地理の入門者に最適です。私は東大文科を受験したので地歴が2科目必要だったのですが、地理は学校の授業を利用することができず、独学でした。本書は全くの初学者でも読め、基礎的な知識とともに、推論問題を解くのに必須の「地理的思考力」も身につけることができます。本書を入門書として問題演習を重ねることで、地理は東大模試で最も高順位を狙える科目になりました。
一方、2011年現在において本書を利用する人には注意点もあります。本書は改訂版こそ出ていませんが、2006年に出た第11版以降では、統計データが更新されています。古書はもちろん、新品でも必ず第何版か確認しましょう（現在の最新版が何版かは分かりませんが、2009年時点で第16版が最新であったことは著者のブログで確認できます）。第10版以前のものを入手した人は、資料集を参考にしてデータや記述を修正しましょう。
また、それ以外のアップデートすべき記述についても、著者のブログの記事にまとめられています（[...]）。こちらには第11版以降を入手した人も目を通しておくべきです。

他の本も読み比べてから買ったのですが、この本は説明も堅苦しくなく、厚さも丁度良くてとても分かりやすかったです。授業進度が速いのですが、この本に助けられているところです。
章末のまとめも綺麗に整理してあって良いです。
「地理は暗記科目ではない」という言葉には説得力を感じました。
私のように、初めて地理の参考書を買うのにはおすすめです。