コラム

勉強に糖分は必要?甘いものは集中力を上げてくれるのか?

2020年01月28日(火)

「脳の活動には糖分が必要だから、勉強の疲労回復には糖分を取ると良い」という話はよく耳にしますよね。

確かに脳が働くためには糖分が必要なのですが、実は摂取方法を間違えると逆に集中力が下がってしまうかもしれません。

今回は、勉強に糖分は本当に必要なのかどうかや、適切な摂取方法などの疑問にお答えしていきたいと思います。

勉強に糖分は本当に必要なの?

クッキーとカフェオレ

よく「頭が働くには糖分が必要」「脳が疲れた時は甘いものを食べた方が良い」という話を聞くことがありますが、このような話は本当なのでしょうか?

確かに脳が働くにはたくさん糖分が必要なようですが、糖分だけあれば良いというわけではないようです。

脳が働くにはたくさんのブドウ糖が必要!

実は、脳は体内で最も多くのエネルギーを消費している場所で、その量はなんと全体の20%と言われています。

そして、脳はブドウ糖しかエネルギーとして吸収することができません。

一応、足りなくなった時は脂肪などをブドウ糖に変換する機能が体内に備わってはいるものの、脳を活動させるためには大量のブドウ糖が必要不可欠です。

そのため、脳を使う勉強には糖分が必要と言われているのです。

糖分だけじゃない!バランスの良い食事を心がけましょう

しかし、だからといって糖分ばかり摂取すれば良いというわけではありません。

確かに脳で消費されるのはブドウ糖だけですが、脳のパフォーマンスを最大限に引き出すためには他にも様々な栄養素が必要になります。

また、特に受験直前は冬場で風邪を引きやすい季節です。風邪などのウイルスに負けないためにも、まずは健康的でバランスの良い食事を取ることが大切です。

勉強中に甘いものを食べると集中できる?

脳ではブドウ糖が活動のためのエネルギーとして使われていることがわかりました。

すると「脳が疲れた時には甘いものを食べれば脳の疲れを回復できるのでは?」と考えてしまいがちですが、実は糖分を取ると逆に集中力が無くなってしまう可能性があるのです。

次は、糖分と集中力の関係について解説していきます。

糖分の取りすぎによる低血糖に注意!

脳を使うとブドウ糖が消費されるため、エネルギーを補給するために糖分を摂取するという考え方は間違っていません。

しかし、ここで過剰に糖分を取りすぎてしまうと逆に眠くなって集中力が切れるという現象が起こります。

まず、甘いものを食べると血糖値が急上昇します。すると、その糖分を分解するためにインスリンという物質が分泌されるようになります。

摂取した糖分が少量ならインスリンの量も少なく問題ないのですが、大量に糖分を摂取するとそれを打ち消そうと大量のインスリンが分泌されてしまいます。

すると、結果的に必要以上に糖が分解されてしまい、低血糖の状態になり眠気を引き起こすのです。

ご飯の後に眠くなるのも、このインスリンによる低血糖が原因の1つになっていると言われています。

そのため、脳を回復させようとして糖分を大量に摂取してしまうのはNGです。

低血糖には他にもたくさんのデメリットあり

低血糖が引き起こすのは眠気だけではありません。

まず、低血糖になると疲れだるさを感じるようになるため、眠気に加えて余計に集中力を削がれてしまいます。

それだけでなく低血糖になるとアドレナリンが分泌されてしまうので、脳が興奮状態になり睡眠の質が下がってしまう可能性もあります。

質の良い睡眠を取るためにも、寝る直前に甘いものを食べるのは避けた方が良さそうです。

正しい糖分の摂取方法とおすすめの食べ物

チョコレート

このように、チョコレートなどの甘い食べ物の食べ過ぎは逆に集中力を無くしてしまうこともあります。

しかし、砂糖はブドウ糖を摂取できる食べ物の中でもかなり吸収が早く、手っ取り早くエネルギーを補給するのには向いています。

そのため、まずは普段の食事でブドウ糖の主な摂取源となる炭水化物をしっかり取り、足りない部分を少量の糖分で補うのがおすすめです。

おすすめの食べ物①チョコレート

勉強中の糖分補給としておすすめなのはチョコレートです。

しかし、普通のミルクチョコレートは糖分が大量に含まれすぎています。甘くて食べやすいので、ついつい食べすぎてしまうことも多いのではないでしょうか。

そこで、勉強中の糖分補給としておすすめなのが糖分の少ないビターチョコレートです。

ビターチョコレートなら糖質が少なくカロリーも控えめなので、糖分の取りすぎを防ぐことができます。

おすすめの食べ物②グミ

グミは糖分を補給できるだけでなく、適度な歯ごたえがあり食べ応えがあります。

噛むという行動は脳の刺激になると言われており、脳が活性化して集中力がアップするかもしれません。

また、噛む回数が多いと満腹中枢が刺激されるので、少量でも満足しやすいのもグミをおすすめできるポイントです。

おすすめの食べ物③ラムネ

ラムネはブドウ糖そのものの塊と言っても過言ではありません。

すぐに体に吸収されエネルギーになってくれるので、とにかく早く糖分が欲しい時には最適です。

ただし、吸収が早いということはそれだけ低血糖になりやすいということでもあるので、食べ過ぎには要注意です。

おすすめの食べ物④バナナ

バナナはカロリー控えめでブドウ糖以外にもたくさんの栄養素を含んでいる非常に健康的な食品です。

ブドウ糖以外にも糖を数多く含んでおり体の中でゆっくりと吸収されるので、エネルギーの持続が他の食べ物より良いのが特徴です。

普段のブドウ糖摂取を補う役割で、朝食などに付けるのもおすすめできます。

カロリーが低いため夜食にも最適ですが、糖質はたくさん含んでいるのでやはり食べ過ぎには注意してください。

勉強と糖分の関係まとめ

糖分、ブドウ糖は脳が働くために必要不可欠なエネルギーです。

しっかりと脳が活動するためには大量のブドウ糖が必要不可欠であるため、普段の食事でしっかりと栄養素を補給することが大切です。

チョコレートなどの甘いものはすぐに吸収されエネルギーになってくれますが、食べ過ぎると低血糖になり逆に集中できなくなる可能性もあります。

勉強中に甘いものを食べるときは適切な量を守り、勉強を効率的に進められるよう気をつけてみてください。

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