こんにちは、武田塾下曽根校です。
今回はフランスのブルボン朝の時期について解説を行います。
地図

ルイ14世が主張した「自然国境説」について、地図をしっかりと確認しましょう。
ライン川やピレネー山脈の位置を知ることで、理解が深まります。
またユトレヒト条約によって、要衝・ジブラルタルがイギリスの領土になった点も重要です。
イギリスによるエジプトやインド支配の基盤になるなど、世界史に大きな影響を与えています。
タテの軸
タテの軸としては、アンリ4世→ルイ13世→ルイ14世の流れで覚えましょう。
アンリ4世
1589年にアンリ4世が即位して、ブルボン朝が開始。
アンリ4世は即位後、新教徒からカトリックに改宗しました。
特に1598年にナントの王令を発したことは重要です。
新教徒に旧教徒と同等の市民権が与えれらえ、個人の信仰の自由が認められました。
これによって、ユグノー戦争が終結した訳です。
ルイ13世
1610年に即位したルイ13世は、フランスの絶対王政を確立した人物です。
1614年に招集された三部会は、翌1615年にこの王が解散させました。
そして1789年まで招集が停止させれたのです。
1624年に宰相となったリシュリューが、貴族や新教徒を弾圧。
王権の絶対化に努めていくことになります。
ルイ14世
宰相・マザラン
ルイ14世はフランス絶対主義の最盛期を現出。
「太陽王」と呼ばれます。
彼は幼くして即位したため、1661年まで宰相・マザランが補助し、中央集権化を進めました。
1648~53年にかけて、王権の拡大に反対する貴族たちが、フロンドの乱を起こします。
このとき貴族たちの拠点になったのが、王の勅令を審査する権限を持つ高等法院です。
しかしルイ14世は絶大な権力を誇示。
パリ近郊にバロック様式のヴェルサイユ宮殿を建設するなどします。

親政の開始と重商主義
1661年のマザランの死後に、ルイ14世は親政を開始。
「朕は国家なり」という絶対主義を象徴する言葉を残しています。
ルイ14世の財務総監を務めた重商主義者・コルベールも重要人物です。
【重商主義政策】
|
・毛織物などを製造する特権マニュファクチュアを設立し、貿易拡大を目指す ・1664年に、東インド会社を再建 |
侵略戦争の開始とナントの王令廃止
ルイ14世は1667~68年に南ネーデルラント継承戦争を起こしました。
1672~78年、上記の戦争の際に敵対したことを理由にオランダ戦争を起こします。
1685年には、ナントの王令の廃止を強行。
カトリック重視政策を採りました。
1688~97年にはファルツ戦争(アウクスブルク同盟戦争)を開始。
ドイツ内の選帝侯領の継承権を主張して起こしています。
スペイン継承戦争
スペイン=ハプスブルク朝が断絶した際、ルイ14世は自身の孫の王位継承権を主張。
1701年にスペイン継承戦争を起こします。
1713年に講和条約としてユトレヒト条約が締結。
フランスとスペインの合併を永久に禁止する条件で、孫のフェリペ5世の即位が認められます。
これによって、スペイン=ブルボン朝が成立しました。

ヨコの軸
ナントの王令
発令
ナントの王令はナントの勅令とも言い、新教徒に旧教徒と同等の市民権を与える令です。
個人の信仰の自由が認められ、ユグノー戦争の終結に繋がりました。
しかしこれは、両方の立場から「敵に甘い態度を取った」と判断されてしまいます。
ナントの王令を出したアンリ4世は、狂信的カトリック教徒に命を奪われました。
廃止
ルイ14世は1685年に、カトリック重視政策を採り、ナントの王令を廃止しました。
この結果、フランスは国としてのまとまりが強まります。
その一方で、経済で重要な役割を果たしていたユグノーが国外へ去ることになります。
これがブルボン朝の衰退の遠因にもなった訳です。
政治家
政治家は、「役職」「どの国王に仕えたか」「事績」をセットにして覚えましょう。
リシュリュー
役職…宰相
国王…ルイ13世に仕える
事績…貴族や新教徒を弾圧し、王権の絶対化を進める
マザラン
役職…宰相
国王…ルイ14世が幼少期に補助
事績…中央集権化を進める
コルベール
役職…財務総監
国王…ルイ14世に仕える
事績…重商主義政策を進める
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・毛織物などを製造する特権マニュファクチュアを設立し、貿易拡大を目指す ・1664年に、東インド会社を再建 |
侵略戦争
ルイ14世は4つの侵略戦争を起こしています。
これは「自然国境説」という、河川や山脈で国境を区切る主張に基づいた戦争です。

南ネーデルラント継承戦争
・最初の侵略戦争
・ライン川の西側の、南ネーデルラントの領有権を主張
オランダ戦争
・南ネーデルラント継承戦争で対立したオランダへの侵略戦争
・ライン川の西側の、オランダ南部の領有権を主張
ファルツ戦争(アウクスブルク同盟戦争)
・ライン川の西側の、選帝侯領(ドイツ内)の継承権を主張
スペイン継承戦争
・スペイン=ハプスブルク家の断絶を理由に開戦
・ピレネー山脈を越えているため、ルイ14世自身ではなく孫・フェリペ5世の即位を主張
・講和条約として、ユトレヒト条約が結ばれる
ユトレヒト条約
1713年のユトレヒト条約は、次のように重要な条約です。
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・フランスとスペインの合併禁止を条件に、ルイ14世の孫・フェリペ5世の即位が認められる (スペイン=ブルボン朝の成立) |
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・イギリスの領土拡大 →スペインからイベリア半島南端のジブラルタルを獲得 →フランスからも、北米のニューファンドランドなどを獲得 |
また翌1714年には、フランスとオーストリアの間でラシュタット条約が結ばれています。
このラシュタット条約は、ユトレヒト条約の延長線上にある条約です。
語句の覚え方
まとまりで覚える
柱となる王朝の名前、首都、建国者、有力な皇帝、その文化などを整理しましょう。
一つのまとまりをセットで覚える習慣を作りましょう。
|
・王朝…ブルボン朝 ・首都…パリ ・建国者…アンリ4世 ・有力な皇帝…ルイ13世、ルイ14世など ・文化…ナントの王令、重商主義、ヴェルサイユ宮殿(バロック様式)など |
意味で覚える
●三部会
・中世~近世における、フランスの身分制議会
・僧侶、貴族、平民の3身分の代表が集まったため、三部会と呼ばれる
・ルイ13世が停止し、200年近く招集されなくなる
まとめ
ルイ14世の治世は、フランスにおける絶対王政のピークです。
有名なヴェルサイユ宮殿もこの時期に建設されました。
その一方で、ブルボン朝の衰退の原因になった時期でもあります。
侵略戦争の戦費がかさみ、ユグノーが去ったことも経済の悪化に拍車をかけました。
これらがフランス革命の遠因になっている訳です。

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