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相性から考える早慶受験の考え方!

こんにちは!武田塾武蔵小杉校の三浦です!

 

今日は、早慶を受験したい受験生に向けて、偏差値基準ではなく相性を考えた受験戦略の着眼点をまとめていきます。

 

早慶は学部自治が強いと言われるくらい、入試問題も多種多様です。一般的な偏差値や入りやすさを考えて志望校を決めることもありだとは思いますが、自分の得意や不得意にあって志望校を選択しないと思わぬ壁に突き当たってしまうこともあります。

 

文系で早慶を受けたい場合には、偏差値に惑わされずに各学部と自分の相性を考える必要があります。そのためには、以下の3つのポイントを考えてみると新しい考え方が出来るでしょう。

 

第一の基準 興味がある学部を受けるために興味の幅を開拓せよ!!
第二の基準 英語の得意分野を考えて伸ばしていけ!
第三の基準 現代文と小論文対策は両立出来る!

 

また、中途半端に全ての学部の紹介をするのも良くないので、今回は以上の観点から意表を突いて慶應文学部経済学部がオススメな理由も紹介します。最後までチェックして早慶受験の戦略を考え直してみてください。

 

何よりも大事なのは、小手先の偏差値に目を眩ませずに、勇気と熱意のある受験生が本当に成績を伸ばせる受験戦略を立てることです。

 

 

 

前提:選択科目について

今回のブログの前提です。

 

早慶に限らず、私大入試では苦手な科目がひとつでもあるなら、高確率で第一志望には受かりません。そのため、選択科目の戦略も非常に重要なのですが、ここでは割愛します。というのも、早稲田商学部の数学が異常に難しいことなどの例外はありますが、基本的にはどの科目も基礎的な出題が多く、他科目と比べてMARCHとのレベル差が相対的に小さいからです。歴史科目に至っては、MARCHの方が難しいという声もよく聞くほどです。

 

強いて言うならば、早慶レベルの英語となると世界史的な常識を前提にした長文の出題が増えることに気を付けておきたいところです。選択科目だから自分の得意なものを選んで勝負すれば良いと思いますが、教養が足りない自覚があるなら、ザックリとした世界の歴史を理解しようとする姿勢は必要でしょう。

 

三つの基準

第一の基準 興味がある学部を受けるために興味の幅を開拓せよ!!

では、本題に入ります。

 

難しい大学だからこそ、一般人の考え方の真逆を行くべきでは無いでしょうか?まずは、興味がある学部にこだわって勉強するべきです。

 

早慶の入試問題が学部ごとに異なっているのは、単なる学部自治が強いからだけではなく、それぞれの学部に特徴的な思考力を試しているからだとも言えます。

古くからある考え方ですが、勉強したいことを勉強するために受験をする受験勉強は学問の準備段階である。この信念は、度重なる入試改革でも(少なくとも早慶入試においては)崩れていないと思います。周りの高校生の意見や相対的な偏差値なんか気にするよりも、入試問題を作る大学側が求めている要求に自分を合わせに行くことが一番の合格の近道です

 

入試で求められる思考力:慶應経済学部の英語を例に

 

慶應経済学部の英語長文を例に上げると、出題される英文の議論は(敢えてざっくりと言うならば)メリットとデメリットを比較するものが基本となり、それを題材にして自由英作文で自分の意見を述べる課題が課されます。ところが、英語そのものの難易度(構文や文法、語彙など)は他学部よりも低く、議論そのものも思考方法に慣れてしまえばシンプルなものが多いです。

 

早慶入試では、このように学部ごとにそれぞれ独特な思考力を求める傾向があります。その事情を踏まえるならば、自分は〇〇学部に入るんだという自覚を持って、入試問題で求められている思考力をメタな視点で身に付けに行く姿勢が絶対に必要となります。逆にその姿勢さえあれば、問題そのものは他学部よりも簡単に見えていくので偏差値の壁を超えることはそこまで難しくは無いでしょう。

 

そう思えば、自分にとって少しでも興味がある学部のことを第一に考えて勉強することが一番正しい学習方法だと思います。基本的には、興味のない学部の議論を深めようとは思えないはずですから。

 

今の自分に合ったところを探すか、自分が変わろうと決意するか!!

 

ただし、どんなひとにも自分にとって馴染みが無く苦手な議論が存在すると思います。

 

そうなれば、取るべき選択肢はふたつに分かれるでしょう。今の自分が得意な思考方法、自分に合っている学部を探す方向がひとつの道です。しかし、まだ学問の手解きを受けていない高校生が自分の適性を安易に判断するべきではないとも思います。結局のところ、そうした思考方法を伝授してくれる高校の先生も、予備校の先生も少ないのが日本の教育事情なのですから。

 

だからこそ、多くの人に薦めるのはもうひとつの道です。行きたい学部に受かるためには教科学習の枠組みや受験の常識を越えて何でも学ぼうとすること。やってみないと自分の可能性は分からないのだから、これから挑戦してみる姿勢を持つこと。今の自分を変えようと決意すること。その大学に、その学部に行きたい、学びたいと思うならば、大学の学問に興味を持つこと。そして、自分で考えて調べて考え抜こうとすることこそ、頭ひとつ抜けた日本一の私大を受験するために必要な姿勢です。難関大の受験では、受験勉強の過程で何を得たのかによって、自然と入りたい学部との適性を診断されているといっても過言では無いと思います。

 

第二の基準 英語の得意分野を考えろ!

 

慶入試の具体的な壁と言えばやはり英語です。イメージしやすい喩えで語るならば、MARCHまでが勉強するための教材英語であることに対して、早慶はネイティヴが日常で読む実践英語です。兎にも角にもきちんと英語が出来なければ、早慶合格は絶望的です。

 

しかし、同じ英語と言っても問われる能力は学部によって変わることを踏まえるべきです。慶應には辞書を持ち込んで記述式の長文問題を一題解くだけの文学部があります。たとえば、脳の回転速度は速くないけど、丁寧に文法と解釈を学習することの出来る人であるならばチャンスがあります。早稲田大学の英語は時間が無いという観点からだけでも総じて難しいと言えます。加えて、文法や構文解釈のアプローチを取って問題を解く比重の高い教育学部に対して、意味ベースの理解力や幅広いテーマや文体の文章を読解する力を問う文学部や文化構想学部の入試もあるなど、色とりどりです。

 

英語力とは総合力なので、文法を軽視したりはしないで欲しいですが、とりわけ英語力のどの部分を鍛えるかによって学部ごとに相性が変わってきます。加えて、昨今では4技能入試の導入に伴って、併願の戦略もガラッと変わりました。こうした事情を踏まえて、自分はどの学部を受けることにするか、総合的に戦略を立てるべきだと思います。

 

第三の基準 現代文と小論文対策は両立出来る!?

 

世間では慶應と早稲田の併願は両立出来ないとされています。ところが、きちんと小論文の入試形式を分析すると現代文の能力を問うている学部が多いので、両立は学習方法のバランス次第だと思った方が良いです。慶應で手一杯の人が早稲田を受けるのはやめたほうが良いですが、早稲田をしっかりと対策した人は学部の相性によっては慶應の受験を検討しても良いと思います。

 

基本的に慶應大学の小論文には課題文が与えられており、純粋な小論文の形式というよりは課題文を正確に要約出来るかという現代文の能力が大きなウェイトを占めています。最低でも、現代文の参考書で言えば『現代文読解力の開発講座』で要求される要約力を身に付けてから小論文に挑む必要があります。このことを踏まえると、対策で重なる部分が多い事実があります。             

 

加えて、多くの受験生(下手をすると一部の受験業界の人たち)が勘違いしているのは、小論文に発想力や文章力といった特別な対策が必要だと思っていることです。大学できちんと学問をやってきた立場から言わせてもらいますが、これは大きな誤解です。知識を持ち合わせていない高校生が主張する独創性など、大学教授からみるとどれも似たり寄ったりなものにしか見えないでしょう。オリジナリティは模倣から生まれます。だからこそ、慶應大学の入試では課題文が与えられて、いわば課題文の内容を踏まえて何を考えられるか、という読解力の延長上にある分析力が問われているのです。

 

高校生同士でディスカッションしたりすることに意味が無いとは思いませんが、正直なところ知識が無くお喋りしかしたことがない高校生同士で感想をぶつけ合っても大した成長は期待出来ないでしょう。学問的な思考方法の手解きを踏まえて、初めて思考力は成長していくものです。推薦入試の重要性も増している時代ですので、大学が求めている思考力を鍛える勉強方法について、後日、別記事で紹介したいと思います

 

結局のところ、読解力が重要である点はどの大学の入試も変わりません。ならば、現代文は満点を取りに行くつもりで学習をしていく。どんな文章でも読みこなせるようにしておく。まずはこれを土台にしていれば、書き方の型を身に付けるだけで分析力が付随して伸びてくるので、慶應の小論文対策は短期間で合格レベルに持っていくことが出来ます。ただし、適切な指導や添削を受けなければ非常に中途半端な結果になってしまうことが前提になるんですけどね。

 

オススメ学部紹介

入りやすい学部のワナ!?

最後に、こうした見方から、注目の学部を紹介しておきます。偏差値で見れば難しいとされる学部でも、得意を生かせれば十分に狙いやすいはずです。

比較的に受験しやすい学部として慶應商学部と早稲田教育学部が紹介されることが多いですが、実際には時間制限が厳しかったり求められる得点率が思っていたよりも高いため、簡単とは言い切れません。ひとによっては、以下の二学部の方が受験しやすいかもしれないので、検討の候補に入れて良いと思います。

 

慶應文学部

先述したように、慶應文学部の英語は、辞書を持ち込むことが可能な記述式の試験となっています。早慶入試を対策するうえで、精読が出来るようになってから少しずつ読む速さを上げていくことが大きな課題になってしまうところ、精読さえ出来れば何とかなる試験になっていることは、真面目に頑張る受験生を救い出すと言っても過言ではないでしょう。多くの受験生は辞書の効果的な使い方も知らないまま受験するわけですし、きちんと対策をすれば穴場になるとも言える学部です。文章はかなり難しいんですけどね。

また、小論文は課題文をまとめる問題が半分を占めており、求められる意見論述も課題文の読解を転用するだけなので、現代文力さえしっかりとあれば比較的クリアーしやすい試験でしょう。世界史と日本史の難易度もそこまで高くないので、比較的に狙い目な学部と言えます。

ちなみにですが、文学部のことを調べてもらえば分かるように、文学そのもの以外にも、社会学や心理学など、幅広い研究領域から自分の専門を選択出来ることも文学部の魅力です。しかも早慶の文学部は入ってから専門を決めれるところがMARCHとの大きな違いになっているんですよね。英語と小論文では教養が求められる出題ですが、色んなことに興味があって学部選びに困っている受験生にオススメです

 

 

慶應経済学部

慶應経済学部の特徴は、意外にも英語長文が簡単なことでしょう。むしろその後の自由英作文で差がつく試験になっていると言えます。面白いことに、入試改革によって立教大学を目指して英検準一級の点数を稼ぐため、英作文に力を入れた受験生が増えてきているはずです。もし慶應に興味があるのならば、もう少し頑張って狙ってみるのはどうでしょうか?多くの早慶受験生は英作文の対策を後回しにしているので、英検準一級組にとっては非常に有利な学部に変わってきているはずです。

また、歴史科目の出題範囲が近世以降となっているので、記述式の対策が必要とは言え、時代を絞って特化すれば良いだけなので、幅広い知識が問われる文学部や教育学部よりも対策はしやすいと言えます。近現代史が苦手な受験生もいると思いますが、そもそも今の私立入試では、苦手な範囲があるとどこの大学でも失敗してしまいますから、出題範囲が決まっている分だけ、ゆっくりと先回りして対策をしていれば対策もしやすいはずです。

数学選択で挑む場合は、国立組や理系から受けに来ている人もいることを想定して、取れる問題を確実に取り切れるように学習をして欲しいと思います。

 

まとめ

今回お伝えしたかった内容のまとめです。

 

一、学部への興味を深めて思考力を鍛える必要性。

二、英語の能力別に得意不得意を考えて受験戦略を考える必要性。

三、小論文と国語対策の両立は不可能ではないので、もう少し柔軟に戦略を考える必要性。

 

以上のことに加えて、

英文を読むのは遅いけど精読が得意な人にオススメな慶應文学部

英作文が得意な人にオススメな慶應経済学部

を紹介させてもらいました。

 

あまり言われてこなかった学部選びの戦略についてお話ししたつもりですが、基本的には興味がある学部を受けるために勉強するべきだと言ってしまった以上、他の学部を受けるためにどうやって成績を伸ばしていけば良いかも徐々にブログで紹介していこうかと思います。ひとまず次は、早稲田対策の要となる英文速読力と思考力の関係性についてお話しさせてもらおうと思います。楽しみに待っていてください。

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