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「日本初!授業をしない」大学受験予備校の武田塾 京都校です。
今回は、京都校の在籍講師による過去問についてのお話をしてみたいとおもいます。
なんとなく受験前は過去問を解けばいいと思っていませんか?
こんにちは、武田塾京都校、講師のK.N.です!
前回は僕の所属する法学部について紹介をしましたが、今回は過去問についてお話していきたいと思います。
おそらく、みなさん受験勉強において過去問を必ず解くことになると思います。しかし、過去問を解くという勉強方法があまりにも当たり前すぎるせいで、「なぜ過去問を解くのか?」「過去問演習でどのような力を身に付けるのか?」といった目的意識が欠けてしまう傾向にあります。
以下で見ていくように、過去問演習をする目的は多種多様です。そして、「受験に合格する」という目的達成に不必要なのであれば、別に過去問演習はしなくてもよいのです(この視点が欠けている人が本当に多いように思います)。というわけで、ここからは過去問を使用する目的について再確認をしていきましょう!
ゴールを確認するための過去問
ゴール地点がわからないとゴールはできません!
さて、まず1つ目の大きな目的は、「ゴール地点を確認する」というものです。
例えば、あなたがマラソン大会に出場するとします。そのときに必ず確認しなければならないのは、そう「ゴール地点」ですよね。どこがゴールなのかわかっていなければ、どこに向って走ればよいのかわからず、ゴールをすることは不可能なわけです。
これは、受験勉強の場合も同じです。そもそも「どんな問題がでるのか?」「どの程度の難易度なのか?」を知らない状態で、受験対策ができるはずがありません。もちろん、私たち講師はそのゴール地点を把握しているので、日々の課題をこなしてくれればゴールに近づいていくのですが、実際に勉強するのは生徒自身です。自分が、どこに向かっているのか?が分かっている状態か否かは、勉強の質に大きく影響してきます。
そこで、まずは受験勉強を本格的に始める1年前に(今高3生の人は今すぐに)、志望校の過去問を解いてみるようにしましょう。そして、①難易度②どんな問題がでるのか(英作文はでるのか?でるとして自由英作なのか和文英訳なのか?といったことです)を分析して、③そのためにどのような勉強をすればよいのか?を考えてみてください。
定期的にゴールと自分の距離を確認しよう!
このように、1年前の段階で過去問を解いてみたら、夏休み、秋ごろ、、、という形で定期的に過去問を解いてみましょう。そうすることで、今の自分と志望校までの距離がわかり、自分の勉強の進捗度合いを知ることができます。
力を身に付けるための過去問
さて、先ほどは合格というゴールを知り、その距離を測るという使い方を紹介しました。このような使い方はできるだけ早い段階でやった方がいいですが、ここからはある程度実力がついて、ある程度過去問を解けるようになった段階での使い方を紹介していきます。
時間配分等の、本番のテクニックを身に付けるための過去問演習
まずは、時間配分や、問題を解く順番、マーク式に慣れる、、等の勉強面とはあまり関係ないテクニックを磨くという使い方です。
特に、共通テストの場合には、各科目時間が厳しく設定されているので、実力のある人でなければ、時間内に全問を解ききることは難しい科目もあります。そのような場合に、どのような時間配分・解く順番が一番点数を確保できるのか?という戦略を立てる必要があります。
まずは、解く前に大問毎に時間配分・解く順番等を決めましょう(第1問は10分、第2問は8分、第3問は6分、、という具合に)。その上で、実際に決めた時間・順番通りに問題を解いてみてください。その後、「もう少しここは時間が必要」「この問題はどうせ解けないから時間をあまりかけない」といった形で、もともと決めた時間配分等を修正していきます。これを繰り返すことで、徐々に一番よい時間配分・順番が生み出せるわけです。
実力を身に付ける過去問演習
次に、過去問演習を通して、自分の学力を上げるということも考えられます。ここで注意しないといけない点は、近年過去問で出た問題は基本的にもう一度出題されることはないという点です。
そこで、以下のように考えると良いと思います。
①英語、国語といった同じような能力が必要な科目は過去問で実力強化をすべき
特に英語長文は、構文を把握して、文章の論理を理解するという基礎的な能力があるかどうか?が問われます。国語も同じように、論理を把握できるか?古文ならば品詞分解が適切にできるか?といった点が問われます。これらの能力は、去年の問題と今年の問題が別の問題だったとしても、同じように力を発揮できるわけです。なので、英語や国語は過去問で学力を鍛えることが可能です。
一方で、歴史のような科目は、去年出た単語が今年もでることは考えにくいので、過去問で実力をつけるということは難しいと言えます。歴史のような科目であれば、どんな問題がでるのか?を把握しておいて、当日出そうな問題を市販の問題集で勉強した方が効率がよいわけです。
数学は場合によると思います。典型的な問題が出る大学であれば、過去問で出た問題がもう一度でることはないので、基本的には市販の問題集で勉強をするのが効率的です。一方、その大学の問題特有の考え方が必要な場合には、過去問で考え方の癖のようなものを身に付ける必要があります。
②過去問特有の問題が出る場合には、過去問で解き方を身に付けるべき
例えば、この大学では特殊な穴埋め問題や、並べ替え問題がでるとします。そのような問題を扱った問題集はあまりないと思うので、そのような特殊な問題の練習は過去問を使ってやるしかありません。
③ ①と②に当てはまらない場合には、実力をつけるには市販の問題集の方がよい
以上の①②③のステップで、実力をつけるために過去問を用いればよいか?を考えていくとよいです。
あえて過去問をやらないという選択肢もある
さて、このように見ていくと、過去問によっては過去問をあまりやらなくてよい場合(むしろ過去問演習は時間の無駄となる場合)があるわけです。
例えば、さきほど見たように、歴史系の科目では、あまり時間配分等は問題とならないことが多いし、過去問の問題は二度とでてきません。そうすると、ゴール地点を確認するという使い方だけをして、勉強は市販のテキストを一生懸命やる方が効率が良いわけです。
数学でも、典型的な問題が出る大学だったら、ゴール地点の確認と本番のテクニックさえ身に付ければ、あとは市販のテキストを固めるほうがよいわけです。
このように、過去問をなぜやるのか?という目的を考えると、この科目はこのような過去問の使い方をしよう、という形で過去問演習をより有意義なものにすることができます。思考停止で過去問演習に取り組むのではなく、過去問演習の目的を考えることで、ライバルに差をつけていきましょう!
というわけで、今回はこの辺で終えようと思います。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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