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【進路を決めよう】医学部医学科編ー低学年編【大学で学ぶこと】

進路を決めよう

進路を決めるうえで、進んだ先で何を学ぶか知ることはとても重要です。

このシリーズでは、筆者(出身:医学部医学科)の独断と偏見で説明をしてみた。

 

今回は、「医学部医学科」に絞った場合、その低学年では何を学ぶのか取り上げてみた。

 

 

医学部医学科で学ぶこと

 

1~2年生編

一般教養

ほかの学部学科と同じで、自分の学びたい科目を選択んで「履修」することで、卒業に足るだけの必要数の単位を取ることが多いです。

一般的には、
英語/第二外国語/文系領域(自治、社会、心理学など)/

理系科目(コンピューター、解析、統計、人体など)/

体育(実技、栄養学など)など多岐にわたる。
偏りなく取得するようカリキュラムが組まれている。

 

教養科目を履修する1年次は、6年間を通して最も、時間のある1年間である。

部活や人間関係、アルバイトなど精力的に取り組むことを勧める。

 

 

基礎医学

大学によりさまざまだが、1年次の終わりまたは2年次のはじめに、履修が始まる。

おおよそ2年次の終わりまでの1年間続く科目である。

 

内容の概略

人間の「構造」に主眼を置いて学習をする。

医学部が他の学部と異なることの一つとして、予定が単位数ではなく、

日割りで決まっているため、再履修が出来ない、欠席が難しいことが挙げられる。

そのため、追試=留年の危機となる。医学部が厳しいといわれる理由のである。

また、各科目に座学と実習があり、両者をこなす必要がある。

 

 

また、4年次に研究室配属がある大学では、

該当科目の成績はある程度良い方がいい。

たとえば、免疫学の研究室を目標にするのであれば、免疫学の成績は高い方がよい。

 

これから基礎医学を履修する人へ

基礎医学は、履修後も高学年で実施されるCBTというテストで

再度出題範囲となる為、丸暗記ではなく、ある程度内容を理解しながら、

日々の予習と復習、授業を行うことを勧める。

 

また、基礎医学の研究職を志す人にとっては、将来の知識の糧となる為、

重要度が高い分野であることは言うまでもない。

 

人体解剖学

座学だけでなく、実際に人体を解剖し、そのマクロな構造を学ぶ。

複雑さや記憶量の多さ、大変さに、医学生は必ず辟易とする。

この科目への取り組みが6年間の学習にどのくらい真面目に取り組むかの指標となる。

また、この科目で追試にかかると学年内で学力が下半分になっている可能性が高く、

その後の怒涛の試験ラッシュで追試をかなり多く受けるといわれる。外科医志望には重要。

 

興味がある人は、

・解剖学カラーアトラス

・ネッター解剖学アトラス

・プロメテウス解剖学アトラス

・グレイ解剖学

・解剖学講義

・イラスト解剖学

・解剖学実習の手引き

・人体の正常機能と構造

などを読んでみることを勧める。

骨学

人体の「骨」のみに着目する科目。当然、座学と実習がある。

初学者には、意外と大腿骨と上腕骨が分からなかったり、腓骨と橈骨が分からなかったりする。

興味がある人は、

・骨学実習の手引き

を読んでみることを勧める。

組織学

顕微鏡をのぞき、人体のミクロな構成を学ぶ。細胞単位での構造理解が後述の生化学、生理学との理解と結びつき、また、次の記事で述べる「病理学(病気の組織;正常でない細胞の顕微鏡での見え方)」との密接な関係がある。履修中は、すべて同じに見えるため、理解に苦しむ分野であるが、殊の外重要度が高かったりする。病理医を目指す上ではかなり大切。

興味がある人は、

・バーチャルスライド組織学

・カラーアトラス機能組織学

・Ross組織学

・人体の正常機能と構造

人体発生学

受精卵から人体がどのように生じるかを学ぶ。臓器ごとの生じ方が時系列的理解と3次元での構造理解、機能理解が必要になる為、難易度が高い。高校での生物選択が圧倒的に有利に働く。小児科、小児外科志望では特に重要。

興味がある人は、

・ラーセン人体発生学

・人体発生学講義ノート

・人体の正常機能と構造

を読んでみることを勧める。

生理学

人体の中の臓器ごとの機能に主眼を置いた科目。どこまでも細かい機能を学ぶ必要があり、後述の生化学と合わせて、いかに学問の概略をつかむことがうまいかが問われる。そのため、当該科目で上位の成績を収められると、のちの試験(CBTや卒業試験、国家試験)でもかなり上位を狙いやすい素質をもつことが分かる。

興味がある人は、

・標準生理学

・ガイトン生理学

を読んでみることを勧める。

生化学

人体の中で起こる化学反応や物質に主眼を置いた科目。かなり奥が深く整理された学問にもかかわらず、想像しづらいため、医学生に倦厭されがち。生理学と合わせて、試験のためには、どこかで理解を諦め、鬼の量の暗記を必要とされる。ただし、本物の成績上位者は、きっちり理解してくるので、自分の限界を感じる科目のうちの一つでもある。

興味がある人は、

・レーニンジャーの新生化学

・標準生化学

を読んでみることを勧める。

薬理学

薬がどのように作用するかを学ぶ。大まかな概略を理解することは容易だが、薬品の名前を作用と一致させることがとにかくむつかしい。丁寧に学習しておくと、臨床医学にかなりのアドバンテージとなる。

ウイルス学/細菌学

病原体について学ぶ科目。種類と分類方法を主に学ぶ。その病原体に感染した際に生じる症状、必要な検査・治療は、臨床医学での「感染症」や「公衆衛生」で学ぶ「感染症法」などに関連してくる。

免疫学

アレルギーついて学ぶ。アニメ「はたらく細胞」の難しいver。体が病原体に抵抗する仕組みを学んでいく。20世紀ごろから始まった学問であり、比較的新しい。

・イラストレイテッド免疫学

・免疫生物学

・標準免疫学

・休み時間の免疫学

を読んでみることを勧める。

人類遺伝学

遺伝子・染色体について学ぶ、家系図などが書けるようになる。遺伝しやすい有名な病気なども覚える。染色体が正常でない場合の疾患を覚える。

放射線学

放射線や放射能について学ぶ。治療や検査に応用されている技術や危険を学ぶ。

 

おわりに

いかがでしたか?

近いうちに、3~6年生編も記事にしようと思います。

武田塾広島校には、医学部医学科出身の講師も多く在籍しているので、

入塾を悩まれている方は、ぜひ受験相談まで!

 

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