コラム

志望校を下げる判断基準とは?大学受験で後悔しない考え方を解説

2021年02月15日(月)

受験勉強をしていると「志望校のレベルを下げる方がいいかな…」なんて考えてしまうことも多いかと思います。

しかし、勢いにまかせて志望校のレベルを下げると「将来的に後悔する可能性もあるため、注意が必要です。

今回は、志望校のレベルを下げるか悩んでいる方に向けて志望校を下げる際の判断基準・決め方と後悔しないための考え方について解説していきます。

志望校の過去問が思うように解けなかったり志望校の合否判定がC~E判定で不安になっている受験生の皆さんは、ぜひ参考にしてみてください。

志望校のレベルは下げても良い?

学校のイラストと?マークと人差し指

受験が段々と近づいているのに模試で良い判定が出なかったりして、「志望校を下げるべきかな」と考える受験生は毎年大勢います。

確かに志望校のレベルを下げることで合格の可能性はグッと高くなるでしょうし、なにより余裕ができるので時間的にも精神的にも楽になります。

ただし、結論から言うとここで勢いや不安に任せて志望校のレベルを下げるのは絶対におすすめしません

この項目では、どうして志望校のレベルを下げるべきではないのかを解説します。

志望校のレベルを下げてはいけない理由①油断してしまう

志望校のレベルを下げてはいけない最大の理由は、受験勉強への油断が生まれてしまうことです。

不安になった勢いで志望校のレベルを下げると、その時は安心することができますがどうしても今までの勉強への緊張感が緩んでしまいます

今までのように必死に勉強していなくても受かるだろうという油断があるなかで、勉強時間や勉強の質を保つのは至難の業です。

最悪の場合、最初に落とした志望校のレベルよりさらに下の大学にしか合格できなかったということもあり得ます。

志望校のレベルを下げてはいけない理由②モチベーションが下がってしまう

志望校のレベルを下げてはいけない理由の2つ目は、受験勉強へのモチベーションが下がるためです。

最初に志望校を決めたときに「この大学に行きたいな」と思った理由があるはずで、そのモチベーションをもとに今まで受験勉強を頑張ってきたことでしょう。

その志望校を諦めて志望校のレベルを下げることで、どうしても受験勉強へのモチベーションが下がってしまいます。

長期戦である受験勉強を最後までやり抜くにはモチベーションが必要不可欠なので、基本的には志望校のレベルを下げることはおすすめできません。

志望校のレベルを下げてはいけない理由③将来的に後悔してしまう可能性がある

レベルを下げることで、将来的に「もっと勉強を頑張っておけばよかったな」「志望校のレベルを下げるべきじゃなかった」と思う可能性があります。

もちろんどの大学に行っても自分次第で充実した生活を送ることは可能ですが、高校3年生という非常に大事な時期に受験勉強を頑張りぬけなかったことは心にしこりを残してしまうかもしれません。

志望校を最後まで諦めずに努力したけれどダメで他の大学に行くということと、途中で諦めて志望校のレベルを下げることは似ているようで、その過程には大きな違いがあります。

自分がしようとしている選択は将来的に後悔のない選択かどうか、じっくり考えてみるのが大切です。

まずは合格の可能性をできる限り模索しよう

勉強している女子高生

そもそも、志望校を下げるか迷っている段階ではまだまだ合格の可能性が残っている人がほとんどです。

「過去問を解いてみて思うように解けなかった」「判定が悪かった」のような理由で志望校を変えようとしていませんか?

その気持ちは分かりますが、受験本番まで必死に頑張れば合格の可能性はあるはずです。

「余裕で志望校に合格できる」という人はほんの一握りしかおらず、大半の人は志望校にギリギリで合格しています。

将来後悔しないためにもまずはぜひ合格の可能性をできる限り模索してみることをおすすめします。

志望校を下げても良い場合は?

頭を抱えている男性

志望校を下げるのはあまり良いことではありませんが、理由によっては絶対にやってはいけないことというわけでもありません。

また、浪人ができない人もいるはずなのでその場合は志望校のレベルを下げる必要があるでしょう。

志望校を下げるべき条件もいくつかありますので、ご紹介していきます。

志望校を下げても良い場合①行きたい大学が変わったとき

志望校を決める判断をする際、最も大切なのは「本当に行きたい大学を目指す」ことです。

そのため、何らかの理由で行きたい大学が変わったという場合は志望校を変えても問題ないでしょう。

志望校のランクを下げることになったとしても、その大学でしかできないことがあるなど「明確な理由があるなら、その大学を目指すべきです。

その選択をして後悔しないということが一番大切なので、まずは「自分のやりたいことは何なのか」ということを優先して考えてみましょう。

志望校を下げても良い場合②絶対に無理なことがわかっている

国公立大学を志望していたものの受験直前になってもE判定だった場合など、どう考えても絶対に合格が無理だとわかっている場合は戦略的に志望校を下げるというのはアリです。

ただし仕方無いこととはいえモチベーションが下がるといったデメリットがあるのは変わらないので、下げる場合でも最後まで頑張り続ける覚悟で望むことが大切です。

また、「国公立で無理だったから私立大学に下げる」という下げ方はアリですが、「早稲田からGMARCHに変更する」程度だとモチベーションだけ下がって合格の可能性がそれほど変わらなかったりします。

そのため、自分の実力やモチベーションなどを総合的に見てどれくらい下げるかを判断することが重要です。

志望校のレベルを下げる時期と注意点

1月と12月のカレンダー

志望校のレベルを下げるか悩んでいる場合、「いつまでに志望校を変える判断をすべきか」「志望校を変えるにあたっての注意点は何か」ということが気になるでしょう。

志望校を変えられる時期や注意点を「把握しておかないと対策が間に合わなくなる恐れがあります。

あまりにも直前に志望校を変えると全てがぼろぼろになってしまう場合もあるので、受験生の皆さんはぜひ参考にしてみてください。

志望校を変更するタイムリミットは共通テスト後!理想は夏休み後

志望校を下げるタイミングとして、理想的なのは夏休み直後です。

志望校を変更するとなった場合変更先の志望校対策のことも考えなくてはならないため、変えるならなるべく早めに決断した方が合格の可能性は高くなります。

夏明けの模試の結果を見ての判断ならこれから勉強して志望校に間に合うかどうかがだいたい分かりますし、志望校を変えたとしても対策を取る時間は十分に残されています。

ただ、ギリギリまで頑張ったけれどどうにもならず、悔しくも志望校を下げることになってしまう場合もあるでしょう。

その場合は共通テスト後の願書提出前が最後の志望校変更のチャンスとなりますので、「ギリギリまで判断を待ちたい場合でも、この点は必ず把握しておきましょう。

志望校を下げるなら情報収集は欠かさず

志望校を下げる時は変更先の志望校対策をしなければならないというリスクも存在します。

このリスクは志望校を下げるのを遅らせれば遅らせるほど大きくなるため、志望校を下げる決断をギリギリまで待つ場合はそのための準備をしておく必要があります。

具体的には対象となる大学の過去問を解いておいてその大学の難易度や傾向を把握しておくことが必要です。

また、後悔しない選択にするためその大学や受験する学科でどのようなことを学べるのかもしっかりと情報収集しておくとよいでしょう。

志望校のレベルを下げる判断基準まとめ

模試の結果があまりよく無かったりすると、「志望校のレベルを下げた方が良いかな...」と考えてしまうこともあるかもしれません。

しかし、志望校を下げるとモチベーションが下がるなど、デメリットばかりなので、基本的にはしない方が良いと言えます。

また、志望校を下げるかどうか迷ってる時に最も大事なのは「自分は何がしたいか」という点です。

自分のしたいことができる大学が今までの志望校より下であるなら志望校を下げるのはアリですが、一番行きたい大学を諦めてまで志望校を下げると将来的に後悔することになってしまいます。

受験の結果や入学後のモチベにも関わる選択になるので、後悔の無いようにしていくことが大切です。

また、志望校を変える場合は共通テストが最終的なタイムリミットで、できれば9月あたりには決めきれるのが理想です。

本記事の内容を参考に、自分にとって納得のいく選択を考えてみてください。