コラム

指定校推薦の校内選考とは?選考基準や選ばれる人の特徴までご紹介

2025年10月20日(月)

大学が定めた指定校の生徒のみが出願できる「指定校推薦」は、志望校合格に近づく大きなチャンスです。

ただし、指定校推薦を受けるには校内選考を通過する必要があるため、「どんな基準で選考されるのだろう」と不安に感じる受験生も多いでしょう。

そこでこの記事では、大学の指定校推薦の校内選考の基準についてまとめました。

指定校推薦とはなにか、仕組みや選考基準を詳しく解説しているので、受験を検討している方は参考にしてください。

指定校推薦とは?

ルーズリーフとペン

指定校推薦は、大学が定めた指定校の生徒のみが出願できる学校推薦型選抜の1つです。

高校3年生の時に自分の高校にどの大学が推薦枠を設けているのか発表されるため、そのタイミングで生徒は志望する大学への推薦希望を提出します。

その後、教職員が高校それぞれの選考基準に基づいてどの生徒を推薦するか選考して最終的な推薦者が決定します。

指定校推薦は一校しか出願できず、合格後の辞退も認められません。注意して出願しましょう。

指定校推薦のメリット・デメリットは?

大学

ここでは指定校推薦のメリット・デメリットについて紹介していきます。

指定校推薦を受けるか迷っている方は、参考にしてみてください。

指定校推薦のメリット

指定校推薦の大きなメリットとして、合格する確率が非常に高いということが挙げられます。

大学が高校を信用して与えている推薦枠なので、基本的には校内選考を突破さえしてしまえば余程のことがない限り合格できます。

また、指定校推薦は12月ごろには合否が決まることが多く一般受験に比べて早い時期に受験を終わらせることができるのもメリットの一つでしょう。

他にも自分の学力以上の大学に受かる可能性もあるなど、指定校推薦にはたくさんのメリットがあります。

指定校推薦のデメリット

指定校推薦で入れる大学には国公立大学は無く、私立大学しかありません。

高校によっては選べる大学や学科が限られていることがあり、選択肢の少なさが指定校推薦の最大のデメリットと言えるでしょう。

また、指定校推薦は専願しか出来ないため合格したら辞退できないため、絶対にこの大学に入りたいと思える大学が推薦枠になければ推薦入試はおすすめできません。

他のデメリットとしては、校内選考を勝ち抜かなければならないのが大変ことも挙げられます。

推薦入試の校内選考の基準は?

勉強している手元

ここまで指定校推薦について詳細を紹介してきましたが、推薦入試を受けるためには校内選考で選ばれる必要があります

しかし、実際どのような人が校内選考で選ばれるのか基準を知らない人は多いのではないでしょうか?

そこでここでは、校内選考の基準をいくつか紹介していきます。

校内選考の基準①評定平均

評定平均とは、高校1年生から3年生の一学期までの約2年分の学業成績「評定」を合算して平均化した数値です。

評定平均は約2年分という長期間の成績によって算定されるものなので、一時期だけ頑張るのではなく長期的に頑張り続ける必要があります。

そのためには、あらゆる科目で定期テストで良い点数を取ることに加えて提出物の期限を守ったり授業に真面目に取り組むことが求められます。

評定平均は後から大きく伸ばすことが難しいため、高校1年生のうちから意識的に努力を続けましょう。

校内選考の基準②出欠の状況や生活態度

校内選考では、学業成績だけでなく普段の生活態度も選考基準に含まれます。

指定校推薦は推薦を出す大学と推薦を受ける高校の信頼関係によって成り立つ制度です。

前年度の合格者の素行によっては次年度から推薦枠が取り消されることもあるため、今後の受験生のためにも高校側はできる限り真面目で学習意欲の高い生徒を大学に送り出さなければなりません。

この基準を満たすためには、体調管理に気を配り、遅刻や欠席をできるだけ避けることが大切です。

校内選考の基準③部活・生徒会・学校行事の実行委員などの活動

部活・生徒会・学校行事の実行委員などの活動も、校内選考において非常に重要な選考基準となります。

これらに積極的に参加し、リーダーシップを取っていたり大会などの実績を持っていると校内選考で高い評価を得ることができます。

部活動や委員会活動はリーダーシップだけでなくコツコツ努力する力や様々な能力を育む機会にもなりますので、ぜひ参加してみてください。

校内選考の基準④課外活動

ボランティア活動や英語コンテストへの参加などの課外活動も校内選考で良い評価をもらう基準になります。

そのほかにも、留学プログラムや科学オリンピックへの参加、絵画などのコンテストでの受賞も校内選考に良い影響を与えます。

また、大学が高校生に向けてコンテスト・イベントを開催しているケースもあるので、志望している大学がそういったイベントを開いていないか確認してみるといいでしょう。

課外活動については、インターネットにたくさんの情報がありますので興味が持てるものを探してみてください。

校内選考で選考課題を課す高校もある

勉強している手元

校内選考は基本的に評定平均・生活態度・学校内活動や課外活動の有無で判断されることが多いですが、高校によっては選考課題を課すところもあります。

ここでは、校内選考で課される課題について詳しく解説していきます。

選考課題①志望理由書

指定校推薦の校内選考では、志望理由書が課される場合があります。

志望理由書は、志望大学に入学したい理由や、入学後に学びたい内容・将来の目標などを記す書類です。

志望理由書は生徒がその大学に入学する意欲がどれほどあるのかを測ることができる書類です。

「この大学にどうしても進学したい!」という本気度をしっかりとアピールして校内選考を突破しましょう。

選考課題②面接

高校によっては指定校推薦枠に応募する生徒に対して面接を行うところもあります。

面接では志望理由書と同じく、志望理由や入学後の学びと目標を聞かれることが多いです。

また、実際に推薦入試をする際も面接はあるため、推薦枠を設けている信頼関係のある大学を相手に問題行動・問題発言をしないかを高校が判断するという側面もあります。

どちらにせよ対策は必須となってくるので、塾の先生や友達・先輩相手に面接の練習をするとよいでしょう。

選考課題③小論文

推薦入試の本番のように、校内選考で小論文を書かなければならない可能性もあります。

校内選考での小論文は、志望大学・学部に関わるテーマやその時々の時事問題がテーマとなることが多いです。

小論文も面接と同じくなかなかぶっつけ本番では太刀打ちができないものなので、練習は必ずしましょう。

自分で添削・評価することは不可能なので、塾や学校を活用して添削をお願いするのがおすすめです。

校内選考で選ばれる人ってどんな人?

授業を受けている男性

ここまで指定校推薦の校内選考について詳しく解説してきましたが、実際に校内選考に選ばれるのはどんな人なのでしょうか?

結論として、校内選考で選ばれるのは学業優秀で部活動や生徒会での実績を持ち、良好な生活態度の学生です。

学校によっては友人関係も良好である必要があるため、クラスメイトと良好な関係を築いて先生にも嫌われないようふるまう必要があります。

いわゆる優等生的な人が指定校推薦の校内選考では選ばれやすいため、もし指定校推薦を狙いたい方はそういった部分を意識してみてはいかがでしょうか。

推薦入試の校内選考って何?校内選考の内容をご紹介!|まとめ

この記事では指定校推薦とは何かや指定校推薦のメリット・デメリットと校内選考の基準について説明してきました。

指定校推薦を受験する生徒はその高校の代表者となるため、高校側は校内選考で高校の代表者として信頼に足る生徒を見極める必要があります。

指定校推薦にはたくさんのメリットがあるため、どうしても行きたい大学がある場合は校内選考に選ばれるよう努力をしていきましょう。

校内選考に通過するためには、高校1年生のうちから良好な成績を維持することが重要です。

良好な成績を保つためや指定校推薦の校内選考で課される小論文や面接の練習のためには、塾を利用するのがおすすめです。