【京都市の予備校武田塾】早稲田大学先進理工学部の受験合格体験記

皆さん、こんにちは！武田塾京都北大路校講師の野中です。

今回は早稲田大学先進理工学部の入試問題傾向について私自身の受験合格体験も踏まえお伝えしたいと思います。

早稲田

理工学部の説明

早稲田大学の理工学部は基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学部の3つがあり、すべて同日に試験があるためどれか1つを選んで受験することになります。私の受けた先進理工学部はさらに6つの学科に分かれており第二志望まで出すことが出来ました。各学科により合格難易度も異なるため志望学科の選択も非常に重要になっています。また多くの東京大学、京都大学をはじめとした難関国公立大の受験生は併願校として受験するため合格難易度は非常に高いと言えます。

入試は360点満点で、英語120点、数学120点、理科120点満点で2科目で受けますが学科によって受けられる科目や配点の比率が異なるので事前によく下調べしておきましょう。

出題の特徴

実際に私が過去問を勉強したり、本番の試験を受けた経験もふまえ、各科目説明していきたいと思います。

英語

早稲田大の理工学部の英語は長文読解、整序問題、文法問題、語彙問題など様々な形式の問題があります。また理系学部ということもあってグラフの読み取りや金利の算出など論理的な思考を見たり、計算させる問題があることが特徴的です。なお、英作文はありません。問題数が非常に多いことで有名で最後まで解き切るのは難関大志望者でも容易ではありません。時間が足らず最後にやみくもにマークシートを塗りつぶす受験生が多発し、受験生の間では通称「ロト６」と呼ばれていました。笑　
しかし英文自体の難易度はそれほど高くないので情報を落ち着いて処理することを心がけましょう。英語は最後に受けるのですが慣れれば得点は稼げるのであきらめないことが肝心です。

数学

数学は全部で大問５問の出題で数Ⅲの微分積分からの出題が多い傾向にあります。計算量が豊富なため正確に計算する力を養いましょう。また証明問題も出題されるため論証を書き切る訓練も必要です。私はやさしめな問題と難しい問題の区別が割とはっきりしているなという印象を持ちました。そのため解けそうな問題を見分けて解く事も勝負の分かれ目な気がします。また大問1つにつき小問も何個かついている問題も多かったので1問でも解けるものは解く姿勢も大事です。

物理

物理は大問3つで構成されていて、力学1問、電磁気1問、熱と波動が年に交互に1問出題されています。原子も頻度は少ないですが出題されています。印象としては最初の数問は比較的易しくて手が動きますが途中で難問があり時間をかけすぎると失敗してしまうような作りになっている感じを受けました。問題の設定はそれほど特殊なものではなく見覚えがあるようなものが多いです。ただ普段と違う切り口で聞かれたり、高い計算力を問われるのでしっかり対策しましょう。また学科によって物化の比重が違うので時間配分も考えましょう。化学の比重が大きい学科を受けるなら前述したとおり最初の数問は解きやすいので深入りしすぎないのも戦略の１つになります。

化学

化学は第1問はマーク式で理論、無機、有機の範囲から出題されます。第2問は主に理論、無機の範囲から出題されます。第3問は有機化学の範囲から出題されます。

第1問の特徴ですが1つの小問につき3つの選択問題があり全ての選択肢が合わないと正答にならないようになっています。個人的な感想としては３つのうち1つでも間違えば得点できないのはリスクが高いような気がしてあまり深入りせず第２，３問に時間をかけた方がよさそうな感じがしました。ただ知識問題も多いため取れるものは時間をかけず取れるようにしておくのは重要です。

第2問は頻出の製造法、化学平衡の出題が中心です。知識、計算、論述問題が出題されます。特徴としては知識問題はそれほどマニアックではないですが計算問題が厄介です。【モル計算】は必ず出題されるため途中経過を含め解答できるようにしましょう。

第3問は有機化合物の構造決定や高分子化合物についての問題が出題されます。特徴の1つとして実験法について出題されることが挙げられます。手薄になる知識なので教科書をチェックしておきましょう。難易度は年度によって変動しますが天然高分子化合物の範囲が難しいような気がします。最低限グルコースの構造式くらいは暗記した方が良いでしょう。全体的に特殊なことは聞かれないと思うので暗記できる構造式や化学式は暗記しておくと武器になります。