コラム

中卒からの大学受験!その方法と高卒認定試験について解説!

2020年02月24日(月)

さまざまな事情で高校へ進学せず、現在の最終学歴が「中卒」になっている人は意外と少なくありません。

では、そんな中卒の方でも大学を受験することはできるのでしょうか?
実は、中卒でも大学受験ができる方法がいくつか存在します。

今回は、いくつかある方法の中から、主に「高卒認定試験」についての情報を詳しくご紹介していきたいと思います。

高卒認定試験以外で大学受験する方法や、高卒資格、大検に関しても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

中卒から大学へ!

中卒から大学へ!

中卒だけど大学に入りたい!と思っている方、安心してください。中卒からでも大学受験する方法はあります!

もちろん、ただ中学を卒業しただけでは大学受験をすることはできません

中卒から大学に入学するための方法は限られていますが、決して不可能なことではないのです。

中卒から大学受験をする方法についてはこの後詳しく解説いたしますが、ここではまず大学に進学することについて改めて考えてみましょう。

メリット豊富な大卒資格

大学に進学した後、無事に大学卒業資格を取得できれば、中卒では得られなかったさまざまなメリットが生まれます。

まずは就職の面。企業の中には大卒以上でなければエントリーできないところも少なくありません。また、就職後の賃金にも差が発生する場合があります。
中卒よりも大卒の方が、将来の選択肢が増える上に、賃金が高いというのが最も大きなメリットと言えるでしょう。

もしも大学を卒業することができなかったとしても、全国各地から多くの人が集う大学では、さまざまな出会いが待っているはずです。中には、将来を左右するような運命的な出会いがあったり、目標のための人脈づくりもできるかもしれません。

リスクがあることも理解しておく

大学に進学することは素晴らしいことのようにお伝えしてきましたが、全くのノーリスクというわけではありません。

後ほど詳しくご紹介しますが、中卒から大学受験するために必要な条件を満たすにはそれなりの覚悟と努力が必要であり、多額の費用も掛かってきます。
そして、大学の受験料や入学金・授業料など、すべてを合わせると決して安くはない金額になるでしょう。

大学に入学したとしても必ず卒業できるとは限りません。また、無事に卒業できて大卒資格を取得しても就職活動がうまくいかない場合もあります。

こういったリスクが存在することも忘れず、大学受験するかどうかを検討してみてください。

中卒から大学受験をする方法

中卒から大学受験をする方法

大学へ進学するメリットとリスクについてご理解いただけたところで、ここからは中卒から大学を受験する方法を具体的にご紹介します。

主な方法は以下の4つ。

・高卒認定資格の取得
・入学資格審査へ合格
・定時制・通信制高校を卒業
・通信制大学の特修生・履修生制度を利用

それでは順番に解説していきましょう。

①高卒認定資格を取得する

まずは、高卒認定資格を取得するという方法。中卒から大学受験に挑戦する人の多くがこの方法を取っています。

高卒認定資格とは「高卒者と同程度の学力である」ということを認める国家資格で、文部科学省が実施する「高卒認定試験」に合格することで取得できます。

最もメジャーかつ最短で大学受験できるこの方法については、このあとの章で詳しく解説していきます。

②入学資格審査に合格する

高卒認定資格を取得する以外にも、大学が実施する入学資格審査に合格するという方法もあります。

これはその名の通り、高卒者や大卒者と同程度の学力を有しているかを大学側が判断するための審査で、この審査に合格できれば大学受験をすることができます。

大学ごとに条件は異なるため、志望大学の情報は事前に確認しておきましょう。

③定時制・通信制高校を卒業する

中卒者でも入学可能な定時制通信制の高校を卒業すれば、大学受験をすることができます。

朝から夕方にかけて勉強を行う全日制高校とは違い、主に夕方以降の時間帯に勉強を行うのが定時制高校です。

通信制高校は基本的に学校に通う必要がなく、郵送やパソコンなどを活用して単位を取得していくスタイルの学校です。

定時制・通信制ともに、さまざまな事情で全日制高校を卒業していない人たちが集まるため、年齢もバラバラで働きながら通う生徒も少なくありません。

④通信制大学の特修生・履修生制度を利用する

通信制高校があるように、実は大学にも通信教育課程が設けられている場合があります。学びのスタイルは概ね通信制高校と同様です。

一般的な通学制大学と同じく、受験するためには高卒資格が必要ですが、中卒者や高校中退者に対して入学を許可するための特修生・履修生制度というものがあります。

ですが、通信制大学自体が少ない上に特修生・履修生制度がある大学となるとかなり限られるので、気になる大学については事前にチェックしておきましょう。

高卒認定試験について

高卒認定試験について

ここからは、中卒から大学受験をするための最もメジャーな方法である高卒認定試験について詳しく解説していきます。

高卒認定試験自体は16歳以上で高校を卒業していなければ誰でも受験が可能です。高校生も受験は可能ですが、全日制高校に通学している場合は学長の許可がなければ受験することはできません。

加えて合格すればすぐに認定されるという訳ではなく、満18歳になった誕生日から合格の効力が生じます。また、満18歳でなくとも大学入試を受験する年度内に満18歳になる予定であれば、大学入試の受験資格を得ることができます。

試験概要と試験科目

試験内容は4択のマークシート方式です。すべての科目の中から8科目合格すれば高卒認定となります。

国語、数学、英語は必修となっていますが、地歴公民と理科はいくつかの科目の中から自分の得意な分野を選ぶことができます。

教科 試験科目 科目数 要件
国語 国語 1 必修
地理歴史 世界史A、世界史B 1 2科目のうちいずれか1科目必修
日本史A、日本史B 1 4科目のうちいずれか1科目必修
地理A、地理B
公民 現代社会 1または2 「現代社会」1科目または「倫理」及び「政治・経済」の2科目
※いずれか必修
倫理
政治・経済
数学 数学 1 必修
理科 科学と人間生活 2または3 以下の①、②のいずれかが必修
①「科学と人間生活」の1科目と「物理基礎」、「化学基礎」、「生物基礎」、「地学基礎」のうち1科目(合計2科目)
②「物理基礎」、「化学基礎」、「生物基礎」、「地学基礎」のうち3科目(合計3科目)
物理基礎
化学基礎
生物基礎
地学基礎
外国語 英語 1 必修

出典:文部科学省公式HP 高等学校卒業程度認定試験 試験科目・合格要件・出題範囲

試験は年に2回(8月上旬と11月中旬)実施されますが、1回の試験で8科目すべてに合格できなくても大丈夫です。

最終的に8科目合格できれば高卒認定となるので、一度に8科目も勉強するのが辛いという場合には2回に分けて合格を狙うこともできます。

難易度と合格率

高卒認定試験は各科目ごとにA、B、Cという三段階の評価が出されます。Aは100~80点、Bは79~60点、Cは59~合格最低点という割り振りになっており、合格最低点は大体40点くらいだと言われています。

合格最低点は毎回変動するため40点あれば絶対に合格できると言い切れませんが、50点取れば合格の可能性はかなり高く、60点ならほぼ確実に合格できると言っても過言ではないでしょう。

合格率は40%前後と言われており、この数字だけを見るとかなり難易度が高いように感じてしまうかもしれませんが決してそんなことはありません。

ご紹介したようにこの試験は最終的にすべての科目に合格すれば良いため、そもそも1回で8科目すべての合格を目指していない人も多いのです。

また、出題される問題は中学卒業から高校1年生程度のものなので、特別難しいということはありません。
それに内容も基礎的なものが多くマークシート方式となっているため、しっかりと勉強すればそこまで合格は難しくないと言えるでしょう。

「高卒資格」と「大検」

大学受験をする場合においては高卒認定試験に合格し「高卒認定」を受けるだけで問題ありません。
しかし、普通に高校を卒業して得られる高卒資格と高卒認定は根本的に違うものなので一緒にはしないようにしましょう。

高卒認定はあくまでも「高校卒業程度の学力がある」と認定するものです。そのため、高卒認定を受けたからと言って最終学歴は中卒のままで高校卒業になるわけではありません。

ただ、高卒認定でも就職において高校卒業と同等に扱うという企業もたくさんあります。

高卒認定はかつて「大学入学資格検定制度(大検)」という名前でしたが、大学入試だけでなく就職の場や資格取得でも活用できるようにと現在の名前に変更になりました。

高卒認定をどのように扱うかは企業によって様々ですが、高卒認定は就職の場でも役立つことがあるということは頭に入れておきましょう。

ちなみに、大検は中学卒業が受験資格として設定されていましたが、大卒認定では特にそのような資格はいらなくなりました。
また、大検は家庭科が必修科目になっていましたが、大卒認定からは無くなりました。

高卒認定資格取得後は予備校へ!

高卒認定資格取得後は予備校へ!

高卒認定試験に合格できるかどうか不安という方はもちろん、その後に大学受験を受けるとなると予備校の利用も視野に入れておかなければならないでしょう。

高卒認定試験自体はそこまで難しくありませんが、勉強の仕方がわからないという方などは予備校を利用して見るのも良いかもしれません。

また、そもそも高卒認定試験の難易度は中学~高校1年生程度のレベルと言われています。高卒認定試験に合格できても、大学受験をするなら結局高校3年間分の勉強をしなければならなくなります。

学校にも通わず高校3年間分の勉強をするのはかなり大変なので、大学受験をするなら何らかの予備校を利用することになるでしょう。

武田塾の推奨する参考書を使った「自学自習」なら高校の授業よりも早く効率の良い学習ができるため、高校に行かず予備校などを利用しながら自分で勉強した方が短期間での偏差値アップを目指せるかもしれません。

武田塾では勉強の仕方に悩んでいる方のために無料受験相談を受け付けております。中卒からの逆転合格を成し遂げたい!という思いを抱いている方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

中卒から大学受験するためには?|まとめ

中卒から大学受験をするためには高卒認定試験を受けて高卒認定資格を取得するのが最もおすすめです。

試験自体は簡単で1度に全ての科目に合格する必要もないので、コツコツ勉強すれば合格は難しくないでしょう。
しかし、その後に大学受験をするとなると結局高校3年間分の勉強をしなくてはなりません。

予備校などを利用しながら勉強していけば逆転合格は可能ですので、ぜひ諦めずに頑張ってみてはいかがでしょうか。

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