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英文和訳BOOT CAMP 2nd!!|武田塾京都校

英文和訳BOOT CAMP 2nd!!

どうも!京都の予備校と言えば武田塾京都校!講師のS.Yです!

もうすぐ12月ですね!

1月のセンター試験まで2ヵ月をきりました!

いよいよですね!

受験をするにあたって、勉強するにあたって、考えておいてほしいこと、知っておいてほしいことをたくさん書いてきた僕のブログですが、受験が近付くと直接受験に関わる知識を提供するブログの方が需要があるのではないかと思って、少しそういったブログを増やしていこうかと考えて書き始めた「英文和訳BOOT CAMP」!第2弾です!

第1弾はコチラ→英文和訳BOOT CAMP!!~要諦シリーズ第3弾~

英文和訳をする上で気をつけてほしいけれど、参考書等に「直接的に」書かれていることはあまりないポイントを抑えてもらうための演習形式のブログを書いています。

このブログを読むときは、紙とペンを用意して、答えを実際に紙に書くことをオススメします。

※最近の入試問題を用いることも多いと思います。大学名、年度、日程は明記しますので、先に過去問としてやりたい方は飛ばしてもらって構いません。

なお、以前、英文和訳をするときの日本語について(その1)というブログも書きました。

このブログ連載の前身的な位置づけになりますので、まだ読んでない(やってない)方は先にやってから、この連載に取り組むことをオススメします。

 

 

問題

 

 

問題

Dutch dairy exports might be even larger were it not for the fact that the Dutch eat so much dairy themselves.(同志社大学2017年度全学部日程)

 

がんばって紙に答えを書きましょう。

赤本の解説は4行ぐらいで終わっていて、行間だらけなのですが、ここでは行間がないぐらいていねいに解説を書いたので、しっかり考えて和訳を紙に考えて続きを読むようにしないと、効果が上がりません。

問題文を紙に写して構造把握をやってみるのも良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

解答

オランダ人自身がとても多くの乳製品を食べるという事実がなければ、オランダの乳製品輸出額はさらにもっと大きくなるだろう。

 

まずは答え合わせをしてください。

「ていねいに」答え合わせをしてください。

 

解説

2017年度の同志社大学全学部日程において、英文和訳問題として出題された文章です。

同志社大学の英文和訳問題はいかに点数の引きどころのない答案を書けるかが勝負です。

本問も、それほど難易度は高くないはずですが、引きどころのない、満点の答案を書くとなると差が出てくるのかもしれません。

「それほど難易度は高くない」と言いましたが、それは、文章が基本的な構文や単語のみで構成されていて、日本語に訳しづらい表現が含まれておらず、この英文が読めた人ならば全員ほとんど同じ日本語訳になるというような意味です。

ちなみに2017年度と言えば、僕が実際に受験した年度で、僕もこの問題を解きました。

解答速報を見て、解答例とほとんど同じ日本語だったのを覚えています。

上で書いた解答は、僕が実際の入試で書いたものをそのまま載せたものです。

解答速報は、序盤の「とても多くの」が「そんなに多くの」になっていた気がします。赤本では、それに加えて、「乳製品輸出額」が「乳製品の輸出額」になっています。

僕は入試本番で、「の」が2つ続くのがなんとなく嫌で、「乳製品輸出額」とした覚えがあります。

そういうわけで、個人的には思い出深い文章なのです。

答え合わせをして、少しでも日本語が解答と異なるところがある人は、その違いが本当に許容範囲のものか今一度見直してください。

「まあだいたい合っているし、〇だろう。」なんて適当なことをやっていると、不合格通知を見ることになりますよ。

 

さて、解説に移りましょうか。

英文和訳をするときは、まず何をするのでしたっけ?

単語力がつき始めたばかりの素人さんが犯しがちなミスとして、「頭から英語を日本語に置き換えていって、なんとなく訳していく」というのがあります。

このように訳していくのが絶対にダメだというわけではありませんが、それでうまく訳せるのは、単語も構文もすべて頭に入っていて、初見の文章であってもキレイに抑揚をつけて音読できちゃうような、ネイティブレベルの人ぐらいでしょう。

特に和訳問題として出題されるような、読みづらい構文の文章ならなおさらです。

普通の受験生は、まず「文全体の構造を確認する」ところから始めてください。

「マクロ的な分析」です。

 

本問では、

Dutch dairy exports が主語、might be が動詞、(be) even largerで比較級の形になっている......

といった風に、SVを丁寧に取っていきます。

”export(s)”が動詞か?と思っても、Dutch dairy が主語になるのはおかしい(∵「オランダの乳製品が輸出する」となってしまうから。)し、might be と続いているから、ここまでが主語だろうという風に考えていきます。

おそらくこの文章で一瞬戸惑うのは、次にwere が続いているところでしょう。

続きを読んでいって一瞬でなぜこのような形になるかピンと来なかったら、やはり「頭からなんとなく訳していく」方針は取らない方がよいです。

 

were が来ているので、仮にこれが主節のVだとしてみると、それ以前の‶Dutch dairy exports might be even larger”が名詞節でなければならないことになりますが、どう見ても違いますね。

そうであれば、were以前でSVは完結しているとみるのが自然で、別の文構造を検討する必要が出てきます。

ここまで来ればピンと来てほしいものですが、仮にすぐには分からなかったとして、先に進んでみましょう。

 

the fact that the Dutch eat so much dairy themselves.

the Dutch が主語で、eat が動詞、so much dairyが目的語、 themselvesも目的語。

SVOOと文が整っていますから、that は接続詞で、the fact that~は同格表現で間違いなさそうですね。

 

残る were it not for ですが、ピンときますかね。

ここまで来てピンと来なかったら構文が確定している部分を和訳して推測することになります。

おなじみの形に直せば、"If it were not for ~ もし~がなければ"ですね。

ここでは、仮定法の条件節が倒置になることによって、If が省略されています。

英文和訳問題ではこの形は頻出で、全統記述などの記述模試でもよく出題されています。

いまいちなんのことかピンと来ていない方は、Next Stageなどの文法問題集の仮定法のページなんかを見ておいてください。(ちなみにNext StageではPoint 035。)

 

ここまで分析すれば、「SがVするという事実がなければ、SはVだろう。」みたいなフォーマットが出来上がりますね。

これをやってはじめてミクロ的な分析ですね。細かい部分を訳していきます。

 

1.Dutch dairy exports might be even larger

Dutch:オランダの

dairy:乳製品

森永乳業のグループ会社にデイリーフーズという株式会社がありますね。乳製品の会社です。僕が通っていた小学校の給食で出されていた牛乳にはデイリーという商標が載っていた気がします。

exports は、辞書によれば、

1 不可算名詞 輸出 (⇔import).
2 可算名詞

A [しばしば複数形で] 輸出品.
B [通例複数形で] 輸出額.

となっています。文意に最も合うのは2-Bですが、2-Aとしても大丈夫でしょう。

might be:~だろう。

even は比較級の前に付いて、その意味を強めます。be larger だけで「より多くなる、より大きくなる」なので、訳出する上では、「さらにもっと」とするのがよいでしょう。

larger:exportsを2-A「輸出品」でとったなら「多くなる」、2-B「輸出額」でとったなら「大きくなる」として、日本語のコロケーションとして適切な訳を選択するべきですね。

つなげると、

オランダの乳製品輸出額はさらにもっと大きくなるだろう。」となりますね。

CHECK POINT

以下の点が、自分の書いた和訳文に現れているかを確認しましょう。分かって訳していても、書いたものに表現されていなければ、点数は付けられません。

・exportsの訳の選択が間違っていないか。

・evenの訳出ができているか。

・larger を正しいコロケーションで訳せているか。

  

2.were it not for~

先述の通りです。

「~がなければ」と訳します。

「~がなかったならば」と訳していれば、それは間違いなので減点です。

その訳は、"had it not been for~"の訳です。時制を勝手に変えるのは誤りになることがほとんどです。

仮定法は、時制を1つ過去にずらすことで、「距離感」を表すのでしたね。

ちなみに、続くthe fact that までを含めて、強調構文と捉えた人もいるかもしれませんが、that以下が完全文なのを見れば、違うと簡単に判断できますね。

CHECK POINT

以下の点が、自分の書いた和訳文に現れているかを確認しましょう。分かって訳していても、書いたものに表現されていなければ、点数は付けられません。

・時制

 

3.the fact that the Dutch eat so much dairy themselves.

the fact:‶the fact that ~”で、「~という事実」

that:同格の接続詞

the Dutch:オランダ人 定冠詞がついていますね。

eat:食べる

so much:とてもたくさん、そんなにたくさん。

書き手がわざわざmuch にso を付けているんだから、その通り訳すようにしましょう。

dairy:乳製品

森永乳業のグループ会社にデイリーフーズという株式会社がありますね。乳製品の会社です。僕が通っていた小学校の給食で出されていた牛乳にはデイリーという商標が載っていた気がします。(二度目)

themselves:彼ら自身

themselves のように、人称代名詞の所有格や目的格に-self,-selves がくっついている形のことを再帰代名詞といいますね。

再帰代名詞は、他動詞の目的語が主語と同じ人やものである場合の目的語として用いられます。

ここで、主語はthe Dutch ですから、「オランダ人自身」ということになります。

つなげれば、

オランダ人自身がとても多くの乳製品を食べるという事実」となりますね。

CHECK POINT

以下の点が、自分の書いた和訳文に現れているかを確認しましょう。分かって訳していても、書いたものに表現されていなければ、点数は付けられません。

・so の訳出

・再帰代名詞の訳し方

 

これらを組み合わせると解答のようになるでしょうか。

細かい言い換え表現は解答のとおりになっている必要はありません。

解説で書いたようなことが踏まえられていれば大丈夫でしょう。

なによりもやってはいけないのが、マクロ的な視点で見ることを怠り、文構造を捉え損ねること、フォーマットを誤ってしまうことです。

といっても、やはり文構造をしっかり捉えて丁寧に和訳すれば、解答とほぼ同じになります。

先述の通り、自分の書いた和訳文と解答の訳文との間で異なるところがあるときに、その違いが本当に許容範囲なのか、訳出の丁寧さに欠けるところがないか、慎重に確認する癖をつけておきましょう。不安があれば、講師に遠慮なく聞くようにしてください。(講師にもガバガバなのがいるかもしれませんが、そう思うときはセカンドオピニオンとして別の講師にあたりましょう。)

 

さらばじゃ。

 

 


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