2021年度の大学受験から、総合型選抜という試験が始まりました。
その仕組みや試験内容について、細かいことは分からないという方も多いかも知れません。
逆を言えば、早めにその概要を理解しておくことで、受験をリードできます。
今回の記事では、総合型選抜の概要や、それに合格しやすい人の特徴について解説していきます。
総合型選抜の選考方法や仕組み
総合型選抜とは何か。
各大学が掲げている「アドミッションポリシー」に合致する人物を、学力試験などを併せ選抜する入学試験です。
アドミッションポリシーとは、求める人物像のことです。
入学者に身につけておいて欲しいスキルや能力、学校側が求めている学生の特徴などをまとめたものです。
総合型選抜の仕組み
総合型選抜では、書類選考（志望理由書など）や面接・小論文試験などを実施することが多いです。
もっとも試験内容は大学ごとに異なる点にご注意ください。
プレゼンテーションなどを実施する場合もあれば、共通テストの成績を判断材料とすることもあります。
つまりアドミッションポリシーに合致していることは、前提条件です。
それを踏まえた上で、様々な方法で自分が大学にマッチした学生であることをアピールする試験と言えます。
総合型選抜とAO入試の違い
2020年度まで行われていたAO入試と総合型選抜は、微妙に異なります。
「アドミッションポリシーに合致している学生を選抜する」という点では同じです。
両者の違いは、学力試験の有無です。
AO入試では、書類選考と面接の2つのみで合否を判断する大学がほとんどでした。
そのため「学力が問われない試験」との懸念もあったのです。
一方で総合型選抜では、プレゼンテーションや共通テストの必須化などが行われました。
書類選考や面接のみでは測れなかった、学生の能力や個性を計測できる試験形式に変更されたのです。
総合型選抜の出願条件
総合型選抜の出願条件は大学によって異なります。
ただし「アドミッションポリシーへの理解や賛同はあるか」という条件は共通しています。
そのため志望校のアドミッションポリシーは、丁寧に詳細を確認しておきましょう。
例えば、次のような点を出願条件としている大学もあります。
・オープンキャンパスに参加したか
・志望学部に関連する科目を高校で履修していたか
また大学によっては、高校の平均評定が求められる場合もあります。
そうした点もチェックしましょう。
総合型選抜の試験内容
総合型選抜の試験
前述の通り、合型選抜では様々な試験が実施されています。
以下のような例があります。
- 書類選考
- 保有資格や検定の成績
- 模擬授業
- セミナー
- 小論文
- 面接
- グループディスカッション
- プレゼンテーション
- 学力試験
- 実技試験
特に多くの大学で実施されているのが、書類選考と面接です。
これらの対策は必須と言えるでしょう。
国公立大学の場合、学力試験と称して共通テストを試験の1つに組み込んでいるところもあります。
決して「勉強しなくても良い受験方式」ではない点に注意しましょう。
またスポーツ学部などでは、やはり実技試験を設けている場合も多いです。
このように、大学によって試験方法がそれぞれ異なります。
志望校ではどのような試験が行われるのか、しっかり確認しましょう。
総合型選抜に高校の平均評定は必要？
出願条件に平均評定を指定していない大学も、中にはあります。
しかし人気の大学や難関大学ほど、平均評定が判断基準になる傾向が高いです。
そう考えると、1・2年時における定期テストの成績などは、やはり重要と言えるでしょう。
総合型選抜のスケジュール
スケジュールを把握することで、試験対策や準備すべき内容が明確になります。
総合型選抜のスケジュールは9月~2月ごろ
総合型選抜は、9月1日以降に出願開始→11月1日以降に合格発表と定められています。
推薦入試や一般入試より、早い日程で試験が進む訳ですね。
もちろん試験の準備や対策も、早めに進めなくてはなりません。
ただし大学によっては、共通テストを試験の1つに組み込んでいるところもあります。
その場合は、合格発表が2月頃まで伸びます。
総合型選抜のエントリーは6月から
総合型選抜には、出願前に行われるエントリーと呼ばれる手続きがあります。
早い場合、出願3か月前の6月から実施されます。
その場合、6月までに書類作成や面接練習などの準備を進める必要があるでしょう。
エントリーの言葉の定義は、大学によって異なるので注意が必要です。
以下のようなものが代表例です。
・Web上での登録手続き
・オープンキャンパスへの参加
・出願前面談
総合型選抜に受かりやすい人の特徴
総合型選抜に合格しやすい人の特徴は3つ挙げられます。
①未来のビジョンが明確である
②面接や小論文対策を行っている
③総合型選抜に向け、早めに準備を進めている
①未来のビジョンが明確
「大学で学びたい学問」や「将来やりたいことや仕事」が明確に定まっている。
これは書類選考や面接時にアピールポイントになります。
「なぜそのようなビジョンに至ったのか」という過程を自分の言葉で話せるようにしておきましょう。
②面接や小論文対策を行っている
総合型選抜では、多くの大学で面接と小論文の試験があります。
この2つの対策を行うことで、幅広い大学の総合型選抜に対応できるようになります。
面接の練習を繰り返し行いましょう。
練習の後は、良かった点・改善点をセットで教えてもらうと効果的です。
小論文も添削してくれる講師などに相談し、練習していきましょう。
正しい書き方と簡潔にまとめる力を身につけることが大切です。
③総合型選抜に向けて早めに準備を進めている
前述の通り、総合型選抜は通常の大学試験よりも日程が早いです。
そのため、早めの準備が大切になってきます。
2年生の間には、志望校や志望学部を決めておくのがオススメです。
そのために、大学のオープンキャンパスや模擬講義なども受講しましょう。
また情報収集も積極的に行う必要があります。
大学のアドミッションポリシーや過去に面接で質問された内容などを、きちんと把握しておきましょう。
まとめ
総合型選抜は新しい試験です。
大学で勉強したい学問や将来やりたいことが、明確に定まっている人に特にオススメです。
今回の記事を参考に、自分が将来やってみたい仕事や夢を分析してみましょう。
志望校に合格したいなら、武田塾。
突然ですが、質問です。
志望校に合格するための条件は何でしょうか？
答えは「入試問題で合格最低点以上の得点を取る」ことです。
すなわち、入試当日に「入試問題が解ける状態」になっていることが必要です。
ではここで、共通テスト英語の問題を解いてみてください。
<引用：独立行政法人 大学入試センター https://www.dnc.ac.jp/>
もし今これが解けない状態であれば、入試当日までに何をする必要がありますか？
「単語の意味を覚える」「文法を覚える」「速読力をつける」
こうしたことが必要ですよね。
単語の意味を覚えるにはどうすれば良いでしょう？単語帳で意味を隠しながら何度も反復しますよね。
文法の暗記も速読力の強化も同様です。自分で問題を解いていかなければなりません。
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