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現代文の勉強の仕方~問題解くだけだと成績上がらない~

現代文は鍛えられます!!!

現代文に勉強の仕方なんてあるのか?とよく聞かれますが、あります!

やり方は簡単です。

文/文章を正確に読めるようになること」です。

段階的に説明していきます。

一文を正確に解読できるようになってください

最初に必要なのは、

一文の論理関係を読み取れるようになる」ことです。

基本的には、中学の国文法を復習するのが一番です。

少し、例を出して説明します。

例文1

彼は昨日よく寝たので、朝の目覚めが良かった。

「寝た」の主語は何でしょうか?

「彼」ですね。

じゃあ、「良かった」の主語は?

「目覚め」ですね。

主語と述語が分かってりゃ解けます。

 

例文2

昨日は朝ごはんを食べたのに、僕はテストができなかった。

 

「食べた」と「できなかった」の主語を特定しましょう。

 

「僕は」「食べた」 

「僕は」「できなかった」

ですね。

 

「昨日は」の「は」は副詞として日時を表しています。

昨日を主語にすると、昨日が食事をする(?)ことになります。

あとに登場する「僕」が省略されていると考えるべきです。

 

「テストが」の「が」は行為の対象を示します。

テストをできなかったと言い換えても違和感ないでしょう。

 

上に書いたような内容を見て「?」となる人は、一度中学校の国文法を復習することをオススメします。

大して難しくないですから、1カ月くらいで復習期間も含めて勉強してください。

 

国文法の説明付きの問題集を1冊やれば十分です。

『くわしい問題集国文法』とか

『くもんの中学基礎がため100%中学国語文法編』

ここらへんは本屋で普通に売ってると思います。

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短い文章の構造を把握できるようになる

以下の文章はM.ウェーバー著、梶山力訳『プロテスタンティズムの倫理と資本主義』から引用、一部中略、表現の変更をしたものです。

これを使って、短い文章の構造把握をしてみましょう。

 

1⃣ かやうにドイツに於て、カトリック教徒が近代の営利生活に携はることが少いといふことは、古くから認められ、今日で一般に認められてゐるところの経験と相反する点において、一層注意されねばならない。

2⃣その経験といふのは、民族或ひは宗教の上での少数者は、それが「被支配者」の集團として「支配者」と對立する地位にある場合には、(中略)別して著るしく営利生活の方向に進むのが常であって、(中略)この方面に發揮しようとするといふことである。

(中略)

3⃣ところが、ドイツのカトリック教徒については、この種の影響は全然、或ひは全然とはいへないにしても、顯著な事實としてはみることが出來ないのである。(中略)いくらかでも、特に顕著な経済上の発達を遂げたという事実をみることは出来ない。

4⃣むしろ、事貨の示すところは次の通りである。即ち、プロテスタントは(特に後に論究する一定の教派が著るしいのであるが)、支配者の地位にある時に、被支配者の地位にある時にも、また多數者の地位にある時にも、少數者の地位にある時にも、別して經濟上の合理主義を愛好する傾向を有しており、これに反してカトリック教徒は、前者の立場にある時にも、後者の立場にある時にも、常にかかる傾向を警って見なかったし、今日でも見るを得ないといふことである。

5⃣これによってみれば、右のやうな生活態度の上の相違の原因は、概してそれの信仰の恒久的・内面的特質の中に求められるべきであつて、その一時的・ 外面的な歴史上政治上の環境の中に求められるべきではないのである。

 

問 筆者が「ドイツでカトリック教徒が近代の営利生活に携わることが少ないこと」を注意すべきとするのはなぜか?

 

はい、では考えましょう~。

まず第一段落で、設問部分を鍵括弧で囲んでみました。

 

「かやうにドイツに於て、カトリック教徒が近代の営利生活に携はることが少いといふこと」は、古くから認められ、今日で一般に認められてゐるところの経験と相反する点において、「一層注意されねばならない。」

 

上でオレンジに塗った部分があるから、注意する必要があると分かりますね。

 

でも、これだと「今日で一般に認められてゐるところの経験」が良く分かりませんね。

そこで第2段落を見ると、「その経験といふのは」とあります。

以下で経験が何を指すのか分かりそうです。

 

その経験=

民族或ひは宗教の上での少数者は、それが「被支配者」の集団として「支配者」と對立する地位にある場合には、(中略)別して著るしく営利生活の方向に進むのが常であって、(中略)この方面に発揮しようとするといふことである。

 

言い換えれば、「民族や宗教の少数派が被支配者の地位にある場合、営利生活の方向に進むのが一般的である」

と言えます。

 

つまり、答えは「古くから現在まで認められる、民族や宗教の少数派が被支配者の地位にある場合、営利生活の方向に進むのが一般的であるという経験と相反するから」

でOKですね。

 

これが、傍線部①はなぜか?1~4から最も適切なものを答えよ。

というような設問の場合も、上と最も同じ選択肢を選びます。

 

上のようにほとんどの現代文の選択問題は、文の繋がりや同じ意味を指す言葉を探して、傍線部の指す内容や、傍線部と他の文の関係を考えれば解けます。

選択肢と似ている文を本文で探すような間違い探しではありません。それをやると、引っ掛け目的の選択肢に嵌められます。

必要なのは読解力です。

 

こういう問題を解くための読解力は、問題をたくさんやるよりも、文章構造を正確に読み取る練習を30分くらい時間を取って練習することが必要です。

 

こういう練習をする参考書としては『ゼロから覚醒現代文』が国文法の正確な読解から始めて、文を正確に読む技術を書いてくれているのでオススメです。

あとは、基礎レベルの問題集の設問部分で練習しましょう。

 

問題文全体の構造を把握できるようになる

最後に少し長くして、問題文全体の文章構造を考えてみましょう。

 

問 形式段落1⃣~5⃣において、筆者が主張したいことは何か?

 

1⃣かやうにドイツに於て、カトリック教徒が近代の営利生活に携はることが少いといふことは、古くから認められ、今日で一般に認められてゐるところの経験と相反する点において、一層注意されねばならない。

2⃣その経験といふのは、民族或ひは宗教の上での少数者は、それが「被支配者」の集團として「支配者」と對立する地位にある場合には、(中略)別して著るしく営利生活の方向に進むのが常であって、(中略)この方面に發揮しようとするといふことである。

(中略)

3⃣ところが、ドイツのカトリック教徒については、この種の影響は全然、或ひは全然とはいへないにしても、顯著な事實としてはみることが出來ないのである。(中略)いくらかでも、特に顕著な経済上の発達を遂げたという事実をみることは出来ない。

4⃣むしろ、事貨の示すところは次の通りである。即ち、プロテスタントは(特に後に論究する一定の教派が著るしいのであるが)、支配者の地位にある時に、被支配者の地位にある時にも、また多數者の地位にある時にも、少數者の地位にある時にも、別して經濟上の合理主義を愛好する傾向を有しており、これに反してカトリック教徒は、前者の立場にある時にも、後者の立場にある時にも、常にかかる傾向を警って見なかったし、今日でも見るを得ないといふことである。

5⃣これによってみれば、右のやうな生活態度の上の相違の原因は、概してそれの信仰の恒久的・内面的特質の中に求められるべきであつて、その一時的・ 外面的な歴史上政治上の環境の中に求められるべきではないのである。

 

はい、ではこちらも考えてきましょう。

こういう問題で大切なのは、段落の役割と、段落間の関係性を把握することです。

 

1⃣は問題提起でしょう。「ドイツのカトリック教徒の特徴に注意しなければならない」と主張しています。

 

2⃣ 1⃣で述べた「経験」について詳しく述べています。

3⃣ ドイツのカトリック教徒には2⃣の経験が当てはまらないことを述べます。

2⃣と3⃣は、1⃣の主張の根拠になっています。「民族・宗教的少数者に当てはまる経験がドイツのカトリック教徒には当てはまらない」から、「ドイツのカトリック教徒の特徴には注意しなければならない」わけです。

これは、前節に述べた通りです。

 

4⃣ 1⃣~3⃣で示したカトリック教徒の特徴から、ドイツでの資本主義の発達はプロテスタントによるものであるというを進めます。1⃣~3⃣の論から順番に論を進めていることが分かります。

5⃣ 4⃣で述べられたから、カトリック教徒とプロテスタントとの経済合理主義の差異は信仰の内面に求められること結論付けられます。

 

1⃣~4⃣までを論じて5⃣という結論を出すことがこの文章の目的です。

まとめるなら、筆者の主張したいことは、「ドイツのプロテスタントとカトリック教徒の経済活動での態度の違いは、信仰の恒久的・内面的特徴に求めるべき」ということです。

 

長い文の読解では、段落の内容を見比べながら、筆者が論を重ねる論理展開を俯瞰的にたどることが重要です。

多くの参考書では、要約の形で、文章のアウトラインを示してくれています。

自分で文章の流れを考えて、参考書のアウトラインと論理展開が一致するか確認することで長い文の読解力は身に着きます。

参考書では、『現代文ポラリス』(要約と文解釈が充実)『現代文のアクセス』(図解されていて分かりやすい)『現代文読解力の開発講座』(文が少し難しいが、解説は一番詳しい)がいいと思います。

 

これは30~1時間くらいかかります。やるなら、長期休みか土日にどうぞ

 

最後に~志望校別どこまでやるべき?~

文章を正確に読む技術を身に着けることが現代文では必要という話でした。

論理的に考える技術であってフィーリングではないので勉強の仕方はあります。

ただ、問題解くだけだとあんまり成績が上がらないので、上で書いたような構造分析の練習をしましょう。

 

正直、関関同立までなら短い文の構造を正確に把握できれば解けます

(たま~に傍線部と解答根拠が大きく離れている問題がありますが。まあ、そんなに多くないです。)

(関関同立は記述問題があります。あれは、全体の把握が必要ですが、そこまで難しくないし、他の問題で落とさなければそこまで問題ないです。)

(記述できるようにあるよりは、英語と社会を取りに行った方が楽というのもあります。)

 

国公立早慶の場合、段落同士の関係を意識しないと厳しいので問題文全体の構造も把握できるようになりましょう。

慶應は国語じゃなくて小論文ですが、課題文の要約できないとアレは解けないので上で述べているものは出来ないと無理です。

 

 

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