文章読解の特徴
現代文は古文・漢文と違い、訳す必要はありません。
しかしその分、文章の難易度は高いです。
それにも関わらず、根拠なく現代文を得意だと思い込んでいる学生は意外といます。
無勉強であっても、高得点が出ることも多いからです。
運よく自分にマッチした文章が出題されれば、まぐれで解けてしまう訳ですね。
しかし模試で注目すべきなのは、最高点ではなく、最低点です。
毎回、自分に都合がいい文章が出題される訳ではありませんよね。
難しい文章に対応できなければ、入試でも厳しくなってしまいます。
文章読解の勉強法
解答根拠を説明できるようになろう
現代文は、一つ間違えると、すべての答えがズレてしまうことも多いです。
その原因としては、選択肢を的確に選べていないことが挙げられます。
例えば、選択肢を「自分にとって分かりやすいかどうか」だけで判断してしまう。
その結果、本文の内容や問われている内容とは違う選び方をしてしまう訳ですね。
それを防ぐには、正解を本文から判断し、
・なぜその答えになるのか
・なぜ他の答えは違うのか
・それは本文のどこに書いてあるのか
を答えられるようにしておく必要があります。
つまり成績を上げるには、「復習の際に解答の理由を説明できること」が重要なのです。
むやみに問題を解けば成績が上がる訳ではない、ということは理解しておきましょう。
文章を「客観的」に読むとは
文章読解においては、「主観を挟まず、客観的に読む」ことが重要です。
つまり「本文に書いてあることを読み、自分の憶測で答えを選ばない」ということです。
言い換えれば、「余計な情報をつけ足さず、書いてある内容を正確にとらえる」ことです。
一般的な「客観的」とは意味が少し異なるため、気をつけましょう。
本文に書かれた情報のみを駆使して考える。
それが現代文における「客観的」、ということです。
「間違い探し」で判断しよう
選択問題を解く場合は、もちろん判断基準が重要です。
「どこが間違いなのか」を判断するため、本文中に比較対象として「正しいもの」が存在します。
その「正しいもの」がどこに書いてあるのか、理解できるようになりましょう。
例えば、間違い探しを間違いの絵だけで判断するのは不可能ですよね。
正しい絵と間違いの絵とを比較する。
そうして初めて、「どこが間違いなのか」が分かるようになる訳です。
「理解できない＝解けない」ではない
先述の通り、現代文の文章は難易度が高い傾向があります。
パッと見で内容が分からない場合、すぐにあきらめてしまう学生も多いです。
しかしこれは非常にもったいないです！
なぜなら、問題を少しずつ解くことで、理解が深まるケースが良くあるからです。
初めは難しくても、「解ける問題」や「間違いだと判断できる選択肢」が判断基準となる。
そして改めてやってみると解けたというのは、入試本番でも良くあることです。
解いていく内に理解が深まっていく、というイメージですね。
すぐ諦めるのではなく、その時点でやれることをやりましょう。
桃太郎から考える文章の読み解き方
文章の読み解き方について、桃太郎を例に解説します。
「あらすじ」と「お供」について質問された場合、それぞれ読み解き方が異なります。
●あらすじを答える場合
→文全体を読む必要がある
●お供について答える場合
→その部分だけを集中して読めば良い
（「桃太郎がどうやって生まれたか」や、「どこで鬼を退治したのか」は気にしなくて良い）
現代文の問いに関しても、同じことが言えます。
つまり設問ごとに読む解くべき範囲は異なる、のです。
「重要ではあるが、設問によっては必要ない部分」があります。
逆に、「基本的に重要ではないが、その設問においては大切な内容」もある訳です。
設問に応じて、読む解くべき部分や読み方は変わることを知っておきましょう。
読むスピードを上げる
時間を測らなければ、速さを上げるのは難しいです。
そしてスピードを上げるのに効果的なのが、音読です。
目標時間を決めて、その時間内に読み終わるように音読しましょう。
またスピードを上げるつもりで読むことが重要です。
速く読むことに慣れれば、読解も速くなります！
選択問題の注意点
選択問題は、記述問題と比べても、意外と難易度は高いです。
簡単に正解を選べてしまう問題ばかりだと、意味がないですよね。
正解の選択肢は、「本文の表現を少しひねった、中途半端なもの」になるケースが多いです。
逆を言えば、「本文の言葉を使っているが、明確に間違いある選択肢」は正解ではありません。
選択問題は、「正解を選ぶ」と言うより、「間違った部分がない選択肢」を選ぶのが適切です。
5択→2つ
5択の選択問題で、答えを2つ(3つ)に絞る。
これは「間違いになる理由」が把握できていれば、難しくはありません。
以下のパターンが多いです。
・本文と逆のことが書いてある
・本文には記述されていないことが書いてある
・本文に書いてはいるが、質問の答えとしては間違っている
2択→1つ
2択から答えを1つ選ぶ問題は、またパターンが違います。
以下の2点に気をつけましょう。
・2つの選択肢を比べて、「どの部分が異なっているのか」を判断する
→「正解か間違いか」ではなく、2つの選択肢の相違点を浮き彫りにする
・もし間違っている部分があるとすれば、どの部分なのかを考え、本文で確認する
2択問題で怖いのは、「本文を考慮せず、選択肢の文章だけで判断してしまうこと」です。
これを避けるため、2つの選択肢の違いは本文で判断するようにしましょう。
記述・論述解答
記述・論述問題については、以下の2点が重要です。
●採点基準を知る
・無理な引き延ばしがあったり、重要な部分が抜けている場合、ポイントを押さえていない証拠となる
→「どの部分を中心に書けば点数がもらえるのか」を把握しておく
●字数に合わせて書く
・設問が同じであっても、文字数が異なれば、書ける量は異なる
→量が違えば、内容も微妙に変わる
→文字数に応じて、過不足なく書く
これらを押さえていない解答は、採点する側から見れば一目瞭然です。
復習方法
解き終わった問題は、「完璧に解けるように」復習をしましょう。
完璧の基準は、「自分よりも現代文ができない人に解説して、理解してもらえるレベル」です。
「答えが分かったら終わり」ではなく、その解答根拠を説明できるようになりましょう。
まとめ
現代文は最高点と最低点の振れ幅がもっとも大きい科目でもあります。
振れ幅を小さくし、どんな文章でも解けるようにすることが、成績アップに重要です。
点数が安定しないのは、なんとなく問題を解いていることが原因と言えるでしょう。
この記事で書いてきたことを活かし、現代文・文章読解を得意分野にしてしまいましょう！
志望校に合格したいなら、武田塾。
突然ですが、質問です。
志望校に合格するための条件は何でしょうか？
答えは「入試問題で合格最低点以上の得点を取る」ことです。
すなわち、入試当日に「入試問題が解ける状態」になっていることが必要です。
ではここで、共通テスト英語の問題を解いてみてください。
<引用：独立行政法人 大学入試センター https://www.dnc.ac.jp/>
もし今これが解けない状態であれば、入試当日までに何をする必要がありますか？
「単語の意味を覚える」「文法を覚える」「速読力をつける」
こうしたことが必要ですよね。
単語の意味を覚えるにはどうすれば良いでしょう？単語帳で意味を隠しながら何度も反復しますよね。
文法の暗記も速読力の強化も同様です。自分で問題を解いていかなければなりません。
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