コラム

関西では人気?「産近甲龍」の偏差値や「日東駒専」との違いは?

2018年12月24日(月)

産近甲龍は、関関同立に次ぐ偏差値を持つ関西の4つの私立大学を指す大学群です。関東における日東駒専と同じくらいの偏差値となっています。

日東駒専と言えばGMARCHの滑り止めというイメージも強く、第一志望にする人はあまりいませんが、実は産近甲龍を第一志望にする人は多く日東駒専以上に人気があるのです。今回は、産近甲龍と日東駒専の違いを武田塾が解説します。

産近甲龍とは?

産近甲龍は、関関同立に次ぐ偏差値を持つ関西の私立大学の総称です。関西の中堅私立大学とされ、京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学の4つが属しています。

偏差値的には関東の日東駒専と同じくらいのレベルです。大学や学部ごとにばらつきはありますが、55程度の偏差値が目安となります。

近年では近畿大学が人気

ひと昔前までは、産近甲龍内で偏差値や人気にそこまで大きな差はありませんでした。しかし、近年では近畿大学が群を抜いて人気を集めており、人気だけでなく偏差値も関関同立に追いつくほどの勢いを見せています。

受験者数の増加も凄まじく、2018年現在では5年連続で近畿大学の受験者数が全国トップとなっています。

産近甲龍の各大学の特徴は?

産近甲龍の各大学の特徴や評判はどうなっているのでしょうか?

京都産業大学の特徴や評判は?

京都産業大学は、グローバル社会に対応できる人材の育成に力を入れている大学です。京都府京都市に本部があり、現在10学部を設置している総合大学です。2019年からは現在の10学科に加えて経営学部国際関係学部生命科学部の3つが新設される予定となっています。

主な特徴としては、10学部もの学部を持つ総合大学でありながら全ての学部が1つのキャンパスに集中していることが挙げられます。普通これだけの学部数があると複数のキャンパスに別れることが多いですが、京都産業大学は京都市内の1拠点だけで授業を行っています。

それによりどの学部でも共通した基礎科目を受けることができ、英語などの基礎科目を徹底して勉強することができます。

また、京都産業大学は就職での評判も高いです。就職に直結する体験型の授業などを通して、95%を超える高い就職率を叩き出しています。

近畿大学の特徴や評判は?

近畿大学は学生数が3万を超えるマンモス校として知られています。近年急激に人気と知名度を上げ、その受験者数は全国でトップです。

近畿大学の特徴は「実学」に力を入れていることです。最近ではクロマグロの完全養殖に成功したことが良い例で、ベンチャー企業の立ち上げや料理店の経営等も行なっています。このような、知識だけでない実用的な学習をできるのが近畿大学の魅力です。

キャンパスは大阪、奈良、和歌山、広島、福岡と広範囲にわたって点在しており、場所によっては通いづらい場所にあるためキャンパスの評価は賛否両論です。

甲南大学の特徴や評判は?

甲南大学は兵庫県にある大学です。

甲南大学の魅力は就職率の高さです。なんと就職率は毎年99%近い数字となっており、関西圏の大学では屈指の就職率を誇ります。

キャンパスは岡本キャンパス、西宮キャンパス、ポートアイランドキャンパスに分かれています。コンパクトにまとまっていて雰囲気も良く、少人数を主体とした集中して学べる環境が整っています。

龍谷大学の特徴や評判は?

2015年の国際学部の新設や、留学生の多数受け入れ、多数の海外留学制度などグローバル教育に力を入れているのが龍谷大学です。国際学部は「グローバルスタディー学科」と「国際文学科」の二つの学科が設置され、英語を通して社会問題に関わることができます。

また、龍谷大学は由来を1639年に西本願寺に設けられた「学寮」に持つ非常に歴史の長い大学です。370年にわたって続いてきた伝統ある大学となっています。

産近甲龍の偏差値は?

産近甲龍の偏差値は45~55と、関関同立よりも少し下くらいの位置づけとなっています。各大学の偏差値を学部ごとに見ていきましょう。

京都産業大学の学部別偏差値

外国語学部:47~52
現代社会学部:52
国際関係学部:52
理工学部:47~52
文化学部:47~52
法学部:47~52
経営学部:50
経済学部:50
文化学部:47
情報理工学部:47

※2019年度偏差値

京都産業大学の偏差値は、47~52となっています。

2019年度で最も偏差値が高かった学科は、国際関係学科(国際関係学部)、英語学科(外国語学部)、健康スポーツ社会学科(現代社会学部)、京都文化学科(文化学部)などで、52でした。

近畿大学の学部別最新偏差値

医学部:67
薬学部:55~60
経済学部:55~57
法学部:57
農学部:52~55
文芸学部:52~55
経済学部:55
経営学部:55
理工学部:50~52
工学部:45~50
産業理工学部:45~47

※2019年度偏差値

近畿大学の偏差値は、45~67となっています。

2019年度で最も偏差値が高かった学科は、医学科(医学部)で67でした。

甲南大学の学部別最新偏差値

文学部:52~55
経営学部:55
法学部:52
経済学部:52
マネジメント学部:52
フロンティアサイエンス学部:50
知能情報学部:50
理工学部:47

※2019年度偏差値

甲南大学の偏差値は、47~55となっています。

2019年度で最も偏差値が高かった学科は、経営(経営学部)、歴史文化科(文学部)、英語英米文(文学部)で55でした。

龍谷大学の学部別最新偏差値

経営学部:52
政策学部:52
経済学部:52
文学部:42~52
国際学部:47~50
社会学部:45~50
法学部:47
理工学部:45~47

※2019年度偏差値

龍谷大学の偏差値は、42~52となっています。

2019年度で最も偏差値が高かった学科は、経営(経営学部)、政策(政策学部)、経済(経済学部)、哲学(文学部)、歴史学科(文学部)で55でした。


このように、近畿大学が頭一つ飛びぬけていることがわかります。偏差値がそこまで高くない学部は基礎の勉強を確実にしておくことで合格できそうですが、近畿大学の薬学部・医学部をはじめとした一部の学部はしっかりとした対策が必要です。

産近甲龍と日東駒専の違いは?

産近甲龍と日東駒専は偏差値こそ近いものの、それらの大学を第一志望にする人の数が大きく違います。

まず、日東駒専はGMARCHの滑り止めとして受けらることが多く、日東駒専の大学自体を第一志望にする人はそこまで多くありません。しかし、産近甲龍を第一志望にする人は多く、関関同立を第一志望にする人と同じくらい多くの人が産近甲龍を第一志望としています。

なので、産近甲龍は日東駒専よりも人気があると言えます。

近畿大学の人気が理由

この産近甲龍の人気の理由の一つが、やはり近年急速に人気を得ている近畿大学にあります。

「近大マグロ」をはじめとする、卒業後も役立つような「実学」重視のカリキュラムで人気の近大は受験者数も日本一です。

偏差値を見ても学部によっては関関同立と大差無く、「関関同立と同レベルとしても良いのではないか」という意見も多くなってきました。近いうちに、近畿大学も中堅大学から難関大学と呼ばれるようになるかもしれません。

まとめ

産近甲龍は関西の4つの中堅私立大学を指す名称です。京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学が含まれています。

偏差値的には関関同立の1ランク下程度の位置付けで、同じくらいの偏差値を持つ関東の日東駒専と比べられることが良くあります。しかし、現在では日東駒専よりも人気があると言っても過言ではありません。

その人気の理由が近畿大学です。近畿大学は「実学」重視の教育をしてる大学です。「近大マグロ」などで近年高い評価を受けており、受験者数も5年連続で全国トップとなっています。

近畿大学の他にも、コンパクトなキャンパスで基礎科目をしっかりと学べる京都産業大学、高い就職率を誇る甲南大学、グローバル化に力を入れる龍谷大学と魅力ある大学が揃っています。ぜひ産近甲龍も志望校として考えてみてはいかがでしょうか。

関連記事

あなたに合った勉強法を教えます!

無料受験相談に行ってみる