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文学で教養を深めましょう!おすすめ文学者三名ご紹介!【日本編】

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 突然ですがみなさんは、文学者といわれてピンとくるでしょうか?

 

 大学における文学部では学者の著作に触れ研究を進めていく事が多いです。しかし受験生であれば「芥川龍之介や夏目漱石の名前くらいなら~」という方がほとんどではないでしょうか。

 

 そこで、今回は「日本の人文学者三選」と題し、日本の文学者を三名ご紹介したいと思います!

 

 今知らないことは問題ではないですが、知ると興味が出てきてモチベーションに繋がることもありますし、自分がまだ知らないことについてのお話、つまり文学者のお話というのは純粋に面白いということもあります。ぜひ最後までご覧になってください。

 

 

萩原朔太郎

※1

人物

 萩原朔太郎は日本の詩人です。「口語自由詩の父」と評される彼は、今日に至るまでの詩における新たな形式を確立しました。

 

 医者の家庭に生まれた朔太郎は裕福な暮らしの代わりに同級生からは目の敵にされ、陰惨な幼年時代を過ごすこととなります。また、生来からの病的な気質により、強迫観念にとらわれることもしばしばありました。

 

 しかし、そんな彼は「詩はただ、病める魂の所有者と孤独者との寂しいなぐさめである。」と述べ、自身の苦境や悩ましい性格と対峙しながらある種の病的な美を醸し出す詩を残しています。

 

作品紹介「月に吠える」

 彼の代表作は処女作である「月に吠える」でしょう。この詩集では朔太郎の孤独と病的な感覚を豊かな比喩の中に鮮明に描き出しており、口語で詠われる詩には今までにない独自のリズムが刻まれています。以下、「月に吠える」に収録されている「見知らぬ犬」の引用です。朔太郎の悲哀にも似た詩に少し触れ、感じてみてください。

 

見しらぬ犬

 

この見もしらぬ犬が私のあとをついてくる、

みすぼらしい、後足でびつこをひいてゐる不具(かたわ)の犬のかげだ。

 

ああ、わたしはどこへ行くのか知らない、

わたしのゆく道路の方角では、

長屋の家根がべらべらと風にふかれてゐる、

道ばたの陰気な空地では、

ひからびた草の葉つぱがしなしなとほそくうごいて居る。

 

ああ、わたしはどこへ行くのか知らない、

おほきな、いきもののやうな月が、ぼんやりと行手に浮んでゐる、

さうして背後(うしろ)のさびしい往来では、

犬のほそながい尻尾の先が地べたの上をひきずつて居る。

 

ああ、どこまでも、どこまでも、

この見もしらぬ犬が私のあとをついてくる、

きたならしい地べたを這ひまはつて、

わたしの背後うしろで後足をひきずつてゐる病気の犬だ、

とほく、ながく、かなしげにおびえながら、

さびしい空の月に向つて遠白く吠えるふしあはせの犬のかげだ。

 

鈴木大拙

鈴木大拙の肖像※2

人物

 鈴木大拙は日本の仏教学者です。主に日本の仏教についての研究を行っていました。多数の渡航の経験があり、海外に向けて日本の仏教並びに日本の思想を海外に向けて輸出していました。

 

 大拙は数多くの研究を残しており、そのどれもが現代に生きる我々が根本としている西欧的価値観に対しての警鐘となるもので、彼は様々な東洋思想を知る文書を残しています。

 

キーワード:「機心」

 現代に生きる我々が大拙から学べる事は数多くありますが、今回は「機心」というキーワードをもとにご紹介します。

 

 みなさんは飛行機に乗ることはあるでしょうか。飛行機はとても便利ですね。空を飛ぶ生物の何よりも速く、まるで空を支配したかのようです。乗り物は飛行機でなくとも様々あって、人類はそれらを使っていろいろな所に到達しています。空・深海・宇宙・月などですね。ところで、飛行機に乗って空を飛んでいる時を含め、人は空・深海・宇宙・月を「支配した」といいます。つまり、「機械の力を使って自然を支配した」というのです。そんな中で大事になってくるのは「機心」です。

 

 人間は機械によって本当に自然を支配できたでしょうか?むしろ、人間は機械に支配されているといえるのではないでしょうか。現代の働く人々を見てみてください。機械の規格化された動きに合わせて人や社会が動き、人の本来もっている個性がかえってなくなってしまうということはありませんか?

 

 みなさんも一度「機心」が出ていないかを考えてみてください。

 

和辻哲郎

和辻哲郎の肖像※3

人物

 和辻哲郎は日本の哲学者・倫理学者です。独自の倫理学の体系を目指した彼の著書『倫理学』は、近代日本における独創性を備えた最も体系的な哲学書の一つであると言われています。

 

 1927年のドイツ留学を経て書かれた『風土』はその体験をもとに執筆されており、明快で分かりやすく人間と自然との関わりについて書かれています。

 

 

作品紹介「風土:モンスーン型」

 和辻の『風土』では三つのもの「モンスーン」「砂漠」「牧場」を挙げました。今回はそのなかの「モンスーン」について少し紹介していきます。

 

 和辻は日本を含めたアジアについてモンスーン的風土の人間と自然の関わりを、生と生の関係として語りました。というのは、自然はいのちの根源であり、いのちは自然から生き物にわたり、また自然へと帰る循環のイメージを持っているということです。

 

 少し例を挙げて説明しましょう。あなたが仮に地面に種を落としたとします。その種はその後どうなるでしょうか。きっと、おのずから芽を出しすくすくと育ってゆく事でしょう。けれども「砂漠」であればどうでしょうか。きっとそのまま種は干からびてしまうでしょうね。「モンスーン」、つまり東洋においてはこのように自然はいのちの根源でいのちを与えてくれるのです。

 

 和辻は西洋的における自然といのちの関わり及び西洋的価値観に対して、あらゆる生き物は平等であり、どの生き物にも、自然から恵まれたいのちが宿っているという東洋的価値観を対比的にとらえました。

 

まとめ

 いかがでしたでしょうか。日本には様々な人文学者がおり、東洋思想の意義を言葉にし、我々の無意識的な価値観について伝えてくれています。

 

 大学ではこういった研究も多くなされています。なにより、大学は研究機関ですから、こういったことを学ぶ場であるわけです。

 

 「知りたい」という気持ちは何にもまさる燃料になりえます。あなたの知りたいにつながる文学者に触れてみてください。

 

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引用

※1:https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6082/

※2:https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6068/

※3:https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6070/

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