青森県南、岩手県北の高校生・受験生の皆さん、こんにちは。
八戸市中心街、VIANOVAビル2Fの武田塾八戸校です。
受験生からあまり勉強するのが得意ではないと聞くことがある科目の中に、古文があります。
英語に関しては非常に多くのノウハウ本も出版され、いろいろなところで勉強法を確認することが出来ますが、古文の勉強法は単体で出版されることはそれほど多くないようです。
単語や文法を一通り終え、そろそろ長文読解に入ってきている人もいる時期ですので、古文の読み方についてお話を進めていきましょう。
古文を読む際の注意点!
難関校レベルでは完全な全訳が必要とされる場合も出てくるでしょうが、必ずしも全訳が必要ない場合もあります。
もちろん、出来る限り訳して読めることは理想ですが、古文を読む際にはイメージ力も大切にしましょう。
全訳しなくても対応できる場合もある
英語と古文は、同じ言語であることと、現代の日本語と違いの多い言葉であることから、全体を通しての勉強法は似ているところがあります。
単語・文法の重要性は言うまでもありません。
読解について見てみると、古文ではイメージ化の重要性がより強いと言えるでしょう。
古文を全訳し、完全に理解しようと思ってもなかなか難しい場合もあります。
理由は、勉強の進み具合にもよりますが、
・省略の多さ
・当時の文化背景の少なさ
などが挙げられます。
例えば、説話の中には仏教説話と呼ばれるものも多く出てきます。
その中には神仏が何かに姿を変えたり、人に憑依して登場することもありますし、「方違へ」などの現代の生活様式と違う部分が出てきた時に、背景知識が乏しいままでは何のことかよくわからない状況が起こってしまうことがあるのです。
その対策として、「古文常識」はある程度は頭に入れておきましょう。
「古文常識」のみまとめられた本もありますし、武田塾ルートにある富井先生の「古文読解をはじめからていねいに」などにも重要部分が取り上げられています。
それらの知識を最低限確認しておきましょう。
その上で文章をイメージ化できるようにすると解きやすくなることがあります。
イメージ化とは
説明するまでもないかと思いますが、イメージ化とは字のごとく、頭の中にその場面を映像的に思い浮かべることです。
古文常識を扱った参考書には、説明のために絵が所々に盛り込まれています。
その絵をそのまま覚えてみてはどうでしょうか。
例えば、
寝殿造りの部屋の中で、枕草子を書いた清少納言がいた場所はすぐにイメージできますか?
外から男の人が垣間見している様子は思い浮かべることが出来るでしょうか。
男性が日の装束を来ている姿は想像できるでしょうか。
などなど、小説を読んだ時に自分なりのイメージ像をつかむのと同じような感覚で、そのお話の場面を絵で浮かべてみてください。
(例えば、私はハリーポッターシリーズを読むと、エマ・ワトソンさんを始めとする映画のイメージが頭に浮かんでしまいます)
無味乾燥な文字があっという間に変化するでしょう。
そしてその映像の中で、あらすじをとらえるように意識しましょう。
省略を制する者は古文を制す
イメージによる感覚読みだけだと深い読みにはなりませんよね。
感覚的なものに正しい理論的な読み方をプラスしたいと皆さん思っているでしょう。
基本文法(動詞・助動詞・助詞)を学ぶことは言うまでもありません。
正しい読みに向かう際、その後に注意してほしいことが「省略」に慣れることです。
現代日本語でも主語が省略される(主語がない)ことは多いですが、古文はその比ではありません。
ここを制することが誤読を防ぐ一つの方法になるのです。
ポイントは2つ
省略には「係り結び」の結びの消滅などもありますが、やはりポイントは「主語」の省略です。
これを見分けるには次の2点に気を付けましょう。
①助詞の働き
②敬語の使い方
この2つが主語を見破るための基本の2つとなります。
これだけではうまくいかない場合もありますが、この2つが出来るようになるだけでも大分楽になります。
そして先程のイメージ化も合わせて読んでいくと、徐々に全体像がつかめるようになってきます。
動詞を見つけたら主語を書き込もう
主語の省略対策として、文章を読んでいて動詞を見つけた時、もし主語が明示されていなければ書き込む練習をすることをおススメします。
後で現代語訳を確認したときに主語がを正しく読めていたかどうかを必ず確認しましょう。
会話がある時には、誰の発話かにも注意を払うようにしましょう。
問題量をこなすことも大切
基本的な力がついてきたら、後は問題数をこなしましょう。
もちろん、正しい勉強法を使ってです。
問題が解けた、解けなかった、そして間違えた問題は正しい答えを確認する、
はもちろん大切です。
ですが、ここで終わってしまってはいけません。
・主語の確認
・助動詞の識別
・語彙の確認
など、精読の練習を怠らないようにしましょう。
その積み重ねにより、より速く意味を取れるようになっていきます。
おわりに
古文はもちろん日本語ではあります。
ですが、現代日本語と大きく異なっている部分も多いです。
「語彙」「時代背景」などが違うため、英語とは違った意味での誤読が出てくることがあります。
イメージと理論の2本柱で正しく読み取れるようにしましょう。
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