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数学ができる人とできない人の違いとは?ブルーム博士の分類体系

数学ができる人とできない人の違いってどこで決まるの?そう思ったことがある人も多いのではないでしょうか?

今回は、数学ができる人とできない人の違いについて、ブルーム博士の分類体系という考え方をもとにご紹介し、数学の効果的な勉強法をお伝えします。

 

 

学習における6つの認知スキル(Bloom’s Taxonomy)

授業を通して生徒が身につけるべき学習能力とは何か?

この課題に対してシカゴ大学のベンジャミン・ブルーム博士は、教師が生徒に授業を通して教えるべき事を6つのカテゴリーとしてまとめており、ブルームの分類体系(Bloom’s Taxonomy)と呼ばれています。

この分類体系はその後研究者たちが検討を重ね、下記の図のようになりました。

ブルームピラミッド

6つの認知スキル:「覚える」から「創造する」まで

それでは、6つに分類された生徒が身につけるべき6つの認知スキルについて、詳しく見ていきましょう。

① 覚える(Remember)

学んだ事を「覚える」ためには、長期記憶として既に覚えた事を思い出して知識を定着せることが必要です。

覚えた事を思い出すために、覚えようとしている事を知っている事と結びつけたり、それらがどんな理由で繋がっているかを認知出来るような勉強が効果的です。

数学の学習という点については、公式や解法パターンを覚えるということです。
 
 

② 理解する(Understand)

学んだ事を「理解する」ためには、教わった事や学んだ事が何を意味しているかを考える事が大切です。

他の人に説明したり、大事なポイントを要約したりする過程で、学んだ事に対する理解度を測る事が出来ます。

数学の学習という点については、公式や解法パターンを理解するということです。

 

③ 応用する(Apply)

学んだ事を「応用する」とは、知識として頭に留めておくだけでなく、実際に知識を使う事を意味します。

例えば、自分が理解した数学の公式を練習問題で使えるかどうかで、知識を応用出来ているかを確認する事が出来ます。

数学の学習という点については、理解した公式を練習問題で使えるかということです。

 

④ 分析する(Analyze)

「分析する」が意味するのは、問題を細かく分解して、細かく分けた物同士の関係に注目したり、分けた物が問題の全体部分にどう関係しているかを考える作業です。

文章問題を解くときに、問題文を細かく分けてみて解決口を見つけるようにしたり、細かく分けた事でどんな公式が使えるかが分かるなど、自分が理解しやすい形に小さく分けてみる作業です。問題文を読み解く能力と言えます。

後述の⑤とセットで考えてください。

 

⑤ 評価する(Evaluate)

ここでの「評価する」は、学習者が自分自身の勉強や学んだことを評価する事を指します。

一言でいえば、〇つけになります。単に〇か×のチェックをするのではなく、自分が書いた答案を読み返した時に、答案を書く上での大事なポイントに沿って書けているかどうかを評価します。つまり問題を間違えた場合、自分がなぜこの問題を解けなかったのか、解けるようにするにはどうすればいいのかを評価する作業です。教科書レベルの簡単な問題ならば、ここまでやる必要は必ずしもありませんが、大学入試レベルの問題になるとこの評価するという行為は大変重要になります。

 

⑥ 創造する(Create)

「創造する」と聞くと、何もないゼロの状態から新しいものを生み出す様子をイメージするかもしれません。
しかし、ここで意味する 「創造する」はこれまで学んだ知識を組み合わせて新しいアイディアを生み出す事を指します。

これまで学んだ公式や解法パターンの知識など数学で学んだ知識を総動員させて、問題を創り出すといった過程が考えられます。

創造するという観点から入試問題を解くというお話をしていきましょう。

当然ですが、入試問題も神様が作ったものではなく、人間が作ったものです。

入試問題は高校生が学ぶ知識の範囲内で、問題作成者が自分の持つ知識を使い、問題が作り出されています。

つまり、これまで学んできた公式や解法パターンのうち、どれがその問題で問われているのかを読み取ることができれば、その問題を解くことができるのです。

 

難関な問題を解くために

難関な問題とは、問われている公式や解法パターンの量が多かったり、問題分を読んだだけでは一見どこから手をつけていいのか分からないというものです。

そのような問題を解けるようにしていくには、①覚える②理解する③応用するというプロセスは勿論、④分析すると⑤評価するを普段の勉強で何度も繰り返し、その問題を解く際に⑥想像するの視点を持ち、問題作成者が何を問うてきているのかについてしっかり回答をしていかなかればなりません。

 

効果的な数学学習方法

では、実際にどのような勉強の仕方をすればブルームの分類体系に沿った効率の良い学びができるでしょうか。

今回は数学の勉強法をお伝えします。

 

覚える・理解する

最初は公式や解法パターンを①覚え、②理解します

実際武田塾では、『基礎問題精講』という参考書の例題部分を使い、その問題を見た瞬間に回答が完全再現できるまで何度もやるということをやっていきます。

こうすることで、公式や解法パターンが問題の中でどのようにして使われるのか学習していくことができます。

効率的な勉強法として

  1. 覚えた知識を思い出しながら定着させる
  2. 覚えた事を人に説明する

を意識していきましょう。

応用する

次に③応用するという段階に入ります。

覚え・理解した公式や解法パターンがちゃんと実際の問題で使えるのか問題を解いていきます。

実際武田塾では、『基礎問題精講』の演習問題の部分を使い、例題で学んだ解き方が、ほかの問題にも応用ができるのかチェックしていきます。

  1. 覚えた事を問題の中で使える
  2. 問題を解いている中で、学んだことがどう繋がるか分析する

を意識していきましょう。

分析する・評価する

さらに④分析するという段階に入ります。

ここでは、実際の入試問題を解くことになります。

入試の問題文を見た瞬間に1行目を書き始めることができるかどうかはこの段階でどれだけ学習できているかが重要になります。

問題文を細かく分けてみて解決口を見つけるようにしたり、細かく分けた事でどんな公式が使えるかが分かるなど、自分が理解しやすい形に小さく分けてみる作業、つまり問題文を読み解く能力を養いましょう。

 

そしてそれを⑤評価することをしていきます。

自分が書いた答案を読み返した時に、答案を書く上での大事なポイントに沿って書けているかどうかを評価します。つまり問題を間違えた場合、自分がなぜこの問題を解けなかったのか、解けるようにするにはどうすればいいのかを評価する作業です。

今入試問題を解けるようにするために、自分が足りていない部分を把握し、それに対する解決策を見つけていくことができるようになります。

数学の効率の良い勉強法

まずは①覚える、②理解するのプロセスを経て、③応用するという段階に入っていきます。

そして④分析すると⑤評価するを繰り返し、場合によっては①覚える、②理解する、③応用するへ戻る。これが数学の効果的な勉強法になります。

入試問題が解けない!?

よく「教科書レベルなら解けるんだけど、入試問題になると手も足も出ない」という相談を受けますが、それに対する回答は、「入試レベルの問題を分析し、自力で解き、解いたものに対して評価し、評価したものから自分の課題を見つけ、公式や解法パターンを覚え直す・理解し直す・応用し直すといって解決していくということを繰り返すことが大事になります」と伝えています。

入試問題が解けない人の多くは、覚える~応用するまでの勉強で止まりがちで、分析する、評価するのサイクルが回せていない可能性が高いです。

創造する

ちなみに大学入試という範囲内でしたら、⑥「創造する」までやる必要はありません。

クラスの中に数学の問題を作ってるような数学マニアはいませんか?

彼らは圧倒的に数学ができると思いますが、それは彼らがこの次元にいるからです。

注意しなくてはいけないのは、問題を作るような数学マニアは、それまでの5段階を高レベルで経ており、それゆえ問題を作るということが、ある程度自然にできるようになるのであって、問題を作るという行為だけをしているから彼らが圧倒的な成績を収めることができるわけではないということです。

あくまで大学受験に合格するというのが目的ならば、覚える~評価するの5段階のレベルを上げていくか、ほかの科目に勉強時間を回しましょう。

 

まとめ

数学のできる人とできない人の違いについては、できる人は覚える~評価するまでの学習ができている人で、できない人はどこかのプロセスでつまずいている人になります。

 

今回は数学の勉強法をお伝えしましたが、ブルーム博士の分類体系に関しては、ほかの理数系科目にも応用できる考え方になります。

段階的に勉強するということをしてみてはいかがでしょうか?

 

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