国公立志望の受験生が夏前に感じるのは、「時間がない」よりも「やることが多すぎて順番が分からない」だと思います。
科目が多いぶん、手を付ける順番を間違えると、夏休みが終わった時点で全部が中途半端になります。
結論を先に書きます。
夏休みに入るまでに終わらせるのは、受験科目の確認、共通テスト主要3科目の対策開始、二次試験の記述の基礎固め着手の3つです。 この順番を守ってください。
この記事では、その3つを具体的に説明したうえで、夏前のチェックリストを置きます。
JR安城駅前の武田塾安城校で、校舎長の宮下純弥が国公立志望の生徒と確認している内容です。
大前提:受験科目の確認を先に終わらせる
勉強を進める前に、受験する可能性のある大学すべての入試要項を確認してください。 第一志望だけではありません。
併願候補、後期日程、共通テスト利用で出す私立まで含めます。
確認するのは4点です。
- 教科・科目(特に理科と地歴公民の選択、情報の扱い)
- 配点(共通テストと個別試験の比率、科目ごとの傾斜)
- 日程(出願期間と試験日、移動が必要か)
- 出題形式(記述の有無、英作文や要約があるか)
国立大学は、2025年度入試から共通テストで原則6教科8科目を課しています(国立大学協会「2024年度以降の国立大学の入学者選抜制度―国立大学協会の基本方針―」2022年1月28日公表)。
従来の5教科7科目に情報が加わった形です。
公立大学や一部の大学では扱いが異なるので、自分の志望校の要項で確認してください。
受験科目が曖昧なまま夏に入るのが、いちばん高くつくミスです。 「勉強したのに使わなかった」「必要だったのに手を付けていなかった」は、どちらも取り返しがききません。
やるべきこと① 共通テスト主要科目の対策を始める
「二次の勉強をしていれば共通テストも取れる」と考えている人がいますが、そうはなりません。
共通テストは、情報処理の速度を測る試験です。 記述で書ける力があっても、時間内に処理し切れなければ点になりません。
専用の練習が必要です。
英語
リーディングは分量が多く、語彙・速読・設問処理の3つが揃わないと時間内に終わりません。
普段の長文演習とは別に、時間を計って解く練習をルーティンに入れてください。
- 教材は武田塾のルートに沿って進める(志望校と今の到達度で決まる)
- リスニングも、この時期から週1回は音声を聞く習慣を作る
数学(文理共通)
数学は、解法を知っているかどうかより、それを速く正確に出せるかで点が決まります。 毎日、計算と短時間処理のトレーニングを固定で入れてください。
- 教材は武田塾のルートに沿って進める(志望校と今の到達度で決まる)
- 学校の履修範囲が終わっている人は、共通テスト対策を独立した1科目として計画に入れる
国語
現代文は、複数の資料を読ませる出題形式への対応が必要です。
古文・漢文は、単語と文法・句法を固めたうえで形式に慣れます。
- 教材の例:『きめる! 共通テスト現代文 改訂版』
理科・地歴公民・情報(副科目)
この時期に深追いしなくて大丈夫です。 暗記の比重が大きい科目は、開始から得点になるまでのラグが短いため、主要科目の目処が立ってからで間に合います。
ただし、着手する週をカレンダーに書き込んでおくこと。 「秋から」とだけ決めて、実際には11月まで始めなかった、というのが毎年いちばん多い遅れ方です。
やるべきこと② 二次試験の記述の基礎を夏で完成させる
国公立入試の本丸は個別学力検査です。
夏休みのうちに、記述の型と表現、添削を受けられる水準まで持っていきたいところです。
英語(和訳・説明・要約)
- 『英文解釈ポラリス1』
- 『国公立標準問題集CanPass 英語』
英文解釈が曖昧なまま長文を読んでいる人は、ここで一度戻ってください。
記述で減点されるほとんどの原因は、構文の取り違えです。
国語(現代文の記述・古文の現代語訳)
- 『船口の最強の現代文記述トレーニング』
- 『国公立標準問題集CanPass 古典』
記述は自分で採点できません。
書いたものは人に見せてください。 学校の先生でも塾の講師でも構いません。
理系の理科(物理・化学)
理科は学校の進度が遅いことが多く、二次レベルの演習に入るのが遅れがちです。
- まず定期テスト対応で基礎を底上げする
- そのうえで、二次レベルの演習を先取りする
- 教材の例:『実戦 化学重要問題集 化学基礎・化学』『良問の風 物理』
よくある失敗は「片方は間に合ったが、もう片方が未完成」です。 2科目を同じ速度で進めようとすると両方が中途半端になります。
どちらか一方を先に二次レベルへ引き上げるほうが、結果的に両方仕上がります。
まだ理科に手を付けていない人は、今すぐ始めてください。
夏の入り口で着手できるかどうかが、秋以降に確保できる二次対策の量を決めます。
戦略の注意点:国公立から私立への切り替えは慎重に
夏を過ぎると、「科目が多すぎるから私立に絞ろうか」と考える人が出てきます。
| 国公立 | 私立 | |
|---|---|---|
| 共通テスト | 国立は原則6教科8科目 | 方式による(使わない方式が主流) |
| 個別試験 | 2〜4科目 | 2〜3科目 |
| 切り替えたあと | ― | 科目数が減るため、国公立へ戻すのは難しい |
切り替えは可能ですが、戻るのは難しいと考えてください。 理科や地歴公民の勉強をいったん止めると、秋以降に再開しても間に合いません。
切り替えるなら、併願校と受験科目の組み合わせ、日程まで決めてから動いてください。
夏前のチェックリスト
印刷するか、スクリーンショットを撮って手元に置いてください。
- [ ] 受験予定の大学すべての科目・配点・日程・出題形式を確認した
- [ ] 英語・数学・国語の共通テスト対策を、週単位のルーティンに入れた
- [ ] 英語・国語の記述対策の教材に着手した
- [ ] 理科は、どちらか一方を先に二次レベルへ上げる計画を作った
- [ ] 副科目(理科・地歴公民・情報)の着手週をカレンダーに書き込んだ
- [ ] 志望校の過去問を1年分、解かなくていいので見た
6つすべてにチェックが入っていれば、夏休みの使い方は決まっています。 入っていない項目が、今週やることです。
よくある質問
共通テスト対策はいつから本格化すべきですか
主要3科目(英語・数学・国語)は今から、副科目は秋からが目安です。 ただし「今から」の中身は、毎日のルーティンに30分入れる程度で構いません。
この時期に共通テスト対策だけに時間を使うと、二次対策が後ろ倒しになります。
過去問はいつから解けばいいですか
基礎が固まる前に解いても、得られるものが少ないです。 ただし「見る」のは今すぐやってください。
出題形式と分量を知っているかどうかで、今の勉強の意味の理解が変わります。
本格的な演習は、基礎が固まった段階からです。
学校の授業の進度が遅くて間に合いません
特に理科でよく起きます。
学校の進度を待たず、自分で先に進めてください。 どこまで自分で進めるかは、志望校の出題範囲と残り期間から逆算します。
判断が難しければ、無料受験相談で一緒に計算しましょう。
模試の判定が悪いままです
判定の記号ではなく、合格最低点との差を科目ごとに出してください。 残り期間で埋まる差かどうかが、判断の材料になります。
E判定から合格した生徒の事例は別記事にまとめています。
まとめ
- 夏に入る前に、受験する可能性のある大学すべての科目・配点・日程・形式を確認する
- 共通テスト対策は英語・数学・国語から。副科目は秋開始でいいが、着手週は今決める
- 二次の記述は、英語と国語の基礎に着手し、書いたものは人に見せる
- 理科は2科目を同時に進めず、一方を先に二次レベルへ上げる
- 国公立から私立への切り替えは、併願校と科目の組み合わせを決めてから
国公立受験は、やるべきことの量そのものが壁になります。
「そのうちやる」を積み上げると、秋に一気に破綻します。
自分の志望校に対して、今月やることが正しいかどうか。
武田塾安城校の無料受験相談では、志望校の科目と配点を一緒に確認して、夏休みまでの週ごとの計画をその場で作ります。 成績表と、志望校の候補を持ってお越しください。
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この記事は、武田塾安城校(校舎長 宮下純弥)が、国公立志望の高3生に向けてまとめました。
※2026年10月時点の内容です
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入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、次の3つを一緒に整理します。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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