コラム

大学受験に役立つ資格は?一般と推薦に分けて有利になる資格を紹介

2022年10月11日(火)

日本の大学を受験する場合、文部科学省に認可されている高等学校を卒業もしくは卒業見込みであることが受験資格として定められています。

他にも高等学校卒業程度認定、いわゆる高卒認定試験に合格することでも大学の受験資格を得ることができます。

このように受験資格が設けられている大学受験ですが、この大学受験を有利に進めることができる資格があることをご存じでしょうか。

当記事では、大学受験で他の受験生よりも有利に進めることができる資格とそれらを取得するメリット・デメリット、そして大学受験に資格取得は必須事項なのかを一般受験と推薦試験の場合に分けて解説しています。

大学受験で有利に働く資格や検定

sikaku_yuri_jyuken_20221004

大学受験は大きく分けて、「一般受験」「総合選抜型試験」「指定校推薦」「公募推薦」の4種類があり、資格や検定はどの試験でも活用することができます。

特に「総合選抜型試験」「指定校推薦」「公募推薦」といった学力以外に人柄や学校生活の態度など、生徒さんの内面も見られる試験では資格を持っていることで自分の武器として面接などでアピールできる機会が増えます。

ここでは、大学受験で有利に働く資格を3つご紹介いたします。

大学受験で有利に働く資格|①英検®2級以上

まず最初におすすめしたい資格が英検®です。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

5級~1級まであり、学校でも受けることができる非常に名の知れた英語資格試験として人気の高い資格です。

一般的に大学受験で有利に働くのは2級以上からと言われているため、これから英検®取得を考えている生徒さんは2級以上を目指しましょう。

英検®は、大学が指定する英検®の級を持っていると英語外部検定利用入試として利用することができ、出願条件を満たすことや英語の試験を得点換算してくれるなど有効活用ができるようになります。

準1級などの高い資格を持っていると英語の試験自体を免除することもでき、受験本番まで英語の試験対策などをする必要がなくなります。

英検®は国公立・私立大学問わず多くの大学試験で活用することができるため、汎用性の高い資格を探している方にもおすすめできる資格と言えるでしょう。

⇒英検®2級の対策と合格に必要なおすすめの参考書・本の使い方を解説

大学受験で有利に働く資格|②TOEIC

2つ目におすすめしたい資格はTOEICです。

TOEICは英検®と同じ英語資格試験で、1級や2級のような明確な線引きはなく5点~990点までのスコアで英語の技能を図る試験です。

大学受験では、TOEIC Listening & Reading(計990点)とTOEIC Speaking & Writing(計400点)の1390点満点で、大学が定めるスコアを満たしていた場合に英語外部検定利用入試として得点換算や試験免除などの待遇を受けることができます。

1例として、中央大学文学部を英語外部検定利用入試で受験する場合、TOEIC Listening & ReadingのスコアとTOEIC Speaking & Writingのスコアを2.5倍にしたスコアの合計が1,150以上の場合にTOEICのスコアを英語外部検定として利用できます。

また、英検®は大学受験まで活用できる資格なのに対し、TOEICは大学生になった後や社会人になってからなどその後の人生でも幅広く活用ができる便利な資格です。

短期的に見れば英検®の方が活用できる範囲が広いですが、長期的に見ればTOEICの方が使える場面が多いため、将来海外の大学へ留学したい方や早くTOEICなどの試験に慣れておきたい方はこちらの受験も検討してみましょう。

大学受験で有利に働く資格|③進学する学部に関する資格

大学受験は英語外部検定利用入試の他にも、簿記や数学検定など、進学する学部に関する資格を持っている場合、受験が有利に働くことがあります。

関西大学では、簿記2級の取得が商学部の公募推薦入試の出願資格になっているなど、特定の学部の出願条件として指定されている場合もあるため、推薦入試を希望している生徒さんは志望校の大学の出願条件を良く確認しましょう。

ただし英検®やTOEICに比べて活用できる幅は限定されるため、必ず取得しなければならないという場合を除いて、優先度はあまり高くないでしょう。

⇒数学検定は受けるメリットがあるのか?難易度や合格率をご紹介

漢検は大学受験に有利に働く資格?

英検®と同じくらいの知名度を持つ「漢検」ですが、英検®ほど大学受験で有利に働く資格ではありません

漢検が有利に働く場面は「総合型選抜」や「公募推薦」などの一般試験ではない試験方式で、英検®のように得点換算や試験免除などの待遇はないのです。

漢検を取得する優先度は低いですが、現代文の漢字問題対策や公募推薦のアピールなど、目的によっては漢検を取得するメリットはあります。

一般試験を受験する生徒さんは必ずしも取得する必要はないですが、推薦入試を受験する生徒さんはアピールポイントを増やすことができるため、受験を有利に進める資格になり得るでしょう。

受験生が資格や検定を取得するメリット・デメリット

merit_demerit_20221004

上記で大学受験で有利に働く資格をご紹介しましたが、受験生が資格や検定を取得するメリットやデメリットはどのようなものが挙げられるのでしょうか。

場合によっては、資格取得よりも受験科目の勉強を優先したほうが良い場合もあるため、資格取得は必ずしもやるべき施策ではありません。

ここでは、受験生が資格や検定を取得するメリット・デメリットをそれぞれ分けてご紹介していきます。

受験生が資格や検定を取得するメリット

受験生が資格や検定を取得するメリットは以下の通りです。

  • 試験が免除になる
  • 面接のアピールポイントが増える
  • 試験勉強が受験対策になる

資格を取得する最大のメリットは、「試験免除」や「面接でのアピールポイントが増える」といった試験当日に他の受験生よりも有利に働く機会が増えることでしょう。

大学受験は資格がない状態で試験当日を迎える方が非常に多いため、使える資格を持っているだけで大きな差別化になります。

他にも英語の試験が免除されることで他の受験科目に勉強時間を充てることができ、成績を上げやすい環境を自分で作ることができるのです。

また、英検®やTOEICなどの試験勉強で得た知識は大学受験の英語問題でも活用することができるため、試験勉強を受験対策としても有効活用ができます。

受験生が資格や検定を取得するデメリット

受験生が資格や検定を取得するデメリット以下の通りです。

  • 費用がかかる
  • 早めに取りかかる必要がある
  • 他の受験勉強が疎かになる

資格を取得するデメリットは、受験費用がかかることや受験本番を見据えて早めに資格勉強を始める必要があるところでしょう。

仮にTOEICの試験を受ける場合、TOEIC Listening & Readingで7,810円(税込)、TOEIC Speaking & Writingで10,450円(税込)と、1回で18,260円の受験費用がかかります。

1回で英語外部検定利用入試として使えるスコアを取れるわけではないため、数回受験することを考えるとかなり費用がかさんでしまいます

また、資格は受験当日ではなく出願時までに取得しなければならないため、高校1年生や2年生などの早い時期から取り組む必要があるのです。

他にも資格勉強に時間を割くことで本来の受験勉強が疎かになり、成績が上がらないということも考えられるため、資格取得を検討している方は受験まで十分な期間があることを確認した上で申し込みをするようにしましょう。

大学受験に資格取得は必須なのか

sikaku_hissu_20221004

大学受験に資格取得は必須ではありません

実際、資格なしで大学を受験する生徒さんは非常に多いです。資格がなくても受験が不利になることはないでしょう。

しかし、推薦入試の場合は資格が自分のアピールポイントとして面接などで有利に働くことや一般受験の英語試験を免除にできるなど、資格を使って受験を有利に進めることはできます。

では、「一般受験」と「推薦入試」で受験様式を分けた場合、資格取得はどのくらい重要になってくるのでしょうか。

推薦入試は資格があると有利

推薦入試の場合は、資格があると試験を有利に進めることができます。

英検®やTOEICはもちろん、受験する学部に関する資格を取得していることでこの学問を学びたいという意思を面接官に印象強く伝えることができます。

他にも、大学によっては特定の資格が受験資格として定められていることもあるため、資格取得が必須になる場合もあります。

そのため、推薦入試を希望する生徒さんは志望校と試験の形式を早めに固め、合格に向けて早めに動き出すことがおすすめです。

一般受験は受験勉強が優先

時期にもよりますが、一般受験は資格取得よりも受験勉強を優先したほうが良いでしょう。

上記でもお伝えした通り大学受験は資格なしで本番を迎える方が多数を占めており、資格が無くても試験が不利になることはありません

特に高校3年生の場合は受験科目の勉強であっという間に1年が過ぎてしまうため、資格取得に充てる時間がないです。

そのため、高校2年生の3学期~受験当日までは受験勉強に絞って時間を有効活用しましょう。

反対に受験まで時間がある高校1年生~2年生の2学期までは資格勉強に充てる時間があるため、志望校の受験要綱を確認した上で資格取得を狙ってみるのもおすすめです。

いつまでに資格を取得しておくべき?

sikaku_itumade_20221004

一般受験の場合は高校2年生の3学期が始まるまで、総合型選抜や推薦入試の場合は願書締め切りまでには資格を取得しておくことをおすすめします。

特に一般受験はメインの受験勉強に多くの時間をかけるため、高校3年生から無理して資格を取得する必要はありません。

受験までの時間を確認し、資格取得に時間を割ける余裕があれば積極的に英検®やTOEICをはじめとする大学受験で有利になる資格を狙ってみましょう。

大学受験に役立つ資格は?一般と推薦に分けて有利になる資格|まとめ

今回は、大学受験に役立つ資格や受験生が資格を取得するメリット・デメリットについてご紹介してきました。

重要なポイントをもう1度おさらいします。

  • 英検®やTOEICは得点換算や試験免除などに活用できる
  • 本来の受験勉強が疎かになることに気を付ける
  • 資格がなくても受験が不利になるわけではない
  • 資格を取得する場合は受験まである程度期間があることを確認する

資格は英語試験の免除や特定の学部の出願条件など、志望校に合格するために有利に活用できる場面があります。

受験形式や受験までの日数を踏まえた上で、余裕があれば積極的に資格勉強を始めてみましょう。

武田塾では、「授業をしない塾」として全国に400校以上校舎を展開しています。

参考書を活用した逆転合格カリキュラムで偏差値を大幅に上げ、これまで数多くの生徒さんが志望校に逆転合格しています。

武田塾は大学受験対策として活用することはもちろん、英検®などの資格取得対策にも力を入れています。

無料受験相談も受け付けているため、英検®や受験勉強でお困りの方はお近くの武田塾で詳しいお話をお聞かせください。

あなたに合った勉強法を教えます!

無料受験相談に行ってみる