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東工大受験について考えてみる~共通テストも必要になった!~

こんにちは。武田塾武蔵小山校の三浦です。

夏休みも終わり、いよいよ受験シーズンへと皆が焦りだす頃合いですが、受験生のみなさんは順調に進められていますか?

まだ共通テストまで4か月も残されているので、基礎からもう一度やっても遅くはありません。

今からやる人もあきらめずに頑張りましょう!

さて、本日のブログは少しニッチな内容となりますが、私の意向により東京工業大学の受験について見ていこうかなと思います。

東京工業大学大岡山2

 

共通テストへの変更とともに、1次試験の扱いも大きく変わった!

まず、東工大の1次試験の扱いについて見ていきましょう。

東工大というと「2次試験一発勝負!」と思う人が多いですが、今はそれでは通用しないです。

私の世代の東工大受験は「東工大ならセンターはいらない」とよく言ったものですが、これは2012~2020年の入試に限った話で、この時代はセンター試験5教科7科目で600/950点(リスニング圧縮せず)以上取れれば、誰でも東工大の2次試験を受けることができました。

600点というと極論、英数理が満点ならそれだけで達するので、国語・社会を全然勉強していない人でも受験資格を得ることが可能でした。

しかし、2021年以降センター試験は共通テストに名を変え、東工大での1次試験の扱いも大きく変わりました。

「学院全体で志願倍率が4倍を超えた場合は、共通テストによって受験者を4倍に絞る」、つまり「足切り」10年ぶりに復活しました。

復活

というのも2011年以前は、上記の通り倍率が4倍を超えた場合にセンター試験の点数で足切りが行われていました。しかも2011年以前は2次試験の合否にセンター試験の点数も圧縮して合計されていました。

今回の変更では、共通テストが足切りに使われるだけで2次試験で合算はされませんが、足切りが行われる以上、共通テストの対策をしっかりやらないといけなくなりました。

600/950点という基準はなくなったので、4倍を超えないならば共通テストが何点でも2次試験を受けれますが、それでも元から、東工大に合格する人の大半はセンター試験80%くらいはとって2次試験を合格してきた人が多かったのは事実です。

ここまでが最近大きく変わった1次試験の扱いの変更点でした。

続いては、2次試験での配点について簡単にまとめます。

東工大の2次試験の配点

みなさんご存じの通り、2次試験は1日目数学・英語で、2日目物理・化学の順番で2日間に渡って行われます。

これら、数学300点、英語150点、物理150点、化学150点の計750点で合否が決まります。

特筆すべきは数学の配点の高さです。旧帝大や他の国立理系では、数学と英語の配点がほとんど同じというところが大半です。

しかし東工大では、数学は英語の2倍、さらに全体の4割をも占めているので、「数学ができる⇒容易に合格」ということになります。

もちろん数学が”少し”できない人でも、ほかの科目で少しずつ稼いで合格点には達せます。

また、理科も2科目で300点であることから、英語の重要度が低い入試といえます。

全くできないのは困りますが、英語では大した差が付きません。

ついても、数学の大問1つで逆転可能な範囲です。

以上のことから、数理が秀でていれば意外と容易に合格点をとることができます。

 

 

2次試験の目標点数

さらに目標点数ついてですが、全体で450/750点くらいあれば最近の合格点(情報理工を除く)には届きますね。

最近の各科目の難易度を踏まえると、私が考えるのは数学160点、英語90点、物理化学200点くらいが標準的な目標点かなと思います。

数学全振り型の過激派は数学240点、英語60点、物理化学150点でも良くて、

数学が”少し”できない人は数学120点、英語110点、物理化学220点などを考えてもいいかもしれません。

共通テストでの足切りはありますが、最終的には2次試験のみの点数で合否が決まるので、自分だけの目標点数を立てやすいのが面白いですよね。

ここまでが、東工大の入試の変更点や入試方式についてでした。

 

最後に、最近の数学のトレンドも見ていきたいと思います。

東京工業大学大岡山

最近の数学のトレンド

東工大の数学も2011年を境に配点や難易度が変化しています。

時系列順に簡単に説明します。

 

00年代~2011年まで~難問・良問の数々~

数学は今より大問が1つ少ない4問で、配点も250点かつ150分で行われていました。

今よりも数学の比重自体は軽かったですが、難易度についてはつい最近と同じくらい(それ以上かも)難しい問題が出題されていました。

大問が1つ少ない分、違う問題に逃げることができず、全くわからない問題でももがき続けないといけませんでした。

また、捨て問級の問題が1問でもあったら、実質残り3問で争わないといけないのでその分リスクが高くなることも高難易度につながっています。

このころは、1つ1つの問題の重厚さがあり、微積多めでTHE東工大のようなラインナップでした。

 

2012年~2016年まで~ゆとりから悟りへ~

ここまで難しかった問題も、2012年を境に劇的に易化されました。問題作成の教授がかわっただとか。

いずれにせよ、ゆとり真っ只中であったこの期間は、00年代の面影は消えて地方国立大の数学に毛が生えた程度にまで堕ちました。

ライトな問題が増え、そこら辺の問題集でも解けるようなラインナップになってしまい、理系最高峰の威厳も失いかけました。

ちなみに、数学の易化の分、逆に化学や物理が難しくなって全体としての難易度に大きな変化はなかったです。

東京工業大学 共通テスト当日

2017年~現在まで~過去の重厚さを取り戻すが…~

そして2017年、前年までの薄い問題から一転、昔の東工大に戻ったような問題が出題されました。

この年を境に再び、理系の中でも最難関なセットを出題するようになりましたが、出題範囲が昔とは異なっています。

頻出であった微積が減少し、複素数や2次曲線、多範囲の融合問題が目立つようになりました。

私としては、難易度が戻ってくれてうれしい限りですが、微積が少なくなってしまったのは残念です。

 

 

以上、東工大の入試あれこれでした。いかがでしたか?

私は東工大の「理数極振り」みたいなマインドが大好きです。

みなさんも一度、東工大の受験を考えてみてはどうでしょうか?

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