高校によっては夏休みなどの長期休みに勉強合宿が開催されることがあります。
勉強合宿とはホテルなどで泊まり込みで学習をする学習プログラムで、進学校や塾で開催されることが多いです。
勉強合宿と聞くとかなり学習能力が上がるような気がしますが、人によっては「勉強合宿は意味ない」「家で自習したほうがリラックスして勉強できる」などの声もあります。
そこで、今回は高校の勉強合宿とは何かと参加するメリット・デメリットを解説します。
また、勉強合宿に行くべき人、行かない方がいい人についてもまとめましたので、「勉強合宿があるけど参加するか迷っている」という人はぜひ参考にしてみてください。
勉強合宿とは
勉強合宿とは、夏休みや冬休みなどの長期休暇を利用してホテル等の宿泊施設で泊まり込みの勉強を行う合宿です。
一般的に一泊二日、二泊三日ほどの期間で行われ、高校での学校行事に組み込まれていることや塾が主催することが多いです。
短めのレクリエーションが挟まれることもありますが、基本的には授業+自習時間で構成されており、一日中勉強を行います。
目的は学習習慣の定着や学力向上、モチベーションアップと様々で、高校の学校行事の場合は親睦を深める機会にもなるでしょう。
勉強合宿のメリット
高校や塾から勉強合宿のお知らせが来たものの、「正直行くのがめんどくさい」「家で勉強していたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。
確かにわざわざホテルにみんなで行って勉強するのは大変ですし、塾が開催するものであれば自由参加でお金も別途かかってしまいます。
しかし、勉強合宿には複数のメリットが存在します。
ここでは勉強合宿のメリットを解説しますので、ぜひ前向きな気持ちで合宿に臨んでみてください。
勉強合宿のメリット①周りから刺激を受けられる
まず挙げられる合宿のメリットとしては、周りから刺激を受けながら勉強できるというものがあります。
学校でも塾でも仲間と一緒に勉強するのは一緒ですが、合宿となるとホテルでとても長い時間一緒に勉強することができ、他の人の勉強の仕方もしっかりと観察できます。
本気で勉強に打ち込む友達の姿はきっとモチベーションアップに繋がるはずです。
このように、みんなで集まって勉強することで刺激を受け勉強意欲を高められることが勉強合宿のメリットの1つと言えるでしょう。
勉強合宿のメリット②長時間の勉強に耐えられるようになる
勉強合宿では食事やお風呂、自由時間以外はずっと勉強をすることになります。
長時間の勉強はなかなか辛いかと思いますが、合宿が終わる頃には長時間の勉強に耐えられるスタミナが身についているはずです。
受験までに残されている時間は皆同じなので、1日のうちなるべく多くの時間を勉強に充てられる人が受験で合格できると言っても過言ではありません。
ホテルでの勉強合宿を通して長時間の勉強に耐えられる集中力を身につけられることは、受験勉強をするうえで大きなメリットとなるでしょう。
また、休憩の取り方も大切なので、勉強合宿の中で自分はどんな休憩方法をとったらリフレッシュしやすいのか試してみると今後の受験勉強に役立つかもしれません。
勉強合宿のメリット③勉強のみに集中できる
勉強合宿は何もないホテルで勉強のみに集中するしかない非常に特殊な環境です。
塾や学校の自習室は疲れたりやる気が無くなったら席を離れることができますしスマホをいじることも可能ですが、勉強合宿は集団で勉強することになるので基本的に勝手な行動はできません。
そんな否応なく勉強に集中できる環境であれば、非常に効率よく学習を進めていくことができるでしょう。
「面倒だな」「勉強したくないな」という気持ちで勉強してしまうとせっかくの貴重な機会がもったいないので、勉強合宿に参加する場合はぜひこの機会を主体的に活用しましょう。
勉強合宿のメリット④友人との親睦を深められる
勉強合宿の主な目的は勉強で、基本的には遊ぶ時間はありません。
そう言った特殊な環境で、しんどさや辛さを共有することは友人との関係を深めるきっかけになるでしょう。
また、たとえ勉強がメインの勉強合宿であっても友達と一緒にホテルに泊まって寝食を共にすることはとても良い思い出になるはずです。
「面倒くさい」「集団行動がだるい」など色々行きたくない理由はあると思いますが、勉強合宿は高校生の間にしかできない貴重な経験なのでぜひ参加してみてください。
勉強合宿のメリット⑤生活リズムを整えられる
勉強合宿の勉強時間は一般的に一日10時間ほどで、受験期の生活を疑似体験できます。
受験生は勉強時間をしっかり取ることと体調を崩さないよう規則的な生活リズムを保つことの両立が非常に重要です。
勉強合宿は可処分時間を最大限勉強に充てながらも三回の食事とお風呂の時間、休憩の時間と睡眠時間もしっかりと取れるようになっています。
受験生の理想的な生活リズムを強制的に体験できることは、受験生はもちろんこれから受験生になる高校1~2年生にとっても良い機会になるでしょう。
勉強合宿のデメリット
ここまでは勉強合宿のメリットを紹介してきましたが、ここからは勉強合宿のデメリットを紹介していきます。
メリットとデメリットをしっかり把握したうえで、自分にとって勉強合宿は意味のあるものなのか、意味のないものとなってしまうのか検討してみてください。
この項目ではデメリットを5つ紹介します。
勉強合宿のデメリット①集団行動が向いてない人には逆効果
これは性格や合宿の内容によりますが、場合によっては家で勉強した方が捗るかもしれません。
「周りから刺激を受けられる」ということをメリットとしてご紹介しましたが、もちろんそのような空気感が苦手だという人もいます。
勉強合宿ではホテルでの生活だったり集団での長時間の学習など周りの環境が普段と大きく違うので、そのせいで集中できないという人もいるかと思います。
集団行動が向いていない人にとっては勉強合宿はストレスを感じやすい環境であり勉強に集中しにくいため、効果的な学習体験とは言えないでしょう。
勉強合宿のデメリット②自分のやりたいことができない
合宿では合宿の特別授業などでスケジュールが組まれていることが多く、自分のやりたい勉強を自由にすることができません。
自分のやりたい教科と違ったり、現在の自分のレベルとあまりにもかけ離れすぎていると自習をしていた方が効率的です。
また、受験生の場合はやらなければならないことが多く自分のペースで勉強を進めたい人も多くいるため、勉強合宿に参加することで自分の受験勉強に遅れが出ることもあります。
受験生の方で自分のやりたい勉強がしっかり決まっているという場合は参加しないのも一つの手です。
勉強合宿のデメリット③費用が高い
高校の勉強合宿はそこまで金額が高くない場合もありますが、塾や予備校の合宿は授業料に加えてホテルなどの宿泊費や交通費、食費がかかるため費用が高い傾向にあります。
ホテルで缶詰めになって学習する勉強合宿はとても貴重な経験であり人によっては非常にためになるものですが、かかる費用に見合っているかどうかは検討の余地があるでしょう。
行ってみたものの友達と遊んでしまったりやる気が上がらず集中しきれなかったりすると、お金の無駄になってしまいます。
勉強合宿はお金がかかるものなので行く場合は目的意識をもって勉強に取り組むべきですし、もし自分には向いていないかもと思う場合は行かない方がいいかもしれません。
勉強合宿のデメリット④勉強合宿で燃え尽きてしまうことがある
勉強合宿は短期間に集中して学習に取り組める環境であるのが最大のメリットですが、合宿で燃え尽きてしまって帰宅後だらけてしまう人もいます。
また、勉強以外何もすることが無くホテルという静かな環境で周囲もみんな勉強している勉強合宿は勉強に最適な環境ですが、この環境はなかなか日常で再現することはできないものです。
よって、勉強合宿で培った生活リズムや集中力を自宅や自習室では発揮できずだらけてしまうのです。
こういった事態に陥ってしまう可能性があるというのも勉強合宿のデメリットと言えるでしょう。
勉強合宿のデメリット⑤やる気がない人には意味が無い
勉強合宿は学習に最適な環境を与えてくれるものですが、逆に言うと環境しか与えてくれません。
当然ですが勉強へのモチベーションは自分で持つものなので、もし勉強合宿を「だるい」「行きたくない」と思っていたり勉強へのやる気が全くない場合はただ時間を無駄にしてしまうことになります。
強制的に机に向かわせられる経験は勉強に苦手意識を持たせてしまい、逆効果になってしまうこともあります。
また、勉強合宿をただ友達との思い出作りとしてとらえている場合は、思い出作りにはなりますが勉強合宿の本来の目的は果たせないでしょう。
総じて、勉強にやる気がない人にとって勉強合宿はあまり意味の無いものとなります
勉強合宿に行くべきかどうかは人による
勉強合宿に行くべきかどうか・勉強合宿の効果を得られるかどうかは人によります。
勉強合宿に行くべき人としては、学習へのモチベーションが高い人や受験勉強に向けて生活リズムを整えたい人、友達との思い出を作りたい人が挙げられます。
逆に、集団行動が苦手な人やそもそもホテルでの勉強合宿を「だるい」「意味ない」と感じている人、自分のやりたい勉強が決まっている受験生は勉強合宿に向いていません。
自分がどちらに当てはまるかをよく考えて、勉強合宿に参加するかどうか決めてみてください。
勉強合宿に参加する意味|まとめ
勉強合宿にはメリットもデメリットもあります。
自分の状況をよく考えた上で、参加するかどうかを決めるのが大切です。
勉強合宿に参加するメリットとしてはやはり周りから刺激を受け、モチベーションアップに繋がるということが挙げられます。
しかし、周りの環境に左右されないマイペースな方や、受験学年で本番も近いという場合には行く意味があまりないかもしれません。
また、自分の好きな勉強ができないという部分もデメリットになります。
ですので、周りの環境から刺激を受けられたり、非受験学年でこれからの長時間勉強に慣れておきたいという方には勉強合宿に参加することをオススメします。
逆に、マイペースで自習の方が効率良く勉強できたり、受験生で本番までの時間が無いという場合には参加を考え直したほうが良いかもしれません。
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