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あなたは、防衛大学校を知っていますか？
防衛大学校は、防衛省が運営する学校で、自衛隊の幹部候補生を養成するために設けられた教育機関です。
少年サンデーに連載されている漫画「あおざくら防衛大学校物語」で耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか？
武田塾丸亀校では、2022年度入試で見事に逆転合格を勝ち取った生徒さんがいらっしゃいます。
そこで今回は、2023年度入試で合格を目指す受験生に向けて、防衛大学校への受験を考える上で知っておきたいポイントをまとめてみました。
ぜひ参考にしてください。
防衛大学校の基本情報
最初に、防衛大学校の基本情報を紹介します。
文系と理系で専攻が分かれている
防衛大学校では、一般的な大学の「学部」に当たるものとして、「専攻」というものが設けられています。
専攻は
「人文・社会科学専攻」
「理工学専攻」
の2つがあり、出願時にどちらかを選択して受験することになります。
専攻の下に、合計14の学科が設けられていますが、入学後に選択することになります。
そのため、入試の段階では詳しく決めておく必要はありません。
防衛大学校の特殊な入試方式
防衛大学校の入試方式は
「推薦入試」
「総合入試」
「一般入試」
の3種類があります。
どの入試方式でも、
・身体検査がある
・人文・社会科学専攻の定員が少ない
・男女で定員が異なる
といった共通点があります。
推薦入試（学校推薦）
推薦入試は、出身校の校長推薦が必要となります。
定員は、
人文・社会科学専攻が「男子：20名、女子：10名」
理工学専攻が「男子：100名、女子：20名」です。
試験は一段階選抜。
学力試験と口述試験の他、身体検査があります。
学力試験
人文・社会科学専攻の受験者は「英語・小論」の二科目、理工学専攻の受 験生は「英語・数学・理科」の三科目が必要です。
口述試験
「集団討議」と「個別面接」が行われます。
身体検査
「身長・体重・視力・色覚・聴力・その他諸々の健康状態」が問われます。
総合入試
総合入試で受験すると、合格したら必ず入学しなければなりません。
定員は、両専攻合わせて「男子：45名、女子：5名」です。
試験は二段階選抜です。
一次試験
学力試験です。
人文・社会科学専攻の受験生は「英語・小論文」の2科目受験。
理工学専攻の受験生は「英語・数学・理科」の3科目受験になります。
ちなみに、門田くんはこの試験で合格しました！
二次試験
「適応能力試験」
「問題解決能力試験」
「基礎体力試験」
「口述試験（個別 面接のみ）」
「身体検査（推薦入試と同じ内容）」
の5つが行われます。
一般入試
通常の大学入試に近い、オーソドックスな選抜方法です。
定員は、
人文・社会科学専攻が「男子：50名、女子：10名」
理工学専攻が「男子：195名、女子：25名」です。
試験は二段階選抜です。
一次試験
学力試験です。
人文・社会科学専攻の受験生は「英語・国語・数学or社会・小論文」の4科目
理工学専攻の受験生は「英語・数学・理科・小論文」の4科目です。
二次試験
「口述試験（個別面接のみ）」
「身体検査（推薦・総合入試と同じ内容）」
の2つが行われます。
防衛大学校の偏差値・倍率
防衛大学校の入試難易度ですが、文系と理系で変わります。
偏差値
人文・社会科学専攻
河合塾：62.5
ベネッセ：71
理工学専攻
河合塾：50.0
ベネッセ：60
なお、偏差値は一般入試のレベルを表したものです。
このように、人文・社会科学専攻の偏差値がかなり高くなっていますが、これは理工学専攻と比べて募集人数が少なく、倍率が高くなっていることが原因だと考えられます。
倍率
防衛大学校は3つの入試方式、2つの専攻に加え、男女で定員が違います。
そのため、倍率は
3×2×2（入試方式×専攻×男女）＝12パターン
で公開されています。
2022年度入試の倍率は以下のようになっています（＊人文・社会科学専攻を「人文」、理工学専攻を「理工」と表記）。
推薦入試
人文男子 3.6倍
人文女子 5.6倍
理工男子 1.6倍
理工女子 2.0倍
総合入試
人文男子 7.1倍
人文女子 12.0倍
理工男子 2.9倍
理工女子 7.3倍
一般入試
人文男子 15.4倍
人文女子 38.7倍
理工男子 5.7倍
理工女子 8.5倍
女子の倍率が高くなっていますが、これは女子の募集人数が男子と比べて少ないためです。
防衛大学校の学費
防衛大学校の学生は「国家公務員」という扱いになるため、なんと学費は一切不要となっています。
それどころか、「学生手当」という給料をもらうこともできてしまいます。
この学生手当ですが、令和元年のデータでは1月当たり「117,000円」が支給されていたようです。
さらに年二回のボーナスもあるため、年間では約200万弱の給料が懐に入ると考えてよいでしょう。
ただし、国家公務員のためアルバイトは禁止です。
防衛大学校の卒業後は？
防衛大学校を卒業すれば、ほとんどの人は自衛官を目指すことになります。
そうした人はまず、卒業後に陸軍・海軍・空軍のいずれかの「曹長」という立場を与えられ、さらに一年間「幹部候補生学校」というところで教育を受けることになります。
そこを卒業すれば、部隊経験などの実務をこなした後に、晴れて「幹部自衛官」に任命されるという運びです。
それからさらに高い等級の幹部を目指し、研鑽を積んでいくというのが、一般的な卒業後の進路となっています。
一方で、それ以外の卒業生は「防衛大学校研究科」という研究機関に進んだり、他大学の大学院に進んだりという道を辿っていきます。
体力に自信があって、使命感の強い人はぜひ検討！
防衛大学校は自衛隊の幹部を育てるための機関ですから、通常とは違う学生生活を送ることになります。
規律正しい生活を求められる上、体力的にハードな部分もありますし、人によってはかなり辛く感じる場所かもしれません。
しかし、給料をもらいながら学べる環境というのは、日本全国でもかなりレアな存在なのは間違いありません。
そのため、自分自身の適性を見極めたうえで、ぜひこの学校の受験について考えてみてください。
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