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【過去問分析シリーズ】2023年共通テスト数学ⅡB

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第2弾は共通テストの過去問分析。
今回は数学ⅡBです!!

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2023 共通テスト 数学ⅠB 過去問分析

目次

 

 

 

試験時間と問題数

 

試験時間:60分

問題数:大問4つ(必答2問,選択2問)

数ⅡBは前回と変わらず。
数ⅠAと比べて10分短いので注意。

大問1つにつき15分のペースで
解くことを要求されるので、
やはりスピード勝負といえるでしょう。

 

 

問題

大問1[1].三角関数の不等式

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開幕は三角関数の不等式。
(1)は三角比の基本中基本の問題で、
有名角の三角比さえ覚えていれば
問題なく解けます。

次に(2)
ウエは二倍角の公式を用いた変換。
オ、カキはsinx,2cosx-1が
共に0より大きくなる、
または共に0より小さくなるような
xの範囲を求める問題。
ここもまだまだ基本問題です。

(3)からが本番。
クケが少し誘導が分かりにくいですが、
要するにαとβをxを使って表せ
という問題です。
α+β=4x
α-β=3x
の2式を連立させて解くと、
α=7/2x
β=x/2
が求まるので、これがそのまま答えになります。
落ち着いて考えれば全然解けますが、
焦っていると気づきづらいかも。

コ~セは先ほど求めた不等式を満たす
xの範囲を求める問題。
不等式を解くだけですが、
結構計算がめんどくさいので時間を取られます。
αとβの範囲に注意して解きましょう。

(4)は(2)と(3)の合わせ技で
中々手ごわい問題です。
sin4x>sin2x と sin2x>sinx
本質的に同じだということに
気づけるかがポイント。

(1)~(3)の話の流れから
すぐにピンと来ないのなら、
泥沼に嵌まる可能性が高いので捨て推奨。

以上が大問1[1](計18点)
最後の問題(4点分)が難しいですが、
それ以外は標準レベルなので、
確実に点数を取りたいですね。

 

大問1[2].指数・対数関数

 

続いて、指数と対数関数の問題。
最初に言っちゃいますが
ボーナス問題です。
是が非でもこれは完答したい。

(1)ツは対数の基本中の基本。
これができないと対数について
何も知らないことになるので
絶対に取らないといけませんね。

(2)(i)も同様です。
(ii)のニも(1)の公式に当てはめて
式を変形して解けます。

最後の(iii)は話の流れ(背理法による証明)が
理解できていないと厳しいですが、
文章が短く内容も簡単なので、
できれば解き切ってほしい問題です。

背理法による対数の無理数・有理数の証明の話を
予め知っていれば、即答できます。

これが大問1[2](計12点)
最後(3点)以外の9点分は
絶対に取らないとレベルの問題。
平均以上取りたいなら満点にしたいですね。

 

大問2[1].微分・三次関数

 

大問2の前半は三次関数の問題。

(1)は三次関数の極小・極大を求めます。
増減表を使った三次関数のグラフの描き方を
理解していれば問題なく解けます。
ここは全部解けないとダメ。

(2)は三角錐の中に含まれる円柱の体積、
およびその最大値を求める問題。
三角比に気づけるかどうかが全てです。

気づけなかった人も少なくなさそうなので、
差がつきやすい問題と言えるでしょう。

面積が分かれば、(1)の結果を利用して
最大値が求まります。
誘導が丁寧なのでここは気づきやすいはず。

ここまでが大問2[1](計15点)
後半が差がつきやすいですが、
全体的に易しい部類の問題です。
是非とも満点を狙いたい。

 

大問2[2].積分法(ソメイヨシノの問題)

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大問2の後半は積分の問題。
文章量が非常に多く、
かなり厄介な問題です。

まず(1)は定積分と不定積分の計算問題。
ただ単に計算するだけでいいので、
ここは確実に点を取りましょう。

(2)以降から難易度が跳ね上がります。
というより問題文が長くて、
何を言っているのか理解するのに
時間がかかりやすいです。

おまけにグラフの乱雑さに圧して、
戦意喪失してしまいがちですが、
実はこのグラフはただ見掛け倒し
ちゃんと問題文が読めればそれが分かります。

(i)ではソメイヨシノの開花時期を求めます。
開花条件がS(t)=400に到達したときなので、
この時のtの値を導けばOK。

計算自体はS(t)を定積分で求め、
その後S(t)=400を解くだけなので、
難しくはないのですが、
理解までに骨が折れる問題です。

(ii)はさらに(読解が)難しく、
捨て候補に入ってくる問題です。

ハはf(x)が単調増加であることから、
30~40の区間よりも40~50の区間の方が
定積分の値が大きくなる、ということです。
実際に図に描いてみると、
イメージしやすいと思います。

ハが分かれば、その次のヒも
気づければ一瞬で解けます。

0~30の定積分が180で、30~40は115
さらに前問より40~50は115より大きい。
つまり0~50の定積分は
180+115+115=410
より大きいことになります。

また、0~40の定積分は180+115=295
なので、これは400より小さい。

ソメイヨシノの開花条件は
定積分が400に到達することなので、
開花日時は40~50の間になります。

以上が大問2[2](計15点)
問題の文量の多さと複雑さから、
(2)からお手上げ状態だった人も多かったはず。
しかし、計算自体はかなり単純で、
完答難易度はそこまで高くないため、
かなり差がついた問題だと思います。

特に後半2問はちゃんと理解さえできれば、
計算自体はほぼいらないので、
上手く時短できた人も少なくないでしょう。

前半2つ(6点)は確実に取るとして、
できればその次の3点も押さえたい。
後半2問(6点)はすぐに理解できなければ、
後回しにしつつ、最悪捨ててしまっても
問題ないでしょう。

 

大問3.確率分布(正規分布・二項分布)

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ここからは選択問題です。
まずは確率分布の問題。
この分野は学んでいない生徒も
おそらく多いと思うので、
その場合は大問4・5を選択しましょう。

(※この分野は数ⅠAの確率(期待値)と
データの分析(分散・標準偏差など)
の知識を多用するので、
確率分布を全く勉強していなくても、
ある程度解ける場合もあります。

ですが、今回出てくる「正規分布」と
「二項分布」はⅠAでは習わないので、
確率分布ノー勉の人はまず解けないです)

(1)(i)は平均以上の重さのピーマンの
存在確率を求める問題。
ピーマンは正規分布に従うので、
これを標準正規分布に変形させて
アを求める。
イウはグラフから1/2であることは明白。

(ii)は母集団から無作為にn個取り出し、
その平均値(期待値)と標準偏差を求める問題。
平均値は元の母集団と変わらないのでm。
標本の標準偏差は
「母集団の標準偏差/√標本の大きさ」
で表されるので、σ/√nになります。
公式を知らないと解けませんが、
ここまではまだまだ簡単。

次の信頼度90(90.1)%の信頼区間は、
正規分布表を用いて導きます。
まず正規分布表から、
標準正規分布における信頼区間
z0(カキク)を求め、
その後、元の正規分布としての
信頼区間(ケ)を求めます。
カキクは表を見るだけなので計算不要ですが、
ケは少し計算が面倒くさいです。

これもテンプレ問題なので
確実に抑えたい問題ですね。

(2)から先ほどの正規分布に加えて
二項分布が登場して複雑になります。
問題文を読み解いて理解することが
大事になってきます。

(i)はSサイズのピーマンの確率ですが、
これはノータイムで1/2ですね。
次のシスは二項分布の確率公式を
知ってるかどうかが全て。
数ⅠAの確率でも、
似たような計算が出てくるので、
自力で考えることも可能です。

(ii)セソの二項分布→正規分布の近似は
ラプラスの定理を用います。
二項分布(n,p)は
正規分布(np,np(1-p))に変換可能。

タはYの式が与えられているので、
これを使って不等式を変形します。
単純な計算問題なので、
特に考えることはありませんが
式が汚いので計算が少し面倒。

最後のチツはα^2>=4β^2
を解くだけの問題。
kに変換すると、
k^2>=4(50+k)です。
話の流れを理解できなくても、
とりあえず計算すれば求まるので
最後の問題としては易しいですね。

以上が大問3。
確率分布をある程度学習している人にとっては
かなり易しめの問題だと思うので、
充分に満点を狙えるレベルの問題でしょう。

一方で正規分布や二項分布の知識が曖昧だと
まともに問題が解けないので、
これまた両極端な結果になっていそうです。

 

大問4.数列(利息計算)

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選択問題の2つ目は数列からの出題。
近年増えてきた利息に関する問題です。
こちらも問題文が長めで、
心理的負担が大きいですね。

預金の推移が図で分かりやすく描かれているので、
これを活用すると解きやすいです。

(1)アはa3を求める問題。
図を利用して、どういう風に
お金が推移するかを考えればOK

イウはanの漸化式。
a2とa1,もしくはa3とa2の関係性から
式を考えると分かりやすいです。

エオは先ほどの漸化式の
特性方程式を解くだけ。

カ~クは方針2の考え方を
理解できるかが全てです。
理解できれば全部即答できますが、
分からないと全滅するので
差がつきそうですね。

ケは等比数列の和の公式がわかれば
計算して終わり。

(2)のコはやや引っ掛け気味の問題。
「10年目の"終わり"の預金」なので、
この値は1.01×a10となります。

サシは不等式を解くだけの問題。
見た目の形が汚くかなり面倒くさそうですが
計算してみるとそこまで時間はかかりません。
手早く解いてしまいましょう。

(3)は方針2を真に理解できていれば、
即答できる問題です。
なんなら(2)は使わないので、
(2)がダメでも解ける問題。

以上が大問4(計20点)
(1)のカが壁になっていて、
ここを超えれた人とそうでない人で
点数に大きく差がついたと思われます。

利息問題に慣れてないと厳しいかもですが、
難易度的にはやや易しめ。
高得点を目指している人は完答したい大問です。

 

大問5.空間ベクトル

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選択問題の最後は
空間ベクトルからの出題。
今回の選択問題の中では
おそらく一番難易度が高く、
特にラスト2問はかなりえげつないです。

(1)はウォーミングアップ問題。
アイウエはベクトルの内分公式、
オは内積公式を使うだけです。
手短に解いていきましょう。

(2)カはオ式に条件を代入して
計算するだけです。
ここまではまだまだ簡単。

キから少し難しくなります。
鍵となるのは
・AP・PD=0(垂直条件より)
・PD=AD-AP=kAM-AP
この2つです。

(3)(i)クも同じく内積0の式を利用します。
誘導に従ってPQをAB,AC,APで表しましょう。
ケは(1)の最初に出した内積式を使って
変形してやればOK

(ii)からかなり難しいです。
コは(1)の内積式を使うだけなので、
問題なく解けますが、
問題なのはサとシの2問。

誘導が不親切でどこから手をつけたら良いか
非常にわかりづらいです。
ポイントは、
・PAとPQが垂直→ケ式が成立
・|AB'|=|AB|cosθ(AC'とACも同様)
の2つです。
特に下の式は図で考えないと気づきにくい。

これを使って計算していくとサが求まります。
サが分かればシを解くのは簡単でしょう。

以上が大問5(計20点)
全体で見ると標準~やや難レベルですが
後半2問(4点分)が明らかに難しく、
捨て問最有力候補です。
満点を目指していないのなら、
即捨てでもいいかもしれません。

 

講評

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大学センター情報によると
2023共テ数学ⅡBの平均点は61.48点

去年の43.06点から18点の上昇で、
かなり難易度が易しくなったといえます。
過去のセンター試験と比較しても、
平均60オーバーの年は稀なので、
やはり易化しているといえるでしょう。

とはいえ、以前のセンター試験と比べ
問題文の長さが目立つ問題が多く、
このような問題を苦手としている受験生は
苦しい思いをしたと思います。

計算よりも問題文の読解に
時間がかかることが多いので、
要点を素早く読み取って理解できた人と
それができなかった人とで、
大きく差がついたと思われます。
特に大問2[2]のソメイヨシノの問題は
その最たる例といえるでしょう。

明らかな難問といえる問題は、
大問5(ベクトル)の後半2問のみ。
次点で大問1[1]の最後と
大問2[2]の後半2つ。

それ以外の問題は、
標準レベルに収まっていそうです。

 

傾向と対策

出題範囲と傾向

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今回数学ⅡBから出題された単元は

・三角関数
・指数・対数関数
・微分法
・積分法
・確率分布
・数列(利息)
・空間ベクトル

数ⅠA同様やはり幅広い単元から
出題されています。

また、上記以外の
・図形と方程式
は今回出ませんでしたが、
こちらも対策しておくべきでしょう。

センター試験含む過去の試験を見るに
問題傾向としては、

大問1(計30点)は

・三角関数

がほぼ固定で、
それとプラスして

・指数・対数
もしくは
・図形と方程式

のどちらかの出題パターンになっています。
指数対数の方が出題回数はやや多いですね。

大問2(計30点)は、

・微分・積分法

で固定。

この2つが必須問題。
毎年必ず出る三角関数と微積分は
特に対策必須といえるでしょう。

選択問題の大問3~5(各20点)は

・確率分布(大問3)
・数列(大問4)
・ベクトル(大問5)

で固定されています。
(センター時代は大問5に確率分布)

選択問題3つから2つを選択するので、
予め選択を決め打ちするのであれば、
取らない単元は対策しなくてよいでしょう。
(国立二次や私立入試で必要な場合は別)

 

オススメの選択問題

確率分布を学習しない場合は、
自動的に数列・ベクトルになります。

確率分布をある程度学習している場合は、
確率分布を選択し、
数列ベクトルから1つ選ぶのを推奨します。

何故なら確率分布の問題は、
他の数列ベクトルと比べて
問題が易しいことが多く、
比較的高得点が取りやすいからです。

ただ、国立2次や私立入試で数学を使う場合は、
どちらにせよ数列ベクトルが必要になるので
やらなくていいわけではありません。
(確率分布は基本共テしかでないので、
共テで選択しないならやらないくていいです)

また確率分布を選択する場合の
もう1つの選択に関しては、
数列・ベクトルの個人差が大きいので、
得意な方を選択すればいいでしょう。

 

長い問題文の形式に慣れておく

 

センターから共通試験に変わって以降、
明らかに問題文の文量が増加しています。
この変化に対応できないと、
時間が足りなくなってしまうので、
ここの対策はマストです。

一般的な参考書の問題では、
文量の差がありすぎて対策にならないので、
過去問や共テ模擬試験のような
実戦形式の問題を数多く解くことが
一番の対策といえるでしょう。

問題文が長くなった一方で、
計算量に関してはセンター時代と比べると
やや減少傾向にある模様。
素早い計算よりも素早い読解力が
求められてきている感じがしますね。

 

取り組むべき参考書

 

数ⅠAでも話したとおり、
まず基礎レベルの参考書を完璧にしましょう。

オススメは、

入門問題精講ⅠA・ⅡB
基礎問題精講ⅠA・ⅡB

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これらの参考書を完璧した後に、
実戦形式の参考書を取り組み、
問題形式に慣れていきましょう。

・大学入学共通テスト数学Ⅱ・B予想問題集
・共通テスト実践模試数学Ⅱ・B(Z会)

がオススメです。

81j2J-OinfL71hMJHE1taL

最初は時間を気にせずに
ゆっくりと解いてOKです。
問題に慣れてきたら時間を測り、
時間内に解く練習を重ねていきましょう。

 

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