塾生の声

数学の解法ノートで京都工芸繊維大学合格!【2021合格体験記】

【2021合格体験記】数学の解法ノートで京都工芸繊維大学合格!

本記事ではその計算尽くされた学習方法を紹介します!

 

2021年合格体験記第4弾として京都工芸繊維大学に合格した山崎夏実さんに登場してもらいます。

高校2年生の終わりに武田塾に入塾してくれた山崎さんは、現役でしっかりと基礎を理解してもらい、浪人の一年では、現役で勉強した参考書のテクニックを徹底的に整理する復習をして、飛躍的に成績を伸ばしてくれました!

山崎さん成績グラフ

 

今回は、そんな山崎さんが実践してくれた勉強方法を中心にお話を伺います。

成績の上がるノートの使い方とは?逆算型の問題とは?

 

武田塾の指導で何をやっているのか知りたい方、数学の参考書の使いこなし方を知りたい方、参考になる勉強方法が満載ですのでぜひ最後までお読みください!!

 

 

山崎さん1

(左:山崎さん 右:田中先生)

 

山崎夏実さん/市立橘卒

 

京都工芸繊維大学 工芸科学部 デザイン・建築学課程 合格!

明治大学 理工学部建築学科 合格!

法政大学 デザイン工学部 合格!

工学院大学 建築学部 合格!

 

担当講師:田中智大(慶應大学商学部)、植野俊樹(東京工業大学工学部)

 

数学の解法整理ノート作成まで

 

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(数学ノートの外観)

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(ノートの一部、抜き出し)

 

―すごい綺麗にまとめてくれてるね。ルーズリーフの最も正しい使い方だと思う。

 

田中 まさかここまで綺麗にまとめてくれるとは思っていませんでした。

 

―まず聞きたいんだけど、この解法ノートを始めるきっかけってなんだったの?

 

山崎 そもそも数学は、苦手じゃなかったけど得意でもなかった感じで、学校でやっていたときは、数Bの数列とかだと理解が出来ていないまま公式の暗記だけをして乗り越えている状態でした。現役のときは高校2年の3月に入塾してから、一問一問ちゃんと理解して勉強していったんですけど、初見問題でどの勉強した解き方を使ったら良いか分からなくて・・・

 

田中 だから、このノート作りをはじめようってことになったんです。知識は入ったけど、結局は頭に叩き込んだだけで引き出すことが出来なかったから、ぐちゃぐちゃになったタンスを整理して、どこに何が入っているかを分かるようにして取り出せるようにしたって感じですね。ただ、現役の結果は歯痒い気持ちだったんですが、そこで一問一問をちゃんと理解してもらっていたから、今年はスムーズに整理が出来て伸びてくれたと思っています。

 

山崎 自分ではうまく言えないんですけど、ノートに整理したら解けるようになりました。問題を読んでもどの解き方を使えば良いか分からない状態だったんですけど、この文字があるからこれを使うこの一文があったらこれを使うって感じで問題の文章と自分の知識を結び付けられるようになりました。

 

田中 講師側から見た大きな変化は、質問対応のときに、これどうやったら解けるんですかって質問から、この問題はどうやったらこの解き方を思い付くんですかって質問に変わったことは大きかったです。漠然と難しい問題を解こうとするのではなくて、知っている解き方を組み合わせて考える勉強に変わったってことですね。

 

『基礎問題精講』徹底活用法!

まとめファイル

 

ー具体的な作業を教えてくれる?

 

田中 まずは『基礎問題精講』と現役のときにやっていた『文系数学の重要事項習得編』『合格!数Ⅲ』を、典型問題言い換えテクニック問題に分けて解き方を整理してもらいました。
 言い換えテクニック問題というのは、たとえばベクトルで言うと「3点が一直線上にある」と言われたら「AC=k A B」みたいな、問題文の条件にある「日本語→数式」のボキャブラリーを増やしてもらったんです。
 それから典型問題は、何段階かに分けて解く必要がある問題のことで、そのプロセスを言語化してもらいました。積分で体積を求める問題だと、まずは断面積を求めて、それを積分するとか、そういったタイプの考え方を必要とする問題です。

 

―そうすると、数学の基本に計算力と公式の暗記があって、その上に運用レベルの基本として典型問題と言い換えテクニックが積み上げられた体系になっているってことだよね。『基礎問』の「精講ポイント」ごとに整理したってこと?

 

田中 違いますね。『基礎問』の順番だと知識がバラバラに出てきたりして、頭の中がグチャグチャになるんですよ。だから、分野とかポイントの種類ごとに体系化したって感じです。『チャート』とかでもそうですけど、いくつかの問題に渡って一つの考え方を応用しているものもあるじゃないですか。ああいったものも、ひとつにまとめて整理する感じですね。
 彼女の場合も「精講ポイント」を覚えて理解する段階はあったんですけど、初見問題でどういうときに使うべきなのかが体系になっていなかったんです。応用問題だけじゃなくて、基礎的な問題でも使うべきテクニックが分からないことが多くて、一度最初の『基礎問』から現役のときに使った参考書の知識を整理してもらったら、案の定、応用問題までどんどん出来るようになりました。整理が出来ているかどうかは、確認テストで同じ分野の初見問題を解いてもらいながら確認していきました。

 

―作るのに時間はかかった?

 

山崎 最初は4月から7月までこれだけやっていました。1日10時間以上は勉強していたので、4〜5時間は掛けることが出来ていました。もともとまとめるのは好きだったので、苦では無かったです。

 

ノートを見ながら問題を解く!?

 

―ノートにまとめるのは意味が無いって言う人もいると思うけど。

 

田中 あれも一理あるんですよ。そもそも頭に入ってない状態であれをやると時間がかかるだけなんですけど、山崎さんの場合は、頭の中に入っていたから意味があったと思います。多分、現役生のときにこれをやっていると破綻していたと思います。

 

山崎 最初にこれをやろうとしたら、授業のノートみたいになっていたと思います。もともとノートを作るのが好きで授業のノートとかめっちゃ綺麗に作っていたんですけど、テスト前には見返さなくて、問題を解くだけになっていました。ただ黒板を写すのかちゃんと理解して自分の言葉で表現し直すのかの違いだと思います。

 

―ノートの価値って、見返すことにあると思うけどどういうタイミングで見返したの?

 

田中 7〜8月は、数研出版の『実践 数学重要問題集』で、このノートを見ながら解くことをやってもらいました。ここからしか考えない練習で、まとめた知識を使う練習です。とにかく学んだことを使う意識を身につけて欲しかったので、最初はとにかく解けるやつも見ながらやってもらいました。

 

―それって、一般的に言えば答えを見ながら解いているようなもんじゃない?

 

田中 たとえば野球のスイングの修正をするときは、最初ってコーチが腕の位置とかを固定しながらやらせたりするじゃないですか、それと同じことだと思います。特殊な振り方をする人にちゃんと補助を付けて正しいフォームで動かす練習が必要ということですね。

 

山崎 最初は見なくても出来るじゃんって思っていたんですけど、見たら頭の中で思っているよりもノートにまとめていた解き方の方が詳しいんですよ。だから、それを定着させながら勉強出来たのも良かったです。

 

山崎さん4

 

 

逆算型問題について

 

―この整理で、どういうレベルまで出来るようになったの?

 

田中 東大京大以外ならそこそこ戦えるレベルには出来るようになったと思います。北大とか岡山大とかの問題を練習で解いてもらって5問中3完で残りは半々の7割くらいは最低でも取れるようになっていました。

 

 

―残りの2〜3割はどこにあったの?

 

田中 それは逆算型だと思います。要は問題文から言い換えたり、やったことのある典型問題でもなく、最終的に欲しいものを定めて、自分で推測しながら解いていくタイプの問題ですね。それは最後の最後に対策をして、正直ラスト1ヶ月で身に付けたものです。

 

―それを身に付ければ東大京大もいけるってこと?

 

田中 そう思います。びっくりしたんですけど、そういう形式の問題も新しくページを作ってノートにまとめてくれていったんですよね。僕から、指示したものではないので、勉強の仕方が自分で分かってきた証拠ですよね。これでかなり数学的な考え方が身に付いたと思います。武田塾の目指している理想に近付いた瞬間でしたね。

 

―逆算型のポイントをもう少し具体的に知りたいんだけど、この問題の解き方を言語化出来る?

 

山崎 (2020年の)『重要問題集』203の(1)だったら、数列が発散することを示す問題なんですけど、発散するかを調べるために一般項を求めようとすると、漸化式が解けないかたちなので不等式を作れないかを考える。そのとき二乗のかたちに注目するって感じの整理です。

 

逆算型分析

 

―つまり、逆算型の解き方ってのは「発散することを示せ」みたいな証明型の問題を解くときに、結論で「発散する」ことは決まっていて、その決まっていることを示すために、どこに注目して推論していくのかってことだよね。それっていわゆる難関大学にしか出てこないタイプの問題だと思うけど『基礎問』では足りなかった?

 

田中 基礎問はそもそも、問題を解いていくタイプばかりなんですよ。典型問題はそれに近いものもありますね。だから、典型問題と言われるものの中で、逆算型の思考方法を学ぶくらいです。

 

―正直、この難しい逆算型の発送を身に付けないままで、どこまで通じた?

 

山崎 地方国公立まではいけるけど、京都工芸繊維は無理でした。

 

―偏差値的な名称では地方国公立に入っても、難しい問題を出してくる大学には対応できないってことだよね。

 

田中 京都工芸繊維大や大阪市立大は、それが必要になってきますね。問題だけで言うと横浜国立大学より京都工芸繊維の方が難しいと思うんですよ。横国はいわゆる言い換えと典型問題が多い印象です。

 

山崎 神戸とか岡山大学もどうにかなりましたね。

 

田中 でも、神戸も積分方程式系は逆算型の思考が必要になって難しい問題を出してきますね。

 

山崎さん3

 

―逆算型の対策についてポイントは?

 

田中 問題から考えるしかないですね。発想するとしても問題文からしか発想できないので、問題文からどうやってその考え方に帰着させれば良いかを考える練習をするってことですね。

 

山崎 最初は分からなくても、自分でノートにまとめ始めてから理解できることもありました。解答に書き込むこともありました。赤でポイントってまとめられているところだけだと、自分にはなんでその解き方を思いつくのか分からなくて、足りない部分を考えて、自分の言葉で書き込みながら解説を読み込んでいきました。

 

―そこは考える必要があるんだ。

 

田中 そこを考える気力があるかどうかは大事ですね。こじつけを作るために考えるってことです。

 

 

数学は好きになりました!

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―この星マークってなに?

 

山崎 それはヨビノリ(予備校のノリで学ぶ大学の数学・物理)のYouTubeチャンネルで「今週の積分」ってのがあるんですけど、そこの問題で使ったマークです。

 

田中 それも僕が楽しくなるために提案したものなんですけど、積分も専用のノートを作ってまとめてもらいました。とりあえず積分を自分で解いて、どういうときにどういう戦法を取ればいいのかってことを言語化してもらう。そもそも参考書みたいにtipsがまとまっていないもので整理をするので、より高度なことを求めていましたね。しかも良問が多いんですよ。

 

山崎 「今週の積分」はちょっと楽しかったです。

 

田中 ちなみに最後の問題はめっちゃ面白かったよ。集大成に相応しかった。

 

山崎 まだ解いてないんで、帰ったら解きます!

 

―会話のレベルがめちゃくちゃ高くなっているよね。すごい!第一志望に受かった人って、終わってからも勉強が好きになっているよね。

 

山崎 数学はすごい好きになりました。楽しいです。

 

田中 それは本当に良いことですね。

 

計算ミス対策!

 

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―気になったんだけど、これは何?

 

田中 これは10月くらいに始めたやつなんですけど、さすがに計算ミスが多すぎてヤバイ、これだけで落ちてしまうってなったんですよ。とにかく自分がどのミスをおかしやすいのかを数えてまとめてもらいました。

 

―その割には数が少ないね。

 

山崎 全部をやったわけではなくて、途中からやれてはいないです。

 

田中 目的としては自分の習性を知るってことだったんで、よくやるミスとそうでないミスの差を知ってもらって自覚してもらえたので十分でした。今見ても、±の間違いと写し間違いは多かったなって思いますね。

 

山崎 でも、自分でもだんだん分かるようになってきたんです。本番中も一個見つけたんです。回転体の体積でΠを忘れてしまっていて。でも30分時間が余ったから、それで解き直していたら、見つけました。

 

田中 本番中に見つけたの?それは素晴らしいね。

 

工芸繊維本番

 

―結局、京都工芸繊維の本番ではどうでした?

 

山崎 大問1は微分の問題で、普通に典型問題だったから出来ました。

 

田中 2番の問題を見たときには、めっちゃヒヤヒヤしたよ。外分の問題なんですけど、お願いだから内分にしないでくれって、悪夢を見ましたね。こういうのを逆にしちゃうミスがよくあったんですよ。

 

山崎 頭の中でめっちゃ気をつけました。外分、外分、外分って。絶対に私も内分してしまうミスをするって思ったんですよ。だけど、2番は問題として典型だったんで解けました。4も典型で解けました。

 

田中 3番は予想が当たったんですよ!回転体が出てきましたね。13年分くらいの過去問を分析して的中させましたね。そしてあの大学は10年に一回くらい整数か数列の逆算型問題を出してくるんですよ、ちょうど最後が10年前くらいだったので、今年は来るかもなって思ってて、それも本当に出ました。

 

山崎 でも、苦手なmodだから解けませんでした。解答を回収するときに見えたんですけど、周りの人も空白ばっかりだったので、他の受験生も解けてなかったと思います。

 

田中 だから、そこが弱くなっちゃったのは残念だったね。これもちゃんとmodを学んだ人からすると初歩中の初歩なのよ。

 

山崎 そうですね。見たことあるけど出来ないってなりました。

 

―こうやって、これが出るあれが出るって話が通じるのも、解き方をまとめている人だから通用する話だよね。ここまで話せる人だと、数学で落ちる気がしないよね。

 

田中 僕は計算ミス以外で落ちることはないって思ってました。めちゃくちゃ成長してくれましたね。

 

―本当にすごい成長したと思う。今日は、受験生のヒントになる勉強法をたくさん聞けたと思います。本日は、ありがとうございました!

 

山崎さん2

 

 

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