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【大学受験:現代文】「思い込み」厳禁!現代文の注意点と攻略法!

こんにちは!武田塾大府校講師のKです!

つい先日に「夏休みが終わったなぁ」なんて思っていたら、もう11月になってしまいました。

皆さんは9月・10月に何を勉強したか思い出せるでしょうか?

定期的に自身の行動を見返してみると思わぬ見落としも発見できるかもしれません。息抜きがてら、自身の成長過程を振り返ってみましょう!

 

さて、今回は要点を押さえにくい現代文について、攻略法と注意点をお伝えします。

共通テストまでの2か月で実力を伸ばすためのキーポイントをお話ししますので、是非参考にしてみてください!

 

 

現代文の攻略法:説明できること!

まずは現代文の攻略法についてお話しします。とは言っても、攻略法は一つしかありません。

それはずばり、「説明できること」です。

どの科目でも言えることですが、問題に対する解答には必ず理由が存在します。そのため、正しい理由を説明できれば必ず正答を導き出すことができます。

 

しかし、現代文と理系科目には要求される「説明力」に大きな差があります。

数学や物理などの理系科目は、問題を解く際に公式や定義・定理といった「定型表現」を使うことができれば正答にたどり着けます。

もちろん、その公式や定理は「なぜそうなるのか」という理由を説明できることが理想ですが、そこまで理解していなくても問題は解けるというパターンが多いです。

 

一方で、現代文では「正しい説明」ができるかをダイレクトに問われます。

マーク式と筆記式では解き方が異なるものの、「傍線部の説明として最も適当なものを選びなさい」・「傍線部について○文字以上○文字未満で説明しなさい」という問題が大半を占めるように、正しい説明を行えなければ正答できない問題が多いのです。

これを踏まえて、現代文を攻略するための具体策をお話しします!

 

正しい説明=本文の要約

現代文における「正しい説明」とは、「本文の要約のこと」と言い換えることができます。

要約とは、文章の要点をとりまとめることを指すので、

現代文の問題に正答するためには本文の要点を見抜くことが鍵となります。

これがいわゆる「読解力」です。

 

先ほども触れたように、マーク式と記述式では解き方が異なりますが、どちらにしても文章を要約しなければ、すなわち文章を「読み解いて」からでなければ正答を導くことができません。

従って、以下ではまず文章の要約の仕方についてお話しします。

なお、評論文と物語文では要点の記し方が異なるため、それぞれ順番にお話ししようと思います。

 

【評論文】重要な一文を抜き出そう!

評論文では、筆者が主張したいことを読者に伝えるために、段落ごとに「問題提起」・「具体例」・「筆者の主張」などのような役割を持っており、そのそれぞれに役割を端的にまとめた一文が存在します。

つまり、「役割を表す一文=最重要文」を抜き出すことが本文要約の第一歩となります。

 

最重要文を抜き出したら、次にその文章同士を関連付けます。

文章の流れには、「問題提起」→「具体例・根拠」→「主張」というように、ある程度決まった形式が存在しますが、形式に沿っているかについては難しく考えなくても大丈夫です。

その代わり、「その関連付けた文章を読んだときに意味が分かるかどうか」についてはしっかりと吟味しなければなりません。

ここで意味が通らないときは、抜き出した一文が相応しくないか、関連付けの仕方が間違っているかのどちらかが原因となっていることが多いです。

意味が通っているならば、評論の要約はそれで完成となります。

評論文では特に「設問=要点の説明を求める問題」というパターンが大半を占めているので、自作の要約から聞かれたことに該当する部分を選んで回答しましょう!

 

【物語文】本文にメモを追加しよう!

物語文は、評論文と違って「重要な一文」というものが存在しにくいです。

というのも、物語は「原因と結果」の連続で話が展開していくため、ある意味全ての文が重要となってくるのです。

また、ある事柄について明確に記述している文も少なく、「Aという文章からBという心情である」と読み解いたり、「Cという単語から逆にDである」と補完したりしなければなりません。

従って、物語文では「本文から読み解いた情報をメモしながら因果関係を整理する」ことで要約する必要があります。

その代わり、物語文では評論文で順番に行った「読解」と「整理」を同時に行うため、要約自体は一度の工程で終了します。

 

要約・説明の練習

では、ここで日本昔話の「浦島太郎」を用いて要約と説明の練習をしてみましょう!

いきなりですが、今からこの記事を読み進める前に「浦島太郎」を要約してみてください。

浦島太郎

どんな要約ができましたか?

おそらく、

・浦島太郎がいじめられている亀を助けた

・亀を助けたお礼に、乙姫が浦島太郎を竜宮城に招いた

・乙姫は浦島太郎に「絶対に開けてはならない」と言って玉手箱をあげた

・浦島太郎は玉手箱を開けてしまい、おじいさんになってしまった

というような内容が盛り込まれていると思います。

 

物語のスタンダードである「起承転結」に沿って内容を抜き出してみましたが、人によってはもっと多くの情報を抜き出していたり、異なった表現方法を用いていたりするでしょう。

では、今作成した各々の要約を使って、「浦島太郎」を知らない幼稚園・保育園の子ども達に内容を説明してみてください。

「なんで玉手箱を開けちゃダメなの?」、「『いじめる』って何?」などなど、ほぼ確実に沢山の質問が飛んでくるでしょう。

これらの質問を現代文風に書き換えれば、「『玉手箱を開けてはならない』理由として最も適当なものを一つ選びなさい。」、「『いじめる』の意味として最も適切なものを選びなさい。」となります。

 

現代文の設問は、まさしく「子どもの質問」の発展形です。

従って、現代文を解く時は「子どもでも分かる説明」を心がけるようにしましょう!

 

おすすめの参考書

上記では要約の順番についてざっくりと紹介しましたが、具体的にどうすれば良いのか分からない方も少なくないと思います。

そこで、以下ではいくつかお勧めできる参考書をご紹介します!

 

ゼロから覚醒 はじめよう現代文

現代文の勉強で最初にやるべきであり、復習にも最適である一冊が、

「ゼロから覚醒 はじめよう現代文」です!

ゼロから現代文

この参考書では、評論文のキーポイントや読み方、物語文の読み解き方など、現代文の基礎が全て分かりやすく解説されています。

「ゼロから」とついているので、今からやるには時間が足りないと思われるかもしれません。

しかし、今の時期であれば基礎をしっかり固めた方がすぐに実力を伸ばせますし、どの文章にも対応できる力が身につきます。

付け焼き刃で入試本番に臨まないようにするためにも、現代文が不安な方は今すぐ基礎から復習し直しましょう!

 

柳生好之の現代文ポラリス1

要約ができるようになったら、実際に多くの問題に挑戦していきましょう。

書店には多くの問題集や参考書があり溢れていますが、その中でも無理なく実力を伸ばせる一冊が、

「柳生好之の現代文ポラリス1」です!

現代文ポラリス1

この参考書では、編集されている13の過去問を解き、その解説をしっかり理解することで、現代文の基礎の定着を図ります。

簡単な構造の文章が多く編集されているので、「インプットした基礎をアウトプットする」という練習に最適な参考書です。

また、それぞれの文章は「文化論・思想論」など様々なテーマから選ばれており、自分にとってどのテーマが読みやすいのか、どのテーマが読みにくいのかというような分析もできます。

 

いきなり難しい問題を解くのはあまりおすすめできないので、比較的簡単な問題を詳しく解説してくれる参考書でワンクッション置きながら、着実に実力を伸ばしていきましょう!

 

「入試現代文へのアクセス」シリーズ

どんな方にもお勧めできる万能な参考書のひとつに「入試現代文へのアクセス」シリーズがあります!

入試現代文 基本

まず、基本編では簡単な記述式問題を通して、読解力の基礎固めができます。

特に「いつも間違った選択肢を選んでしまう」という方や、「記述ってどう取り組めば良いか分からない」という方は、基本編から始めましょう。

入試現代文 発展

次に、発展編では日東駒専や地方国公立レベルの記述式問題を通して、「読解」から「説明」へ繋げる練習ができます。また、小論文の練習もできます。

このレベルは、「記述式は解かないけど演習量をこなしたい」という方や、「難関国公立レベルは難しすぎる」という方に最適です。

入試現代文 完成

最後に、完成編ではMARCHや難関国公立レベルの記述式問題を通して、ややこしい構造の文章を読み解いたり文字数の多い説明を書いたりする練習ができます。

また、発展編と同様に小論文の練習もできます。

このレベルは、発展編を完成させてからでなければあまり効果が見込めないのでお気を付けください。

 

この1シリーズだけでも十分実力を伸ばすことができるので、是非使ってみてください!

 

「思い込み」に注意!

ここで、現代文を解く際に絶対にやってはいけない注意点をお話しします。

それは「思い込み」です。

現代文では「本文に書いてあることをそのまま答える」ことが求められますが、「本文に書いてあること=通例・常識」ではありません。

 

例えば、「首を縦に振るとYes、横に振るとNo」というジェスチャーは私たちにとって当たり前ですよね。また、多くの国や地域でも同じ意味を表すというのも事実です。

しかし、一部の国や地域では全く逆の意味を表します。

 

1問出題してみますね。

「グローバル化によってジェスチャーの意味も世界共通になり、首を縦に振ればNo、横に振ればYesという意味になるだろう」という趣旨の評論文があるとします。

「筆者は首を振るジェスチャーがどのような意味に統一されると考えているか」と問われた時、答えはどうなるでしょうか?

疑問を持つ人

正解は、「首を縦に振ればNo、横に振ればYesという意味になる」です。私たちの常識からは考えられませんよね。

しかし、ここで常識に引っ張られて思い込みをしてしまえば、全く逆の答えを導き出してしまうでしょう。

 

また、物語文は更に厄介です。

物語では直接表現しないことが多く、実際に書いてあることとは真逆の心情が描かれていたり、分かりにくい比喩が用いられていたりします。

そのため、物語文は評論文より慎重に全てを読まなければなりません。

もし読み飛ばしたり文章を短絡的に関連付けたりしてしまうと、正答からかなり遠のいてしまうのと同時に、間違っている選択肢に引っ張られてしまいます。

 

現代文の、特にマーク式の問題は、皆さんの「思い込み」を誘発するような選択肢が盛り込まれています。

そのような罠にかからないよう、思い込みには特に注意して読解するようにしましょう!

 

最後に

如何でしたか?

現代文を攻略するには、

   ・要約する

     ・読解する

       ・説明する

            の3点が必要です。

これらをマスターすれば、どんな問題が来ても正答できるようになります。

ただ闇雲に文章を読んでも実力はほとんど伸びません。

あと2か月、順番に要点を押さえながらコツコツと実力を伸ばしていきましょう!!!

 

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