コラム

センター試験は廃止?2020年度から始まる「大学入学共通テスト」とは

2018年11月24日(土)

2020年度からは、センター試験が廃止され「大学入試共通テスト」が始まります。出題方式など様々な変更点があるとされており、対象となっている生徒さんは不安に感じている方も少なくないのではないでしょうか。また、英語に関しては試験そのものが廃止となります。

そこで今回は、「大学入試共通テスト」におけるセンター試験からの変更点や詳細をご紹介します。対策方法などもご紹介しますのでぜひご覧ください。

大学入試共通テストとは?

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大学入試共通テストは、廃止されるセンター試験に代わって新しく実施される予定の試験です。センター試験は2019年度の2020年1月を最後に廃止され、2020年度の2021年1月からはこの大学入試共通テストとなります。

また、2020年度からは大学入試共通テストと同時に新しい学習指導要領が導入されることになっています。そのため2024年度からは大学入試共通テストの内容もそれに合わせたものとなることが予定されています。

主な変更点は?

センター試験からの主な変更点は出題傾向です。

センター試験の代わりとして行われるため、実施日数や実施時期などに大きな変更点はありません。しかし、出題傾向や出題方式はセンター試験と比べて大きく変わる部分があります。/

今までのセンター試験は高校の授業内容が身についているかどうか、基礎的な問題が解けるかどうかを評価するための試験でした。大学入試共通テストはその基礎力に加え、思考力、判断力、表現力などが問われるようになります。すなわち、知識だけでなく自分で考えて解く能力が問われるということです。

そうした出題傾向の変化に伴って、出題方式などにも変更点が生まれました。

変更点①出題方式

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大学入試共通テストの目的は基礎的な知識に加えて、自分で考える能力があるかどうかを問うというものです。そのため今までのマークシート方式に加えて、一部の科目には記述問題が追加されました。

国語と数学に記述問題が追加

記述問題が追加されるのは「数学Ⅰ」および「数学Ⅰ・数学A」と「国語」です。それぞれ3問程度の記述式問題が出題される予定です。また、その分の解答時間を確保するために国語では20分程度、数学では10程度の試験時間の延長も予定されています。

記述問題が追加され試験時間も延びる分、今までよりも負担が増えるかもしれません。もちろん今までのような基礎的な知識も必要ですが、新たに対策すべき部分が増える可能背が高いです。

2024年度からは新学習指導要領に基づいて理科や地歴・公民でも記述式問題が出題することが検討されています。

マークシート部分の傾向も変わるかも

記述式問題の追加に加え、マークシート部分の出題傾向もセンター試験と比べて多少変わるかもしれません。基礎的な能力が身についていれば十分解ける問題のため過度に心配する必要はありませんが、センター試験の過去問などを使った対策ができないかもしれないため注意してください。

変更点②英語試験の廃止

英語は試験そのものが廃止され、国が認定した民間の資格や試験を受けるようになります。

実際にはすぐに廃止されるわけではありません。完全に試験が廃止されるのは2024年度からで、2020年度から2023年度までの4年間は各大学が共通テストと民間試験のどちらを利用するか、もしくはその両方を利用するか選ぶ形になる予定です。

民間試験として利用できるのは一般的に英検と呼ばれる「実用英語技能検定」や、様々な選考基準にも使われているTOEICやTOEFL、その他にはGTECやケンブリッジ大学英語検定なども利用できます。

英語4技能の重要性UP

2020年度からの共通試験や民間試験では、話したり聞いたりといった実用的な英語能力が重要になります。

今までのセンター試験では「読み」と「書き」の2項目でしか評価されませんでしたが、大学入試共通テストからは英語4技能と呼ばれる「読む」「聞く」「話す」「書く」といった総合的な能力が試されるようになります。また、民間試験を利用する場合にも同様にスピーキングやリスニング能力が非常に大切になってきます。

大学入試共通テストの対策方法は?

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実際のところ、大学入試共通テストはまだ決定していないことも多く、これといった対策ができないのが現状です。

直前の対策でも大丈夫

テストの詳細がわからない以上、大学入試共通テストに特化した対策は難しいですが、まだ焦る必要はありません。

記述式問題の追加など様々な変更点はあるものの、高校での授業内容がしっかりと身についているかを問うという基本的な部分はセンター試験から変わっていません。記述系の問題なども、基礎力がしっかりとついていれば少しの対策で解けるようになるはずです。

大学入試共通テストが近くなれば、それに応じた参考書なども出そろってくるはずなので、今は基礎的な部分の勉強を完璧にすることを心がけましょう。大学入試共通テスト特化の対策は直前でも間に合います。焦らず、着実に力をつけていきましょう。

英語は聞く・話すことも心がけて

英語に関しては、他の教科に比べて大幅に変わったことが多いので、それに合わせた対策を今からしておくと後々楽になるかもしれません。

具体的には、リスニングやスピーキングの練習をしておくと良いでしょう。しかし、全部いっぺんにやろうとすると大変なので、スピーキングはライティングで文章を組み立てる練習をしてから、リスニングはリーディングで文章を読み解く練習をしてから勉強すると効率的に学習進められます。

まとめ

2020年度からは、センター試験が廃止され大学入試共通テストが始まります。

今までのセンター試験は高校の基本的な知識が身についているかを問うものでしたが、大学入試共通テストはそれに加えて思考力表現力も問われるようになります。

センター試験からの主な変更点は出題方式です。国語や数学では記述式問題が追加されたり、英語は試験自体を廃止して民間試験を利用することになります。

大きな変更も多いのでどう対策すればよいか不安になるかもしれませんが、基礎的な知識が完璧に身についていれば新しいタイプの問題にも対応することが可能です。大学入試共通テスト直前になれば専用の参考書も出てくるはずなので、それまでは基礎力向上を徹底して行いましょう。

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