現在、私立大学の入試は難化傾向にあると言われています。特に2018年の大学入試では私立大学での入試問題の難化が顕著になり、「模試でA判定だったのに落ちてしまった」「すべり止めで受けた大学まで不合格だった」という事例がいくつも見受けられました。
そこで今回は、入試問題難化の原因や難化した場合の対策をご紹介します。問題が難化しても、事前の準備や本番の対策法を知っておくことで十分対応が可能です。私立大学を受験するという方はぜひご覧ください。
私立大学は難化傾向にある?
私立大学の入試問題は難化傾向にあると言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか?
早慶から日東駒専まで難化
首都圏の私立大学の入試は早慶レベルから日東駒専レベルまで、全体的に難化しています。
早慶や,、青山学院大学をはじめとしたGMARCHも難化していますが特に注目するべきは日東駒専です。2018年春の入試ではこの日東駒専の入試が急激に難化し、「日東駒専に落ちたけど関関同立、国公立大学には受かった」という人も多くいたようです。
「模試でA判定、B判定でも落ちてしまった」「滑り止めの大学でも不合格だった」という事例も報告されていますので、私立入試は実際にかなり難化しているようです。
私立難化の原因は?
では、私立大学難化の原因はいったいなんなのでしょうか?
原因は受験者数の増加と定員削減
私立大学難化の主な原因は倍率が高くなったことにあります。
まず、近年では都市部の私立大学の人気が高まり受験者数が多くなっています。また、入試の多様化によって様々な大学を同時に受けることが可能になったことも受験者数の増加に繋がっているようです。
それに加えて、現在では国によって私立大学の合格者数の削減が行われています。今まで私立大学は定員を超える合格者を出すことが可能でした。しかし、都市部の私立大学の人気もあって大学生が都市部私立大学に集中してしまい、地方の大学に大学生が入学しなくなってしまいました。そこで、現在定員の厳格化が行われており、合格者数が少なくなっています。
この受験者数の増加と定員削減によって倍率が非常に高くなってしまったこと、私立大学難化の原因です。決して問題自体が難しくなった訳ではありませんが、高倍率化によって私立大学の入試は非常に厳しい状況になっていると言えるでしょう。
今後も倍率が上がるかも...
難化傾向にある今でも、首都圏の有名大学は依然として高い人気を誇っています。
しかし、2019年の入試ではさらに厳しい定員厳格化が行われるので、更なる難化が予想されます。
そこで、これからの受験で合格を勝ち取るためには、難化に合わせてしっかりと対策をすることが必要不可欠です。
事前対策方法は?
では、実際に難化対策の方法を見ていきましょう。
完成度を上げることが大切
難化する受験を攻略するためには、今までの勉強の完成度を上げることが大切です。
難化の原因は倍率が高くなっていることにあります。ですので、問題の難易度や問題を解くのに必要な知識に今までと変わりありません。勉強方法自体は今までの勉強方法でも十分通用しますので、方法を大きく変える必要はありません。
その代わり、合格最低点がかなり高くなっているので今まで以上に学習したことの完成度が重要になってきます。合格最低点が上がるということは、必然的に同じ問題でもより高い点数を取らなければならないということです。今まで合格ラインだとされてきた点数の更に1、2段階上の点数を取れるように、受験本番までに今まで学習してきた参考書の完成度を高めておきましょう。
試験本番で問題が難化したら?
2018年入試では問題自体は難しくなりませんでしたが、今後問題自体も難化することがあるかもしれません。試験本番でいきなり問題が難しくなってしまった時の対策法をご紹介します。
難化したときこそポジティブに!
試験本番で問題が例年よりも難しくなってしまうと、多くの人は動揺して本来の実力を発揮できなくなってしまうでしょう。しかし、ここで気持ちを切り替えられるかどうかが勝負の分かれ目です。
本番で問題がいきなり難しくなったという場合では、焦っているのは自分だけではありません。難化を想定して対策をしてきたごく一部の人を除いて、ほとんどの人は動揺して本来の実力を発揮できていません。
そこで、いち早く立ち直って冷静に問題を解くことが出来さえすれば周りの人よりも高得点を狙える、というわけです。
また、一番良くないのは問題が難化して思ったより解けなかったショックで連鎖的に次の教科も解けなくなってしまうことです。過ぎてしまったことはしょうがないですし、出来ていないのは自分だけではありません。問題傾向が変わったり問題が難化した時こそ気持ちを落ち着けて、冷静に問題を解くようにしましょう。
まとめ
私立大学の入試は、首都圏の有名私立大学を中心に難化傾向にあります。
早慶から日東駒専まで首都圏の有名・人気大学は軒並み難化しており、模試でA判定でも落ちてしまったという人も多数いたようです。
その背景にあるのは私立大学の人気の高まりと定員数の削減です。近年では有名私立大学への人気が高まっており、受験者数は年々増加しています。その一方で、国は私立大学だけに大学生が集中しないよう、厳しい定員数の削減を行っています。この二つによって、私立大学入試の倍率が非常に高くなってしまったことが難化の主な原因です。
しかし、倍率が高くなっていることが原因ということは問題自体は難しくなってはいないということです。そのため、今までの勉強方法でも十分に通用します。大切なのは完成度を上げることです。倍率の高まりに伴って合格最低点もかなり高くなっているので、今まで勉強したことの完成度を高め、今まで合格ラインだと言われてきた点数の1、2段階上を確実に取れるようにしておきましょう。
もし、本番で問題自体が難しくなってしまっても焦る必要はありません。今までのように点数が取れないのは周りの人も同じなので、いち早く気持ちを切り替えて冷静に問題を解きましょう。
いかがでしょうか。私立大学は確実に難化しているものの、焦る必要はありません。まずは今勉強していることを確実にできるようにして、受験に備えておきましょう。