0.はじめに
こんにちは!
武田塾 大泉学園校です。
そろそろ2021年度入試も佳境に入り、「補欠合格」となった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では補欠合格に関して一から解説していくとともに、補欠合格をもらってからどう過ごせばいいのかまで解説していこうと思います!
1.補欠合格の仕組み
「補欠合格」とは合格者が辞退したときのために穴埋めで追加合格させることを差します。
この補欠合格は、各大学ごとに名称や方法に違いはあれど、3つの段階を踏んで行われることが多いです。
①大学側が合格発表をする 「正規合格者」と「補欠合格候補者」を同時に発表(1月下旬~3月上旬頃)
「合格発表日」にネットや大学前の掲示板で「合格者の発表」が行われます。
この際の発表では「正規合格者」と「補欠合格候補者」が発表されます。
(但し、国公立大学では補欠合格候補者の発表はなく、正規合格者のみを発表する大学がほとんどです。そのため追加合格者は、追加で合格したことが知らされた時点で補欠だったことを知ります。)
「正規合格者」は入学手続きをすることで、入学できる権利を持つ人を差します。
一般的に「合格者」と言われるのが正規合格者ですね。
「補欠合格候補者」や「入学許可候補者」といった名称で呼ばれるのは、正規合格者が辞退し、大学側が想定した入学者を下回る時に追加で合格できる可能性のある人です。
正規合格者のキャンセル待ち、といったような感じですね。
②正規合格者の中から入学を辞退する人が毎年何人か出る(2月中旬~3月上旬頃)
正規合格者の中から入学を辞退する人が、どの大学でも毎年何人かはでます。
受ける大学は一つではないことが多いですし、より行きたい大学に合格した場合は合格している大学への入学は辞退しますよね。
また、何らかの諸事情で大学に通えなくなってしまう方もいらっしゃいます。
ここまでの話を聞いて、
「なるほど!そうやって入学辞退者が出て、辞退した数だけ補欠合格候補者が繰り上げ合格するんだね!」
と思われた方は要注意です。
正規合格者が辞退した分だけ、補欠入学者が出るとは限らないためです。
大学側は何年も入試をやっているので、「これぐらいの正規合格者数なら、これぐらい辞退するだろう」ということを見越して合格者をあらかじめ多く出しておく大学が多いです。
辞退者が大学の予想より少なければ補欠入学合格者は0人になることも普通にあります。
自分が補欠となった大学の学部でどのぐらい補欠入学合格者がでるかを知りたい方も多いと思いますが、正確に予測するのは難しいです。
辞退者をあらかじめ見積もって正規合格者を出していますし、受験者数の増減、少子化、受験者の安全志向度合い、定員の厳格化、コロナ…などさまざまな要因が絡んでくるため、繰り上がるかどうかは神のみぞ知るといえるでしょう。
しかし、
入試難易度が高いほど、補欠合格者は少なく
入試難易度が低いほど、補欠合格者は多くなる という傾向はあります。
入試難易度が高ければ滑り止めで受ける人は少ないですし、入試難易度が低いと滑り止めで受ける人が多くなるからですね。
大学によっては必ず補欠入学者がいることもあります。
例えば上智では2020年度、全ての学部・学科で補欠入学許可者が発表されています。
そのため志望校の例年の補欠入学許可者数はどういう傾向か把握するのも良いでしょう。
③大学側が見込んだ合格者数を確保するために大学側は補欠合格者を繰り上げて合格させる(2月下旬~3月下旬)
補欠合格者で成績上位の人から順番に繰り上がります。
4月からは大学の新年度が始まるので、遅くとも3月末までには通知されます。
実際に入学が許可されると「補欠入学許可者」や「追加合格者」といった名称になります。
2.補欠合格候補者になったら?
厳しいことを言いますが、基本的に補欠合格は当てにしないほうが良いでしょう。
武田塾でも補欠合格候補者の生徒さんが10人いらっしゃったとして、半分も繰り上がっていない印象です。
10人中2,3人かなと思います。
心のどこかで合格することを祈ることは全く問題ありませんが、そちらに気を取られて合格している大学への入学金を払い忘れたりなどしたら元も子もありません。
そのため、補欠合格候補者になったら、
状況に関係なく、合格はないものとして次の行動を起こしましょう!
他の大学に合格している場合は、諦めて合格したほうの大学の入学手続きを締め切りまでに済ませましょう。
補欠を待ってて、入学金の締め切りを過ぎてしまった場合、補欠が繰り上がらなかったら行く大学がなくなってしまいますよね。
繰り上がったらラッキー!ぐらいの心持ちで、合格している大学への入学手続きを進めておきましょう。
それ以外のどこの大学にも受かっていない場合は、浪人する準備を始めたほうが良いかとおもいます。
3月下旬まで補欠は繰り上がる可能性がありますが、4月になるまで勉強を始めないと他の浪人生、受験生と大きく差がついてしまいます。
「浪人するかもしれないけど、補欠が繰り上がらないことが確定してから入塾や勉強を始める」とおっしゃる方もいらっしゃるのですが、
入塾は確定してからにしても、勉強は必ず進めておくべきです。
塾選びや受験科目の基礎固めなど、できることに集中して取り組んでおくべきです。
1か月間そわそわして、時間を無駄にしないようにしましょう。