輪読

1冊の本(普通は洋書)を皆で読み

その研究室で扱う内容について基本的な事項を学ぶ。

 

範囲ごとに担当となった学生が

他の学生や先生に向けて授業を行うスタイルが多い。

 

 

院試勉強

7~8月ごろにある大学院入試に向けて勉強をする。

 

 

後期は

卒業研究

各自与えられたテーマについて研究を進めていく。

 

以上を行うことになります。

 

 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

今回は、

筆者が所属する京大物理工学科 宇宙コースについて

簡単にご紹介させていただきました。

 

受験生の中でも物理工学科を受験しようと考えている方や

航空宇宙に興味のある受験生の参考になれば幸いです。

 

よく言われることですが

高校までと違い、大学からは

親身になって進捗を管理してくれる先生はいません。

 

高校の内から学習習慣を身につけておけば

志望校の合格に繋がるだけでなく

大学入学後に滞りなく

進級・卒業することにも繋がります。

 

常日頃から机に向かう癖を付けましょう!

 

 

 

※その他、学部紹介はこちらから!

 

 

 

“元祖 管理型!”
“授業をしない” 武田塾 桂校

ここまでお読みいただき、
ありがとうございます。

 

武田塾ってどんな塾なの?」

「成績の上げ方を教えてほしい」

「今の勉強で合格できるか不安…」

「志望校の決め方・戦略を教えてほしい」

など、どのようなことでも構いません!

 

何か気になる点、お悩みなどありましたら
是非お気軽にお問合せくださいませ!

無料受験相談

武田塾では入塾の意思に関係なく、
誰でも無料で
勉強に関する相談を受け付けております!

 

武田塾桂校の「最強!受験相談」

受験では、長期間の勉強を
・どのように計画するか
・どのように継続するか
がとても重要になってきます。

 

武田塾 桂校では、
具体的な
・量
・ペース
・勉強方法
をアドバイスできます!

 

必要な勉強は全て
「宿題」として提示します。

それを「正しい勉強法」でこなすだけで
自然と成績は良くなり
志望校合格へと最短で近づけます!

 

・どうやって勉強すればいいのか
・部活で時間が取れないときは、最低限何をやればいいのか
など、悩みは尽きませんよね。

 

是非下記よりお問い合わせください!

無料受験相談

この先、年単位で役立つヒントをお話します!

 

さ ら に!!!

無料体験特訓受付中!

武田塾桂校では
完全無料で武田塾を体験できる

1週間の『体験特訓』を実施しています!

 

塾生と同じように
・毎日の宿題管理
・確認テスト
・成績を上げるための勉強法伝授
を行います!

さらにさらに
・自習室の利用
・質問対応
も、無制限で利用可能!!

 

一週間、自分でやることの効果を体験し、
授業を受けずに偏差値UPを実感しよう!

無料受験相談

 

無料相談のご予約・お問い合わせは

☪︎武田塾 桂校☪︎

〒615-8074
京都市西京区桂南巽町128-2
ヴァン・クレール1階

Tel☎: 075-748-9771

Mail✉: katsura@takeda.tv

開校時間: 13:00~22:00

HP: https://www.takeda.tv/katsura/

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

無料受験相談

map (1)

関連記事

【武田塾の紹介】あなたの成績を上げる塾を紹介します!【桂校】

「武田塾って、結局何やってるところなの?」といった疑問にお答えするべく、筆をとります!!

【塾比較】武田塾・予備校・学習塾、それぞれの特徴と違い【桂校】

勉強に必要なのは「自学」「計画」「理解」!あなたはどれが足りていない?

【浪人体験記】浪人京大生が、落ちた瞬間に何を考えていたか

落ちたところからすでに戦いは始まっている。「すぐに立つんだ。下を向いている暇も、泣いている暇もない。」

あなたに合った勉強法を教えます!

無料受験相談に行ってみる