「部活が終わって受験勉強を始めたいけれど、どの科目から手をつければいいか分かりません」。
武田塾安城校の受験相談で、夏から秋にかけていちばん多い質問です。
結論から言います。
文系でも理系でも、最優先は英語です。 そのうえで、理系と文系で2番目以降の順番が変わります。
この記事では、なぜ英語が最優先なのか、理系・文系それぞれの順番、そして志望校の配点によってその順番が入れ替わる場合を整理します。
武田塾安城校 校舎長の宮下純弥が、生徒の学習計画を組むときに実際に伝えている考え方をそのまま書きます。
読み終えると、今週から何をやるかが決まります。
先に結論:優先順位の全体像
| 順位 | 理系 | 文系 |
|---|---|---|
| 1 | 英語 | 英語 |
| 2 | 数学 | 国語 |
| 3 | 理科 | 歴史総合/日本史探究・世界史探究・地理 |
| 4 | 国語 | 数学(必要な場合) |
| 後回し可 | 公民・(共通テストのみの)社会 | 公民・理科基礎 |
これは国公立志望の一般的なパターンを想定した順番です。
私大専願や科目数の少ない方式では、この順番が変わります。 最後に条件を書きます。
なぜ英語が最優先なのか
理由は3つあります。
1. タスクの数が多い。 英語は単語・熟語・文法・構文・長文・リスニングと、やることが分かれています。
1つずつ積み上げる必要があるので、仕上がるまでに時間がかかります。
2. 伸びるまでのタイムラグが長い。 単語を覚えても、すぐ長文が読めるようになるわけではありません。
単語 → 文法 → 構文 → 長文と積み上げて、最後にまとめて点数が動きます。
この構造上、後回しにすると間に合いません。
3. ほぼすべての入試で使う。 文理を問わず、大半の大学で必要です。
志望校を変えても無駄になりません。
迷ったら英語。今日から始めてください。 これが、安城校で最初に伝えていることです。
理系の優先順位
2位:数学
数学は「段階科目」です。
数学Ⅰ・Aの土台の上に数学Ⅱ・Bが乗り、その上に数学Ⅲ・Cが乗ります。
- 三角比があやしいまま三角関数をやっても伸びません
- 二次関数が固まっていないまま微分積分に入っても、計算で止まります
まずは数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・Bの基礎を徹底してください。 正しい解法を、正確に、速く出せる状態を作ります。
「解けるけれど時間がかかる」段階は、まだ仕上がっていません。
3位:理科
二次試験で必須になることが多い実力科目です。
物理・化学・生物・地学のうち、自分が使う科目を志望校の要項で確認してから始めてください。
理系でよくある失敗が、「片方は仕上がったのに、もう片方が未完成」という状態です。
2科目必要なら、最初から2科目分の時間を計画に入れてください。
片方を先に二次レベルまで持っていき、もう片方を追いかける形にすると管理しやすくなります。
4位:国語
国公立志望なら必要です。
伸ばすのに時間がかかるので、集中的に取り組むというより、週に触れるリズムを切らさないことを優先します。
現代文は週に1〜2題、古文は単語と文法の確認を継続、という形で十分です。
文系の優先順位
2位:国語
現代文は「漢字・語彙 → 読解」、古文は「単語・文法 → 読解」の順です。
順番を飛ばして読解の演習から入ると、間違えた原因が特定できず、復習が空回りします。
私立でも国公立でも要求されることが多いので、英語と並走させて基礎を固めてください。
3位:歴史総合/日本史探究・世界史探究・地理
範囲が広く、早く始めるほど有利になる科目です。
新課程では歴史総合が入り、日本史・世界史のどちらを選んでも、もう一方の知識が必要になる場面があります。
進め方は「通史 → 演習」の順です。
通史を終える前に一問一答だけを回しても、流れが分からないまま用語が増えるだけになります。
難関私大では問われ方が一気に難しくなるので、通史を早めに終えて演習の期間を確保してください。
4位:数学
国公立志望や、数学を使う私大の方式を受ける場合に必要です。
文系の数学は出題範囲が理系より狭いことが多いので、範囲を確認したうえで的を絞ってください。
後回しにしてよい科目
共通テストでしか使わない公民(公共・倫理・政治経済など)と理科基礎は、後回しにできます。
理由は2つです。
分量が比較的少ないこと、そしてやってから点数に反映されるまでのラグが短いことです。
安城校で見ている目安では、共通テストでのみ使うなら、直前の2か月程度の集中で仕上げられます。
これは指導経験からの目安で、履修状況によって前後します。
志望校と学年で前後する目安です。
ただし、十分に時間がある段階なら、早めに軽く触れておくほうが直前期が楽になります。
「やらなくていい」ではなく「後ろに置ける」という意味です。
志望校の配点で順番は変わる
上の順番は、あくまで一般的なパターンです。
次のような場合は入れ替わります。
| ケース | どう変わるか |
|---|---|
| 私大専願で科目が少ない | 使う科目だけに時間を集中する。使わない科目は切る |
| 英語の配点が突出している方式 | 英語の比重をさらに上げる |
| 二次試験の比重が高い国公立 | 二次で使う科目を最優先にする |
| 共通テストの比重が高い国公立 | 共通テストの全科目をバランスよく仕上げる |
| 外部検定のスコアを使える方式 | 英語の到達目標を「検定スコア」に置き換える |
やることは1つです。志望校の入試要項を開いて、科目・配点・日程・出題形式を確認してください。 配点を見ないまま優先順位を決めるのは、地図を見ずに走るのと同じです。
勉強の順番で失敗しないコツ
一度にやる科目を増やしすぎない
「全部やらないと不安だから」と5科目を少しずつ進めると、どれも中途半端で終わります。
1科目ずつ完成させて次に移るほうが、結果的に速く終わります。
「完成」の基準を決めてから始める
「英語をやる」では終わりが来ません。
「この単語帳を、日本語を見て英語が言える状態にする」のように、終わったと判断できる基準を決めてから始めてください。
完成 → 移行の順で組む
順番の例を挙げます。
- 英語(単語・文法の基礎)
- 英語(構文・長文)+ 国語(語彙・古文単語)
- 国語(読解)+ 社会(通史)
- 全科目の演習と過去問
1つが終わってから次を足す形にすると、常に「今いちばん進めるべき1つ」がはっきりします。
よくある質問
部活を引退したばかりです。何から始めればいいですか
英語の単語と文法からです。
ブランクがある状態で長文や過去問に入ると、解けなさに気持ちが折れます。
まず単語帳を1冊決めて、1週間分の範囲を決めるところから始めてください。
苦手科目と得意科目、どちらを先にやるべきですか
配点と伸びしろで決めます。
配点が高くて今の得点率が低い科目がいちばん効率よく点が増えます。
ただし、苦手科目ばかりだと続かないので、得意科目を毎日の最初か最後に短時間置いて、リズムを保つやり方をすすめています。
全科目まんべんなくやったほうが安心ではないですか
安心ではありますが、点は増えにくくなります。
1科目あたりの時間が細切れになり、どれも「完成」に届かないためです。
完成した科目が1つできると、そこが安定した得点源になり、精神的にも楽になります。
志望校がまだ決まっていません。それでも優先順位は決められますか
決められます。
どの志望校でも英語は使うので、英語から始めて問題ありません。
志望校が決まった時点で、2番目以降を組み直してください。
まとめ
- 文理を問わず、最優先は英語。タスクが多く、伸びるまでのラグが長いため
- 理系は 英語 → 数学 → 理科 → 国語。数学は段階科目なので、土台から順に固める
- 文系は 英語 → 国語 → 歴史・地理。社会は通史を早めに終えて演習の時間を確保する
- 共通テストでのみ使う公民・理科基礎は後ろに置ける
- 志望校の配点によって順番は入れ替わる。要項を開いて科目と配点を確認する
- 一度にやる科目を増やさない。「完成」の基準を決めてから始める
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志望校と今の学力を確認して、次の3つを一緒に整理します。
- 合格までに必要な参考書と、やる順番
- いつまでに何を終えるかの学習計画
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