【現役九大生の学部紹介コーナー】九州大学農学部はどんなところ？

農学部で研究する内容は本当に多種多様で、先に述べたような作物や園芸に関する分野から、遺伝子制御、森林、海洋生物、畜産、さらには農業経営や食品流通といった文系よりの分野などもあります。よって、生物だけでなく、化学や物理、数学などいろんな学力が必要とされ、また、それぞれ自分に合った分野を見つけることができます。

DNAのイラスト

〇九州大学農学部の4年間のフロー

九州大学農学部は、学科が分かれておらず一律で生物資源環境学科となっています。

入学～2年次前期

教養を深めるための全学教育と、農学部のコース説明の授業を受けます。なので、農業の専門的な勉強自体は少ないです。ですが、コース説明の授業でそれぞれのコースの研究内容や年間を通しての活動、雰囲気、進路など知ることができるので、自分の行きたいコースや分野、研究したいことは何かをじっくり考えることができます！

2年次後期～3年次後期

コース・分野に配属され、それぞれの専門的な勉強に入っていきます！

・生物資源生産科学コース

・応用生物科学コース

・地球森林科学コース

・動物生産科学コース

の4つのコースがあり、それぞれのコースの中でまた分野に分けられます。

コース紹介！

生物資源生産科学コース…作物学や、土壌学など農作物を育てることに着目したものから、流通や経済・経営などの消費者に届くまでの流れやビジネスの視点から研究する分野、珍しいところでは昆虫学、昆虫ゲノム科学といった分野もあります。

応用生物科学コース…微生物学や遺伝子制御学などのバイオテクノロジーと呼ばれるような分野や、栄養科学、食品化学といった食の安全、製薬などに関連した分野があります。

地球森林科学コース…その名の通り森林に関わる研究をしていて、具体的には、どのように森林を管理、保全していくべきかや、森林生態系の機能を知り活用するといったトピックが挙げられます。

動物生産科学コース…水産科学分野とアニマルサイエンス分野にわかれています。水産科学分野では漁業資源の利用についてなどの研究、アニマルサイエンス分野は、家畜についての研究などが行われています。

4年次

各研究室に配属され卒業研究を行います。

〇進路について

農学部卒業者の2/3ほどは院に進学します。

進学しない方たちは、公務員をはじめ、建設業、製造業、卸売業、金融業などの様々な企業に就職されています。

特に地方公務員に就職する人が多いようです。

農学部といっても、就職はその関連企業に制限されておらず幅広い進路から選択できます。

公務員のイラスト

〇学校生活について

“まじめに勉強に取り組む人が多い！”

農学部は、4年間のフローで説明した通り

2年次後期からコース・分野配属が行われるのですが、

これは、成績順に希望のところを選択するという仕組みになっています！

もちろんそれぞれのコース・分野には配属される人数が決まっているので、必ずしも自分の希望したところに行けるというわけではありません。1年前期から2年後期までの成績がコース配属に関係してくるので、授業にきちんと出席して、課題やテストに真面目に取り組む学生が多く、全学教育の成績も優秀な人が多いです。

よく人気のコースとして挙げられるのは、食糧化学工学分野です！

食品目メーカーへの就職が多く、女子学生からの人気が高い印象です。ただし、必ずしも毎年人気のコースへの配属希望人数が多いというわけではなく、偏りは年度によってさまざまなので強くここのコースに行きたいと思うところがあるなら、一定以上の成績を取っておくことが大切です。

研究・科学実験のイラスト（女性）

GPA戦争が繰り広げられます...

GPAというのは成績評価値のことで、コース配属にGPAの値が必要となる農学部はなるべくいい成績をとるために勉強にしっかりと取り組む人が多く、GPA戦争という言葉まであります（笑）

コースによって差はあるものの、狙ったコースにいくためにはしっかり成績をとることが大事です。

〇九大農学部の良いところ

やりたいことが決まってなくても大丈夫！

入学してから１年間半は、本当に自分がやりたいことは何なのか考えることができるので、まだ将来が明確に決まっていないという人にとってはぴったりだと思います。研究内容も就職先も幅広く、根底こそ農学であるものの、本当にいろんな選択肢が広がった学部だと思います。コースや研究室配属については、教授や先輩に話を聞いたり、研究室を実際に見学してみたりすることが重要です。

研究施設が充実！

九大農学部は様々な場所に農場や演習林、水産研究所など付属研究施設をもっています。それゆえフィールドワークが盛んで、学生のうちから座学ではできない色んな経験をすることができます。また、伊都キャンパスある農学部棟は2018年にできた新しい建物でとてもきれいです。研究するには素晴らしい環境が整っていると思います。

少しでも農学部に九州大学の農学部に興味を持っていただけたら幸いです。