勉強時間は、まとまった時間が空くのを待って作るものではありません。
10分の枠をいくつ数えられるかで決まります。
部活のある高校生が「1日2時間机に向かう」を目標にすると、達成できない日が続いて計画ごと止まります。
先に決めるべきなのは、机がなくてもできる勉強を10分単位に切り分けておくことです。
「帰宅したら疲れて寝てしまう」「土日も部活で、まとまった時間が取れない」。
武田塾大曽根校の受験相談で、名古屋市内の高校に通う1・2年生から毎年いただく相談です。
この記事では、高校生の1日がどこに使われているかを公的な調査データで確認したうえで、すきま時間を勉強に変える具体的な手順をまとめます。
書いているのは、大曽根校で部活と両立している高1・高2生を担当している校舎長です。
高校生の1日はどこに使われているか
こども家庭庁の調査によると、インターネットを利用していると回答した高校生の平日1日あたりの平均利用時間は、約6時間44分です。
中学生は約5時間24分、青少年全体では約5時間27分で、前年度より約25分増えています(こども家庭庁 令和7年度青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報))。
この数字を「スマホを見るな」という話に使うつもりはありません。
動画も通話も、高校生活の一部です。
ここから読み取ってほしいのは別のことです。
平均で6時間44分ということは、その時間は10分・15分の細切れが積み重なった結果だということです。
6時間44分を一度に使っている高校生はいません。
移動中、休み時間、風呂上がり、寝る前。
細切れの時間は、部活をやっていても確実に存在しています。
勉強も同じ形で積めます。
「まとまった2時間」がなくても、10分を12回積めば2時間です。
まず机がいる勉強といらない勉強に分ける
すきま時間を使う第一歩は、自分の勉強を2種類に仕分けることです。
| 区分 | 具体例 | 必要なもの |
|---|---|---|
| 机が必要な勉強 | 数学の問題演習、英語長文、記述問題、過去問 | 机・筆記用具・まとまった時間 |
| 机がいらない勉強 | 英単語、古文単語、英熟語、歴史の用語、化学の暗記事項、公式の確認 | 手のひらサイズの1冊だけ |
このうち、机がいらない勉強を「すきま時間用」に固定します。
カバンに入れておくのは1冊だけにしてください。
何冊も持ち歩くと、その場で「どれをやるか」を考えることになり、10分のうち3分が選択に消えます。
大曽根校では、高1・高2の生徒に「すきま時間用の1冊」を決めてもらっています。
英単語帳が最も多く、次が古文単語です。
決めた1冊が終わるまで変えません。
すきま時間の1回分を作る手順
やることを決めても、量を決めていないと続きません。
手順は3つです。
- すきま時間の長さを測る。通学の電車が12分なら12分と数字で把握する
- その時間で終わる分量に切る。英単語なら「20語を1回分」のように、ページではなく個数で決める
- 終わりを決める。「今日はここまで」を先に決めておくと、中途半端に終わらない
ポイントは②です。
「時間が余ったら進める」ではなく、「この時間でこの分量」と決め打ちします。
10分で20語と決めたら、20語だけやって閉じます。
物足りなく感じるくらいがちょうどよく、翌日も同じ枠で続けられます。
そして、復習を必ず組み込んでください。
新しい20語を進める前に、前日の20語を1分だけ確認します。
この1分がないと、1週間後にはほとんど残りません。
部活がある日とない日で計画を分ける
同じ計画を毎日に当てはめると、部活のある日に必ず崩れます。
曜日ごとに2つのパターンを持ってください。
| 日のタイプ | すきま時間でやること | 机に向かってやること |
|---|---|---|
| 部活がある日 | 通学・休み時間で英単語と古文単語 | 帰宅後30分だけ。数学の問題を2問、または英文法1テーマ |
| 部活がない日・休日 | 移動時間で暗記の復習 | 90分から120分。英語長文と数学の演習をまとめて |
部活がある日の目標を「30分」まで下げるのがコツです。
ゼロの日を作らないことが最優先で、量は休日に取り返します。
毎日ゼロにならなければ、参考書は必ず前に進みます。
大曽根校では、高1・高2の目安として1日3時間という数字をお伝えすることがあります。
ただしこれは公的な調査に基づく数字ではなく、志望校のレベルから逆算した指導上の目安です。
部活の状況によって現実的な線は変わるので、最初から3時間を目標にする必要はありません。
今が30分なら、まず毎日45分を続けるほうが確実です。
それでも時間が足りないと感じたときに見るところ
時間がないと感じるとき、実際には次のどれかが起きていることが多いです。
- やる内容をその場で決めている(決める時間が勉強時間を食っている)
- 参考書を複数同時に進めていて、どれも終わらない
- 疲れているときにいちばん重い科目をやろうとして、結局手がつかない
- 学校の課題と受験勉強を同じ日に同じ重さで抱えている
打ち手はそれぞれ違います。
1つ目は前日の夜に翌日の分量を決めておくこと。
2つ目は科目ごとに1冊に絞ること。
3つ目は疲れている日用のメニューを暗記科目にしておくこと。
4つ目は「今週は課題を優先する週」「今週は参考書を優先する週」と週単位で決めることです。
時間そのものを増やすより、迷う時間と切り替えの時間を減らすほうが、実際に手を動かす時間は伸びます。
高1・高2の今から逆算しておく
大学入学共通テストの実施期日は早い段階で公表されています。
令和9年度は本試験が令和9年1月16日・17日です(大学入試センター 令和9年度大学入学共通テスト)。
高2の9月なら、共通テストまで約1年4か月。
1日30分でも、1年4か月続ければ約240時間になります。
参考書に換算すると、英単語帳1冊と英文法の問題集1冊を完成させて、なお余る量です。
すきま時間を軽く見ないでください。
よくある質問
部活で疲れて帰宅後に勉強できません。どうすればよいですか
帰宅後の目標を30分まで下げてください。
そのうえで、通学や休み時間のすきま時間に暗記科目を回します。
疲れている日のメニューをあらかじめ暗記科目に決めておくと、その場で悩まずに始められます。
ゼロの日を作らないことが最優先です。
高1・高2は1日何時間勉強すればよいですか
志望校によりますが、大曽根校では目安として1日3時間をお伝えすることがあります。
これは公的な調査の数字ではなく、志望校から逆算した指導上の目安です。
今が30分の人がいきなり3時間を目標にすると続かないので、まず毎日45分を1か月続けるところから始めてください。
すきま時間には何をやるのがよいですか
英単語・古文単語・英熟語・歴史の用語・化学の暗記事項など、机がなくてもできるものです。
持ち歩くのは1冊だけに決めてください。
何冊も持つと、その場でどれをやるか考える時間が発生し、10分のうち数分が消えます。
まとめ
- 高校生の平日のインターネット利用時間は平均で約6時間44分。細切れの時間は部活をしていても存在します
- 勉強を「机が必要なもの」と「机がいらないもの」に分け、後者をすきま時間用の1冊に固定します
- すきま時間は、長さを測り、その時間で終わる分量に切り、終わりを決める。この3手順で回します
- 部活がある日は30分でよいので、ゼロの日を作らないことを優先してください
武田塾大曽根校の無料受験相談では、部活の時間割を見ながら、平日と休日で何をどこまでやるかを1日単位で一緒に決めます。
参考書を何冊も抱えて止まっている人は、まず1冊に絞るところからご相談ください。
大学受験の勉強法でお悩みなら、武田塾大曽根校の無料受験相談へ
入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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