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武田塾松山校の地学基礎 皆が嫌いな古生物の変遷

こんにちは、武田塾松山校のコウです。

だんだん寒くなってきて体調を崩しやすい季節になってきました。

体調を崩すと勉強も部活もはかどらなくなって生活のリズムが崩れてしまうので、受験生はもちろんみなさん体調には気を付けていきましょう。

 

さて、

今回はセンター試験の時代に”センターで満点が狙える”と言われている地学基礎のなかでも嫌いな人が多い「古生物」分野について触れていきます。

なぜこの分野が嫌いなのか、、、その理由はわかります。

「覚えることが多いから」です。

また地学基礎が暗記科目だと思われてしまう原因がこの分野です。

 

しかし、

この分野は丸暗記をするのではなくうまく覚えていかないといけない内容を減らして”理解”していけばおもしろくて、そう難しくない分野です。

さらに、

大気組成やプレートテクトニクスなどの地球内部の分野とも関わってくるので、他分野の復習、予習にもなります。この分野の勉強はなかなかコスパのいい勉強となってくるわけです。

 

ではまず最初に、”理解”というよりは、暗記しないといけない内容を大きく2つあげましょう。

①地質年代

②古生物の名前

この二つの暗記は必須です。これらを知っていないと時代の流れを考えていく上でよくわからないことになります。

算数でいう九九のようなものなので頑張って覚えておきましょう。

 

これらを覚えるコツですが、①はゴロを見つけることです。

この時代ですからネットで検索すれば一発KOです。

 

②は実際のその古生物の写真を見ながら覚えることです。

試験では画像で出題されることもあるので必ずチェックしておきましょう。

 

たとえば、「コノドント」

名前だけ聞くと恐竜みたいなシルエットを想像してしまいませんか?

ぼくは初めに聞いた時、かなり大きめの恐竜をイメージしてしまいました。

しかし実際は小さな魚類です。(正確には歯化石の名前)

このように名前だけだと、誤ったイメージが定着しやすく、イラストと絡められた問題に対応できません。

写真と対応させて覚えていきましょう。

 

ここからは実際の古生物の変遷の内容について見ていきましょう。(各時代、主要な出来事だけ見ていきます。)

1.先カンブリア時代

1.冥王代

・地球の誕生(地球が誕生しないと僕たちは誕生しませんでしたよね。大事なイベントです。約46億年前です。)

・大気の形成(この時代は酸素が少なく、水蒸気、二酸化炭素、窒素が主体でした。)

・海の形成(時間の経過とともに地表の温度が減少し、水蒸気が雨となり海ができました。)

・大気の組成の変化(水蒸気は海となり、二酸化炭素の一部は海へ溶けました。)

ここで関連させて覚えておくのは

①水蒸気・二酸化炭素は温室効果ガスということです。

他分野の大気の話と関連しています。

②二酸化炭素が海へ溶け炭酸カルシウムとなったということです。

炭酸カルシウムは石灰岩となります。

岩石の分野と関連しています。

③地球の誕生は46億年前だということです。

宇宙の分野と関連しています。

 

2.始生代

・原核生物の誕生(最初の生物である原核生物は、深海底で誕生しました。

なんで深海底か・・・

深海からはマグマの熱で暖められた熱水が噴出しており、その周囲の金属イオンなどと反応して遺伝の仕組みができました。)

・光合成生物の出現(シアノバクテリアという藍藻類の生物が誕生しました。ストロマトライトなど

光合成によって何ができたか・・・もうわかりますね?)

・酸素の放出(シアノバクテリアのおかげです。)

これによって海中のに溶けていた鉄が析出して縞状鉄鋼層ができました。

ここで覚えておかないといけないのは、なぜ酸素が生成されたのかということです。

酸素はこの後の生物の進化の話に大きくかかわってきます。

 

3.原生代

・真核生物の出現(なぜ原核生物が真核生物になれたのか考えてみてください。

・・・酸素のおかげです。

酸素によって呼吸の効率が上昇しエネルギーが多く生み出せるようになったんです。

すると体も大きくなりそうですよね??)

・酸素は本当にあったのか?

(証拠は・・・?

縞状鉄鉱層です。

詳しくは調べてみましょう。)

・全球凍結(赤道付近の低緯度地域でも氷河によって運ばれたと考えられる堆積物が見つかっている!

これが証拠)

・エディアカラ生物群(かたい組織を持たない大型の無セキツイ動物群が出現)

ここで覚えておくのは、なぜ全球凍結が起きたのかということ。

温室効果や、氷河に関する知識が補強されます。

 

2.カンブリア時代

1.古生代

 ⑴カンブリア紀

  ・バージェス動物群(エディアカラ生物群とは異なり硬い殻をもつ生物の登場!

酸素増加のおかげ)

 ⑵オルドビス紀

  ・1回目の大量絶滅(海に酸素がなくなった!

なぜか?

火山活動の活発化で温室効果ガスの大量放出!)

 ⑶シルル紀

  ・オゾン層の形成による生物の陸上進出

 ⑷デボン紀

  ・2回目の大量絶滅

  ・魚類の誕生

 ⑸石炭紀

  ・シダ植物のリンボク・ロボクの繁栄(石炭等の化石燃料になる)

 ⑹ペルム紀

  ・超大陸パンゲアの形成

  ・最大の大量絶滅(3回目)

 

というように各地質年代の主要な特徴は1つや2つずつくらいで十分です。

その主要な特徴を枝として、勉強を進める中でほかの知識を葉として付け加えていくように理解していきます。

中生代以降は自分で教科書を活用して何が特徴なのか考えてみましょう。

 

また、古生代、中生代、新生代それぞれにおける特徴的な生物の化石の名前は、地質の問題で活きてきます。

例えば・・・

「A層からはビカリアの化石が、B層からはイノセラムスの化石が見つかっている。」

という情報から、

A層は新生代、B層は中生代に堆積した地層だとわかります。

逆に言えばこのようにその時代における特徴的な生物を覚えていないと古生物以外の分野でも

失点をしてしまうことにつながります。

 

また地学は生物に限らずどの分野でも写真とセットで覚えないとミスにつながるので

資料集などを見ながら勉強することをおすすめします。

 

なかなか勉強に取り掛かりにくい分野ではありますが、他分野の学習内容とも関連してくるので

頑張って勉強して満点を狙っていきましょう!

 

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