「模試の判定がDでした。この志望校はもう無理でしょうか」。
武田塾大曽根校の受験相談で、模試の返却時期になると必ず出る質問です。
判定は志望校に受かるかどうかの予告ではありません。
判定を見て落ち込んだまま1週間を過ごすと、その1週間ぶんだけ本当に不利になります。
この記事では、判定より先に見るべき数字、返却後の1週間でやる復習の順番、そして志望校を変えるかどうかの判断基準を整理します。
大曽根校の校舎長がまとめました。
結論を先に書きます。
模試は合否を占うものではなく、いま進めている勉強が身についているかを点検する道具です。
だから見る順番は、判定が最後です。
まず「やった範囲が得点になっているか」を見て、次に「やっていない範囲がどこか」を確認し、最後に判定を見ます。
この順番を守るだけで、模試から取れる情報の量が変わります。
模試は勉強の点検表であって、合否の予告ではない
模試の判定は、その時点での得点と、同じ志望校を書いた受験生の分布から出た位置づけです。
本番までに何をどれだけ積むかは、判定には含まれていません。
高2の秋に受けた模試の判定は、まだ手をつけていない範囲が多い状態での位置です。
高3の夏でも、多くの受験生は理科や地歴の演習がこれからです。
つまり判定は「今日入試があったら」という仮定の数字で、実際の入試日ではありません。
令和9年度でいえば、共通テストの本試験は令和9年1月16日・17日、各大学の個別テストは令和9年2月1日から3月25日までの間に実施されます。
出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項(令和8年5月27日付け8文科高第318号)
模試を受けた日から本番まで、まだ何か月あるか。
そこで何冊終えられるか。
判定を見る前に、この2つを確認してください。
判定より先に見る3つの数字
大曽根校で模試の結果を一緒に見るとき、次の順番で確認します。
| 順番 | 見るもの | 判断 |
|---|---|---|
| 1 | すでに勉強した範囲の正答率 | 8割を切っていたら、その参考書に戻る |
| 2 | まだ勉強していない範囲の失点 | 予定どおりなら気にしない |
| 3 | 大問ごとの解答時間と、手をつけられなかった問題 | 時間配分を次回までに変える |
| 4 | 判定と偏差値 | 前回との差だけを見る |
いちばん大事なのは1です。
参考書で1冊終えた範囲が模試で8割取れているなら、その勉強のやり方は合っています。
同じ進め方で次に進んでください。
8割を切っているなら、参考書のやり方に問題があります。
答えを覚えていただけで、初見の問題では解けない状態になっている可能性が高いです。
2は落ち込む必要のない失点です。
まだやっていないのだからできないのは当然で、ここを見て自信をなくすのは判断を間違えています。
判定は最後に、前回との差だけ見てください。
判定そのものより、上がっているか下がっているかのほうが情報量があります。
科目によって結果が出るまでの時間が違う
同じ量を勉強しても、模試の点に反映されるまでの時間は科目で違います。
| 科目・分野 | 点に出るまで | 「やったのにできない」ときの見方 |
|---|---|---|
| 英単語・古文単語 | 早い | すぐ見直す。覚え方に問題がある |
| 地歴公民・理科の知識分野 | 早い | すぐ見直す。範囲を絞って覚え直す |
| 英文法 | 中くらい | 1〜2か月は様子を見る |
| 数学 | 遅い | 3か月は様子を見る。すぐには出ない |
| 英語長文・現代文 | 遅い | 3か月は様子を見る。土台の完成が先 |
暗記が中心の分野は、やった量がそのまま点になります。
ここができていないなら、覚え方を早めに見直してください。
一方、数学や英語長文は、基礎の参考書を終えてから点になるまでに時間がかかります。
始めたばかりの時期に模試で点が出ないのは想定内です。
ここで焦って参考書を変えるのが、いちばん多い失敗です。
返却までの1週間でやること
模試は受けた日から結果が返るまでに時間があります。
この期間の使い方で差がつきます。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 当日 | 自己採点をする。解けなかった問題に印をつける |
| 翌日 | 印をつけた問題のうち、勉強済みの範囲だけを解き直す |
| 3日以内 | 解き直しても解けなかった問題を、参考書のどのページに戻れば解けるかまで特定する |
| 返却後 | 分野別の正答率を見て、参考書に戻る単元を決める |
当日の自己採点をその日のうちに終えるのが要です。
翌日以降になると、どう考えて解いたかを忘れます。
何を考えて間違えたかは、答え合わせだけでは残りません。
返却された成績表で見るのは、総合の偏差値より分野別の正答率です。
英語なら文法・読解・リスニング、数学なら分野ごとに正答率が出ています。
ここが、次に開く参考書のページを決める材料になります。
間違えた問題より先に見るべきもの
見落とされやすいのですが、確認すべきは「まぐれで正解した問題」です。
勉強していない範囲なのに正解している問題があったら、そこには印をつけてください。
次に同じ問題が出ても解けない可能性が高い場所です。
間違えた問題は自分でも分かりますが、まぐれ正解は成績表に出ません。
自己採点のときに自分で印をつけるしかありません。
結果が悪くて落ち込むより、結果がよすぎて「この分野はできる」と思い込むほうが後で響きます。
判定が予想より良かったときこそ、正解した問題の中身を確認してください。
志望校を変えるかどうかの判断
判定が悪いことだけを理由に志望校を下げる必要はありません。
判断の材料は次の4つです。
- 志望校の入試科目と配点を募集要項で確認する
- 過去問を1年分解き、合格最低点との差を科目別に出す
- その差を埋めるのに必要な参考書を並べる
- 本番までの残り日数で、その参考書が終わるかを計算する
4で終わらないと分かったときが、志望校を考え直すタイミングです。
模試の判定は、この4つの計算をする前の参考情報にすぎません。
なお、総合型選抜の入学願書受付は令和8年9月1日以降、学校推薦型選抜は令和8年11月1日以降と定められています。
志望校の変更を考えるなら、一般選抜以外の方式が使えるかどうかも同時に確認してください。
気持ちの切り替え方
大曽根校で生徒に伝えているのは、模試の結果を見る日と、次にやることを決める日を分けないことです。
結果を見た日のうちに「次はこの参考書のこの単元に戻る」と決めて、翌日から実行する。
この形にすると、落ち込んでいる時間が半日で終わります。
逆に、結果を見て何日か置いてしまうと、その間ずっと結果のことを考え続けることになります。
もうひとつは、比べる相手を変えることです。
模試は同じ志望校を書いた全国の受験生との比較ですが、自分が勝ち負けを確認すべき相手は前回の自分です。
前回できなかった分野が今回できているなら、その勉強は正しく進んでいます。
よくある質問
模試の判定がE判定でも志望校を変えなくていいですか
判定だけを理由に変える必要はありません。
判断材料になるのは、志望校の過去問と自分の得点の差、そして残りの日数でその差を埋める参考書が終わるかどうかです。
まだ手をつけていない範囲が多い時期の判定は、その計算の材料としては弱い数字です。
模試の復習はどこまでやればいいですか
すでに勉強した範囲の間違いだけで構いません。
まだ習っていない範囲まで復習しようとすると、進行中の参考書が止まります。
復習の終点は「参考書のどのページに戻れば解けるようになるか」を特定して、そのページをやり直すところまでです。
模試はどれを受ければいいですか
高1・高2は受験者の層が広い進研模試のような模試で基礎の定着を確認し、高3は志望校の形式に近い模試を選びます。
共通テスト形式なら全統模試のようなマーク式の模試、記述の二次試験がある大学なら記述式の模試です。
難関大学志望で母集団を絞りたい場合は駿台模試のような模試も選択肢になります。
受ける数を増やすより、同じ模試を継続して受けて前回との差を見るほうが情報が取れます。
まとめ
- 模試は合否の予告ではなく、勉強が身についているかの点検表
- 見る順番は、勉強済み範囲の正答率、未習範囲の失点、時間配分、最後に判定
- 数学と長文は点に出るまで3か月かかる。始めたばかりの時期の失点で参考書を変えない
- 志望校の判断は、過去問との差と残り日数で計算する。判定だけで決めない
武田塾大曽根校の無料受験相談では、返ってきた模試の成績表を一緒に見て、どの分野がどの参考書のどのページに対応するかを特定し、次の1か月で戻る単元と進める単元を決めます。
判定を見て手が止まっているなら、成績表を持ってご相談ください。
大学受験の勉強法でお悩みなら、武田塾大曽根校の無料受験相談へ
入塾を決めていなくても受けられます。
志望校と今の学力を確認して、その場で次の3つをお渡しします。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
- 今の勉強法で直すべき点
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