今回は2021年度の大学入試の英語で、傾向と難易度はどうだったかを見ていこうと思います。
今回見ていく大学は大阪大学です。
2021年度は、センター試験から共通テストに変わった初年度でもあります。
受験生にとっては精神的にも負担の大きい受験となったことと思います。
それに加えて二次試験対策も大学ごとの傾向を見ながら演習を重ねていくのは本当に大変だったでしょう。
では実際に、二次試験の傾向と難易度を今回は大阪大学編として振り返っていきます。
大阪大学の入試英語は、外国語学部とそれ以外の学部で問題が違います。
また、文学部のみ制限時間が長くなっており、一部の問題も違います。
外国語学部は大問が5題、それ以外の学部は4題となっています。
それでは具体的に大問ごとに傾向と難易度を見ていきましょう。
【2021年度】大阪大学英語入試の傾向・難易度
(総評)
問題の難易度は全体的にみると易しくなったと言われています。
ただし、有名なトピックからひねったトピック・出題もあり、戸惑った受験生もいたかと思います。
大問１(A) 英文和訳
大問１(A)「食事と人の結束」は例年と比べても易しかったようです。
2020年度が難化した一方で、2021年度は「文章は長いが、難しい文法事項がない」という特徴がありました。
大問１(B) 英文和訳
大問1(B)「言語の恣意性」は知っていてほしい有名なトピックでした。
言語の音と意味とスペルは恣意的なものである内容で、ソシュールという方で有名です。
大問１の（A）（B）ともに、得点を取りたい・取っておきたい箇所だったといえます。
大問２ 長文問題
大問２の長文問題では、外国語学部と他学部で問題が違います。
まず、外国語学部以外の学部で出題された「クジラの鳴き声が低くなっている要因」ですが、こちらはかなり易しかったようです。
単語の意味を問う問題は、文脈からでも出来ますが知識で解いてほしい問題でした。
トピック自体も易しくて、よくあるパターンのものでしたので正解してほしいところです。
逆に外国語学部で出題された「古典的散文体の持つ特性」は非常に長い文章(約1200語)だったため、かなり面倒だったと思います。
読むこと自体も時間がかかりますし、和訳問題も長いです。
この問題は基本的に読みながら解いていくのが定石です。
大問3 自由英作文
大問3の自由英作文では、「いかにして前向きな姿勢を取り戻すか」という多くの人が考えたことのないトピックでした。
問題は「自分自身、もしくは他人の経験を例に挙げて・・・」ということが条件だったので、経験がない方にはしんどい問題となりました。
恐らく勉強に関して書いた人が多かったのではないかと思います。
大問４ 和文英訳問題
大問4は、和文英訳問題でした。
こちらも長くて面倒な問題だったかと思います。
外国語学部、文学部、それ以外の学部で問題が違います。
ちなみに外国語学部は「人間の非合理性とAIの合理性との補完的関係について」というトピックで最新のテーマが扱われていました。
引っかけだったり、何と言えば良いか悩む問題が用意されていました。
英訳部分が長いため、難易度としても高いものだったように思います。
大問５ リスニング問題
大問５は、外国語学部のみでリスニング問題「ダイヤモンドの歴史」です。
こちらは難易度が上がりました。
使われている英語表現のレベルも高かったと思います。
リーディングでも難しいような単語があったのでレベルが上がった印象です。
ただ、設問が誘導してくれているので、先に読んでワードを抜いていくことがポイントだったかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
大阪大学の英語入試について改めてまとめておきます。
傾向としては例年とほぼ変わらず、難易度は全体を通してやや易しくなりました。
特に外国語学部以外の大問１・２が易しくなっていました。
大問３・４の自由英作文と和文英訳問題は少しひねられたトピックであったことと、英訳部分が長く非常に面倒な問題構成になっていました。
センター試験から共通テストに変わって、外国語学部のトピックも「読み書き」が大事であるといった問題が出てきました。
今回で言えば、古典作品の難しい英文を読むことについて書かれており、そういった流れが各大学でも見られています。
大学入試の傾向と難易度を知っておくことで、対策も取りやすくなりますので、ぜひ参考にしてください。
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