「名古屋工業大学を志望しているが、物理の対策を何から始めればいいか分からない」。
武田塾大曽根校の無料受験相談で、愛知県内の理系高校生からよく受ける相談です。
この記事では、名工大の二次試験で物理がどう出題され、どれだけの配点を占めるのかを公式資料で確認し、そこから逆算した対策の順番をお伝えします。
書いているのは、大曽根校で理系の学習計画を担当している校舎長です。
読み終わると、今の学年で物理に何時間を割くべきかが判断できます。
結論:名工大の物理は「1科目に100分」もらえる試験です
名古屋工業大学の個別学力検査の理科は、1科目を選んで100分で解きます。
国公立大学では理科2科目を合わせて150分という形式が多く、名古屋大学もその形です。
名工大は1科目に100分を使えるため、時間に追われて解ききれないという性質の試験ではありません。
そのぶん、1問1問を深く問われます。
誘導に乗って最後まで筋を通せるかが勝負になります。
出典:名古屋工業大学 2026年度前期日程 個別学力検査 試験問題(理科)/2027年度 入学者選抜要項
学科によって物理が必須かどうかが変わります
同じ名工大でも、志望学科によって理科の扱いが違います。
| 学科・課程 | 個別学力検査の理科 |
|---|---|
| 電気・機械工学科 | 物理基礎・物理(物理が必須) |
| 情報工学科 | 物理基礎・物理(物理が必須) |
| 生命・応用化学科 | 物理と化学から1科目選択 |
| 物理工学科 | 物理と化学から1科目選択 |
| 社会工学科 | 物理と化学から1科目選択 |
| 創造工学教育課程 | 物理と化学から1科目選択 |
電気・機械工学科と情報工学科は、物理を選ばないという選択肢がありません。
この2学科を志望するなら、物理は避けて通れない科目です。
物理工学科が「選択」になっている点は意外に思われるかもしれませんが、実際にそう定められています。
志望学科を決める前に、必ず最新の要項で確認してください。
配点:理科は数学と同じ400点
前期日程の配点は次のとおりです。
| 前期日程 | 後期日程 | |
|---|---|---|
| 共通テスト(950点満点を換算) | 450点 | 300点 |
| 個別 数学 | 400点 | 400点 |
| 個別 理科 | 400点 | 400点 |
| 個別 英語 | 200点 | 200点 |
| 合計 | 1,450点 | 1,300点 |
理科1科目で400点です。
英語200点の2倍あり、数学と同じ重さです。
共通テスト全体(換算後450点)にも迫ります。
理科を1科目しか使わないぶん、その1科目の完成度がそのまま合否に出る配点だと考えてください。
後期日程では共通テストの比重がさらに下がり、個別学力検査1,000点に対して共通テストは300点です。
後期を視野に入れるなら、二次試験の力をつけることが最優先になります。
2026年度の物理はこう出題されました
2026年度前期日程の物理は、大問Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの3題構成でした。
問題冊子の冒頭に「問題はⅠ,Ⅱ,Ⅲの3題である」と明記されています。
内容の特徴を挙げます。
- 大問Ⅰは力学でした。滑車・糸・ばねでつながれた3つの物体の運動を扱う設問です
- 電磁気の大問では、1つの大問の中に小問が15問並ぶ構成がありました。荷電粒子の運動から導体棒の運動まで、設定を段階的に変えながら問いが続きます
- 数式で答える設問が中心ですが、グラフや結果の変化を選択肢から選ぶ設問も含まれます
つまり、記述だけの試験でも、選択だけの試験でもありません。
「文字式で表せ」と「どうなるか選べ」の両方に答えられる状態が要ります。
小問が長く続く形式なので、途中で計算を1つ落とすと後半がすべて崩れます。
1問ごとに検算する習慣が、名工大の物理では点差に直結します。
名工大の物理で必要な3つの力
大曽根校で名工大志望の生徒を見ていて、必要だと感じる力は次の3つです。
- 誘導を読む力。前の小問の答えを次で使う構成が多く、「なぜこの順で聞かれているのか」を意識できると流れに乗れます
- 文字式のまま処理する力。数値ではなく文字で答える設問が多く、途中式が複雑になっても崩れずに整理できる計算力が要ります
- 物理量の意味を説明できる力。速度と速さ、電位と電場のように、似た量の違いを言葉で言えるかどうかが、選択肢問題での正答率を分けます
3つ目は普段の勉強で見落とされがちです。
問題を解くとき、使った物理量が何を表すのかを口に出して説明してみてください。
説明できない量が残っていれば、そこが穴です。
対策の順番
物理は分野ごとの独立性が高い科目です。
全分野を薄く一周するより、1分野ずつ入試レベルまで仕上げる方が結果が出ます。
- 力学を入試レベルまで仕上げる。名工大の大問Ⅰは力学でした。運動方程式・エネルギー・運動量を、単振動まで含めて扱えるようにします
- 電磁気に進む。力学の考え方をそのまま使うため、力学の後に置くと理解が速くなります
- 熱力学・波動のどちらかを進める。独立性が高く、順番は問いません
- 原子は最後に回す
各分野で踏む手順は共通です。
- 講義系の参考書で現象のイメージをつかむ
- 基本問題集で、公式を「どんな場面で使う式か」とセットにする
- 標準レベルの入試問題集で、初見の設定に対応する練習をする
- 名工大の過去問で、100分の使い方と検算の習慣を固める
3から4に進む前に、必ず1つ確認してください。
標準問題集で「解けた」問題の解答を、何も見ずに最初から書き直せるかどうかです。
書き直せない問題は、解けたのではなく解答を読んで納得しただけの状態です。
学年別のスケジュール
| 学年 | 物理でやること |
|---|---|
| 高1 | 物理基礎の内容を理解する。数学の三角関数とベクトルを固めておくと後が楽になる |
| 高2 | 力学を入試レベルまで先行して仕上げる。学校が電磁気に入る前に力学を終えたい |
| 高3の春〜夏 | 電磁気と熱力学・波動を標準問題集で仕上げる。夏の終わりに全分野が一周している状態を目標にする |
| 高3の秋以降 | 名工大の過去問。100分をどう配分するか、検算をどこで入れるかを決める |
名工大は理科が1科目です。
2科目必要な大学より、1科目にかけられる時間が長く取れます。
この構造は、理科の完成が遅れている受験生にとって追い上げの余地になります。
よくある質問
名古屋工業大学の物理は難しいですか
奇問が並ぶ試験ではありません。
1科目100分という時間が与えられ、大問3題の中で誘導が丁寧に組まれています。
難しさは「1つの大問が長く、途中でミスをすると後半が崩れる」点にあります。
標準レベルの問題集を確実に仕上げ、検算の習慣をつけることが最短の対策です。
名工大の理科は物理と化学のどちらを選ぶべきですか
電気・機械工学科と情報工学科は物理が指定されているため選択できません。
それ以外の学科・課程は選択できます。
志望学科が固まっていない段階なら、物理を選んでおくと選べる学科の幅が広がります。
名古屋大学と名古屋工業大学では物理の対策は変わりますか
時間の使い方が変わります。
名大は理科2科目を合わせて150分なので1科目あたり75分の計算になり、時間配分の練習が要ります。
名工大は1科目100分なので、時間より1問あたりの深さが問われます。
どちらも力学と電磁気を軸に仕上げる点は共通です。
まとめ
- 名工大の個別学力検査の理科は1科目100分。物理は大問3題で、小問が長く続く構成
- 理科は400点で数学と同じ重さ。1科目しか使わないぶん完成度がそのまま出る
- 電気・機械工学科と情報工学科は物理が必須。それ以外は物理と化学から選択
- 力学から1分野ずつ入試レベルまで仕上げる。検算の習慣が点差になる
武田塾大曽根校の無料受験相談では、志望学科の理科の指定と配点を確認したうえで、物理をどの順番でいつまでに仕上げるかを一緒に決めます。
学校の授業が電磁気まで進んでいない段階でも、先に進める計画は作れます。
大学受験の勉強法でお悩みなら、武田塾大曽根校の無料受験相談へ
入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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