こんにちは、武田塾下曽根校です。
今回は主にティムール朝とサファヴィー朝について解説します。
日本人には馴染みの薄い地域・時期の範囲です。
しかし他の受験生に差をつけるためにも、しっかりと覚えておきましょう。
今回の記事を読んで、しっかりと流れを掴んでくださいね。
勉強の仕方
今回の範囲についても、世界史の勉強法の基本であるタテの軸とヨコの軸で考えていくことが大切です。
もちろん地図もしっかり把握しましょう。
地図

ティムール朝は中央アジアで興り、西アジアにまで領土が広がりました。
首都の位置や、「どこでどの国と戦って領土を広げたか」を押さえましょう。
地図を周辺情報や出来事とセットにして覚える訳ですね。
サファヴィー朝はイランの王朝です。
他のイランの王朝と間違えないよう、領域の違いも利用して、区別をつけましょう。
タテの軸
ホラズム→モンゴル帝国(イル=ハン国)→ティムール朝→サファヴィー朝の流れが大切です。
タテの軸を意識して、時系列をしっかりと覚えましょう。
ホラズムとモンゴル帝国
イランがイスラム化したあと、サーマーン朝やブワイフ朝がこの地で興亡しました。
またブワイフ朝が滅んだあとは、セルジューク朝の領土になっています。
それはこちらの記事で紹介した通りです。
【世界史】西アジアのイスラム王朝についてわかりやすく解説します! 下曽根校・ブログ
セルジューク朝のあとは、ホラズムがアム川下流からイランにかけてを支配します。
このホラズムは、チンギス=ハン率いるモンゴル帝国によって滅ぼされています。
モンゴル帝国が分裂した後はイル=ハン国がイランを支配。
その後、中央アジアで興ったティムール朝がこの地に侵出することになります。
ティムール朝の成立
14世紀に中央アジアでティムールが頭角を現します。
そして1370年、西チャガタイ=ハン国の混乱に乗じて、サマルカンドを首都とするティムール朝を建国しました。
ティムールは1402年のアンカラの戦いでオスマン帝国に勝利。
バヤジト1世を捕虜にすることに成功します。
また中国で元を滅ぼした明に対して遠征を行いましたが、その途中で病死します。

ティムール朝の盛衰
文化面では、ミニアチュールと呼ばれる細密画が発展。
イランからインドへ伝播し、優れた文化の足跡を残します。
これらティムール朝で発展した文化を、トルコ=イスラーム文化と呼びます。
また第4代皇帝であるウルグ=ベクが天文学の発展に貢献しました。
15世紀、一時的に首都がヘラートになっている点にも注意が必要です。
ところでこの時代、中央アジアのシル川一帯ではトルコ系の遊牧ウズベクが活動していました。
彼らが16世紀にティムール朝を滅ぼします。
その後の1526年、ティムールの子孫のバーブルがムガル帝国を建国することになります。
サファヴィー朝
16世紀初め、神秘主義教団の指導者のイスマーイール1世がサファヴィー朝を建国。
イラン西北部のタブリーズを都とし、またシーア派の穏健派・十二イマーム派を国教としました。
ちなみにサファヴィー朝では、皇帝をシャーと呼ぶことが定着しています。
16世紀後半~17世紀前半、5代目シャーのアッバース1世の治世に最盛期を迎えます。
アッバース1世はイラン中部のイスファハーンに遷都。
ここにイマームのモスクと呼ばれる、美しい幾何学文様のタイルで覆われたモスクを建築。
この時代の繁栄は、「イスファハーンは世界の半分」という言葉で表現されました。
また海上貿易の拠点を確保するため、ホルムズ島にいたポルトガル人を追放しています。
サファヴィー朝の滅亡後、イランは分裂状態に陥ります。
その混乱は1796年にカージャール朝が成立するまで続きました。

ヨコの軸
ティムール朝と諸外国の関り
ティムールは前述の通り、アンカラの戦いでオスマン帝国を破っています。
ここでバヤジト1世が捕虜になったことで、進撃を続けていたオスマン帝国は一時的に停滞。
この流れはオスマン帝国の範囲としても重要なので、ここで覚えておくと便利です。
またティムールは途中で没することになりますが、中国の王朝の明の討伐も企てていました。
当時の明は永楽帝のもと繁栄していました。
ティムール朝を基準に、「東西にどの国があったか、君主は誰か」を把握すると理解が進みます。
●明:永楽帝
●ティムール朝:ティムール
●オスマン帝国:バヤジト1世
サファヴィー朝
途中で首都が変わっていることに気をつけましょう。
●タブリーズ(西北)→イスファハーン(中央)
前後関係を把握し、ひっかけ問題で間違えないようにしましょう。
またサファヴィー朝もオスマン帝国と争い、領土の奪い合いを繰り広げます。
サファヴィー朝はシーア派(十二イマーム派)、オスマン帝国はスンナ派という対比で覚えておきましょう。
大航海時代に定着したポルトガル人をホルムズ島から追放した点も重要です。
ホルムズ島の位置、名前、追放されたのはどの国の人か、をしっかりと掴んでおきましょう。

語句の覚え方
まとまりで覚える
柱となる王朝の名前、建国者、有力な皇帝、その文化などを整理しましょう。
一つのまとまりをセットで覚える習慣を作りましょう。
・王朝…ティムール朝
・首都…サマルカンド
・建国者…ティムール
・有力な皇帝…ティムール、ウルグ=ベク
・文化…ミニアチュール(細密画)、天文学の発展
・王朝…サファヴィー朝
・首都…タブリーズ→イスファハーン
・建国者…イスマーイール1世
・有力な皇帝…アッバース1世
・文化…十二イマーム派を国教とする、シャー(君主の称号)、イマームのモスク
意味で覚える
●ムガル帝国
・ティムールの末裔が建てた国
・「ムガル」とは「モンゴル」という意味がある
・ティムールやその子孫が、チンギス=ハンやモンゴル帝国の後継者を自称していたから
●シャー
・サファヴィー朝の君主の名前
・イラン語で「王」を意味する言葉
・カリフやスルタンなど、他のイスラム王朝の君主名と間違えないように気をつける
まとめ
世界史では、用語がカタカナでバラバラになりがちです。
また今回の範囲は、日本人にはイメージがあまり湧かない地域だから尚更です。
「どの王朝の何についてなのか」を意識して、日々の勉強に取り組んでいきましょう!
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