コラム

個別指導塾と予備校のちがいは?

2017年12月18日(月)

日ごろから塾や予備校に通っている受験生の皆さんの中にはあまり意識していない方もいると思いますが、個別指導塾と予備校の違いとは一体何なのでしょうか。一般的に言われている個別指導塾と予備校の違いは、その授業スタイルにあります。個別指導塾は各ブースで講師一人に対して生徒数人ついて指導するという形式で、一方予備校の授業は、比較的高校などの学校授業と形式が似ている大人数を対象とした形式です。しかし授業スタイル以外にも違いはあるのでしょうか。武田塾チャンネルに寄せられた質問をもとに、個別指導塾と予備校の違い、また双方のメリット・デメリットについても紹介します。どちらに入ろうか悩んでいる受験生はぜひ参考にしてみてください。

個別指導塾と予備校の違い

大きな違いは指導目的と学習体系

冒頭でも少し触れましたが、個別指導塾と予備校の違いは授業体系のほかにもいくつかあります。各学習塾や予備校によってそれらの定義は異なりますが、以下の特徴が主な違いとなります。

<個別指導塾>

・指導目的は勉強が苦手な生徒の成績アップ
・生徒のスケジュールに合わせて時間割・講師を選択する
・授業のペースは生徒によって異なる

<予備校>

・指導目的は主に進学(大学受験)
・あらかじめ決まっているスケジュールの講義を受ける
・授業のペースはほとんど一定

まず、双方の指導目的という点に関して、個別指導塾では、勉強が苦手な生徒、もしくは学校の授業に付いていくことができず、サポートが必要な生徒さんが通います。「個別」指導によって、生徒一人一人の苦手箇所や苦手科目を講師が分析しながらゆっくり生徒のペースで克服していくというイメージです。

一方予備校は、大学受験の対策や進学を望んでいる生徒さんが通うところです。というのも日本全国で○○「塾」という名前がついていて大学進学のための塾は存在しますが、○○予備校という名前がついている予備校のすべては大学受験のためだけの場所だからです。

また、授業スケジュールも双方で大きく異なります。個別指導塾では、生徒の学力やスケジュールに合わせて時間割を作成し、科目・講師を選択しますが、ほとんどの予備校は、大学の授業のように講師一人が大教室で授業をし、その授業スケジュールに生徒が合わせて受講するというのが普通です。

個別指導塾・予備校の違いが理解できたところで、双方のメリット・デメリットについても理解しましょう。

個別指導塾と予備校のメリット・デメリット

「予備校のメッリトはわかりやすい授業と周りにライバルがいる環境で」詳細動画①はこちら

個別指導塾に通い、周りに合わせず自分のペースでじっくり勉強を進めていく方が自分に合っていると感じる生徒もいる一方で、予備校に通いたくさんのライバルと一緒に勉強することで闘争心が生まれモチベ―ションが上がると言う生徒もいます。人によって向き、不向きがありますが、双方のメリット・デメリットを知っておくことで、自分に本当にあった方法で効率的に学習できます。それでは実際に見ていきましょう。

メリット デメリット
個別指導塾 ・自分のペースで授業を進められる。
・生徒と講師の距離が近いので質問がしやすい。
・ビデオ授業などで効率化を測れる。
・周りを意識して勉強できない。
集団授業の予備校 ・ライバルを意識して勉強できる。
・共通の目的を達成することが出来る。

・自分のペースを保てない
・講師と生徒の距離が遠い
・全体で一定の目標しか達成できない。

個別指導の方が良い?

双方の主なメリットとデメリットは以上のようになりました。明らかに個別指導のほうが予備校よりもメリットが多く、デメリットが少ないことがわかりますね。個別指導塾は周りを意識して勉強できない、という欠点がありますが、先ほど特徴として紹介とした項目がすべて利点となります。一方、集団授業は個別指導の全く反対の要素があることがわかります。

生徒さんの特徴や適正があるため一概にどちらが良いとは判断できませんが、大学受験という大きな目的を考えた際にはどちらが向いているのでしょうか。一般的に大学受験は団体戦だからやっぱり集団授業のほうがいいんじゃない?と考えている生徒さんもいます。そもそも大学受験は個人戦なのか、それとも団体戦なのか?それが分かれば日ごろどのような学習を進めたらよいか見えてくると思うので一緒に考えていきましょう。

受験は団体戦?それとも個人戦?

「受験勉強は団体戦、受験本番は個人戦」詳細動画②はこちら

「受験は団体戦だからみんなで力を合わせてがんばるぞー!」という様な事を学校の全校集会などでいう先生方もいますが、本当にそうなのでしょうか?

武田塾教務主任の中森先生曰く、受験『勉強』は団体戦、受験『本番』は個人戦、であるそうです。受験勉強は孤独な闘いです。そのため時には友達とコミュニケーションを取って不安を減らしたり、また、ライバルや友達と協力して情報を共有したり、テストの点数で競い合ったりして一緒に切磋琢磨して受験勉強を頑張ることは必要です。その点では、集団授業が向いているといえます。

しかし、やはり最後の本番の試験を受けるのはあなた自身だから、日ごろの個別指導学習で培うことのできる集中力と周りに惑わされない精神を持つことも重要となってきます。

結論

個別指導塾と予備校の違いは、授業スタイルのほかにいくつもあります。まず、双方の指導目的・指導対象が異なり個別指導塾では主に勉強が苦手で学校の授業についていけない生徒さんが、学校の補助的な意味合いで通い成績アップを目指すところです。そのため、授業自体の進行状況は生徒一人ひとりのペースによって異なり、講師のケアも手厚いところが最大の特徴となります。一方予備校は、大学受験で進学を目指す人だけが来る場所で、講義も集団授業がメインなため、比較的早いペースで勉強を進め、大学受験対策をしたい生徒が通います。

しかし、双方の特徴を考慮したうえでメリット・デメリットを考えた際に、個別指導塾のほうが利点が多いと考えます。というのも毎日忙しい受験生にとって、いかに短時間で多くのことを学ぶか、効率の良い勉強法で生産性を上げることが志望校合格のカギになってきます。

大学受験は長く孤独な戦いです。個別指導塾、予備校どちらに通っていても重要なことはほかの生徒や講師と積極的にコミュニケーションをとり、時には励ましあい、時には切磋琢磨してモチベーションを上げることが大切です。受験本番の個人戦に臨むためにも日ごろの学習の質をあげ志望校合格を目指しましょう。

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